浅野里沙子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
祖父が経営する質屋に持ち込まれる数々の品物にまつわる謎解きを、元美術館の学芸員の涼子と祖父の健三郎が行う美術ミステリー。
陶製人形、いわくありげな櫛とかんざし、人間国宝作の萩焼の写し、ルソーの贋作に藤田嗣治の未発表絵画。
涼子は絵画、健三郎は焼き物などが得意らしい。話によって涼子視点になったり健三郎視点になったりする。
それぞれの品物に隠された持ち主の人生ドラマが温かったり切なかったり。
表紙のイメージと中身が違う。
作者さんは北森鴻さんの長年のパートナーで蓮丈那智シリーズを完結させた方なので、文体や涼子のキャラクターなど、何となく冬狐堂シリーズのような雰囲気を感じる。
健三郎パートは