高山しのぶのレビュー一覧
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金星特急の旅から八年。お世話になった人を訪ねる旅に出た錆丸は、月氏の幕営地、北極圏の村、そしてグラナダへ辿り着く。大人気作番外篇!
いやーー、雑誌で短編出る度に読んでましたが、一冊になると感慨深いですね。しかも続編とか涙が出るよ。ありがとう嬉野先生、編集者さま、ウィングス文庫。
今までは錆丸もしくは金星を中心だった物語は完全に桜を中心に回り始め、あの本編の舞台をなぞるように展開します。確かに女神の娘だから何かある可能性高いけど、こう来たかー!と書き下ろしでは頭を抱えてしまった。人を傷つける力ではなく助ける力。だけど、その力を我が物にしようとする人はいるだろうな・・・みんなの心配もよく分かる。ユースタスが怒る場面久しぶりに見ましたが、彼女が『男はこれだから!』みたいに言うのめちゃ笑ってしまった。それだけ自由に生きられるようになったんだよね良かった〜〜。とりあえず高山先生の書き下ろし最高すぎて鼻血案件でした。みんな読んでくれ。 -
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例え、他人に好みが異常だ、と言われても、私は堂々と、異種恋愛モノの良さを説こう
人間だって、男と女、男と男、女と女、いずれにしたって、自分の思い通りに事が運ばないのだから、人種どころか種族が違ってしまえば尚更だ。と思ったら、意外にすんなり結ばれたりする
まこと、色恋沙汰ってのはどちらに転ぶか、てんで読めぬ
この(2)も秀逸な読み切り揃い。由村先生と、のばら先生は先の続きだったが、個人的には読み切りの方が好きだ。特に、高山しのぶ先生の『黒山羊のお茶会』はレベルが上に感じた。人を舌先で騙すのが商売を通り越して個性なのが悪魔だけど、時に恋する少女は、悪魔の悪知恵を上回った行動を魅せてくれる
この台詞を引用に選んだのは、キュンとしたので。待っている時間もデートの一部であるように、女の子が男にプレゼントを求めるのは、相手が自分の事をそれだけ真剣に考えてくれるのが嬉しいから、と思ってしまうのは、私が世間知らずだからだろうか? でも、男だって、恋に夢を見たいのだ、いくつになっても -
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この作品を読んだ感想として抱くのが、ちょっとズレているかも知れないが、何っつーのか、安心したってのが本音
別に隠しちゃいないが、心のどっかでは、異種間恋愛が好きな自分は業が深いな、とは思っていた。なので、私以外にも、人と人外の恋愛にフツフツと感情が滾る人間がいるんだな、とこの『異種恋愛物語集アンソロジー』を読んで、安堵感すら湧き上がって、少しだけ気持ちが楽になった。好きなんだから、堂々としてりゃ良い話なんですよね
たったの一巻で終わらせるのは、もったいないっつーか、私ら人外萌え派にゃ物足りない。是非、第二弾を出していただきたい、一迅社さん。個人的にゃ、ドラゴン縛りを希う
表紙(高山しのぶ)→掴みとしてバッチリ。異種恋愛が好きじゃない人間はレジに持って行くどころか、視界に入ってもスルーしてしまうだろうが、却って、その読み手を選ぶ感じが好い
『世界の隅のオペレッタ』(由村)→あのモフ玉から、こんなイケメンが出てくるとは予想通り過ぎて吃驚だ。自分の大切な女性から笑顔を奪う者には、とことん無慈悲なアルノー。レオナ嬢は、とんでもない紳士に惚れられてるw
『魔女のなりたち』(相川有)→恋愛ってジャンルに入るのかは微妙な気もしたが、ゴーレムのデザインが、ザ・ゴーレムって感じで割と好き。主を守る、それは感情から来る行動ではなく、単なるプログラムかも知れない。けれど、それこそがゴーレムの魅力だろう
『Scrambled eggs』(田辺たべり)→ある意味、人×人外らしい作品だな、と感じた。寿命に限りがある人だからこそ、惚れた相手に執着するし、相手の好意を自分に向ける為なら、どんな手段を使う事も厭わない。とことん、人は皮一枚下に、悲しい怪物を宿してる
『ぼくはかぶとむし』(やましろ梅太)→自分が「まだまだ」と思い知った。甲虫、蟷螂や蜂がベースの蟲人ならまだしも、カブトムシそのまんまのデザインで、しかも、ちゃんとした相思相愛へ持って行くとは、やましろ先生、人外萌えとして次元が違うわ、私と
『わるいまじょのしわざ』(のばら)→女の子ってのは、何歳であろうとも、その身の内に男に首輪をはめる魔性を秘めているもんだな。人側が美少女、人外側が犬人なので、どこか『赤ずきん』を彷彿させるトコにも好感が持てた
『スライムが××になりたそうにこちらを以下略』(毛根一直線)→相も変わらず、この先生の作品はシュールだな。スライムがヒロイン側となるとなりゃ、その不定形のボディを活かし、理想の美女になって、xxxなサービスをしてくれると期待するのが男なのに
『健やかなるときも、病めるときも、ドラゴンなるときも』(三三)→ドラゴンが好きってのも、この話を最も推す理由だが、ストーリーも結構、しっかりしている。一緒に生きる事が許されないからこそ、ルールの外で生きる存在になるのも厭わない、愛だなぁ
『デージー、またあした。』(ながべ)→絵が若干、古臭い感じもするが、何度も読むと味があるな、と思えるようになってくる。あきらか、普通の鳥類じゃないのは、その烏らしからぬサイズから明らかだけど、人語を喋らないってのが、妙にリアルだ
『魔女のスーと小さなマンドラゴラ』(シナガワ)→魔植物だって、人に恋をする。基本的には、植物ってのは食べられる側だ。なので、「食べられたい」って衝動でマンドラゴラが行動する点が実に面白い。こんだけ猛烈アピールされたら、牙城も崩れちゃうわw
『おわりまで』(八坂アキヲ)→ハッピーエンドとも、アンハッピーエンドとも言い難いラストは響く。ドラゴンがヒロインを、じゃなく、ヒロインがドラゴンを、監禁(?)しているってシチュに、つくづく、人の愛ってのは歯止めが効かない代物だな、と感じる
この台詞を引用に選んだのは、色んな意味でグッと来たので。さすがに、ここまで物騒な手段はお互いの為に取れないが、好きな人が困っていたのなら、これくらいスラッと言える男に、私もなりたいもんだ -
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ネタバレ最初のエミリーの話ですでにやられた。
殿下はきっとずっと好きだったんだろうなあと思うとともに出さなかった手紙というのがもう、なんというかもだもだする。伝えたいことはたった一言なんだよね。それがなんとも潔くもあり、また珍しく感傷的でもあった。
砂鉄とユースタスはもう仲睦まじくていうことないよ。だけどユースタスが笑顔だと私もうれしくなってしまう。二人とも哀しいことも苦しいこともあったけれど、二人で幸せになってくれればうれしい。
三月と夏草の話は、最初に彼が出てきたときにもしかしてと思ったけれど、やはり出会いの話だった。でもそこからの編纂と家族を得た三月の心にうわーうわーと読みながらもう涙出そうだった。本編読んでいたときにそんな好みではなかったのだけれど、もう飢えるほどに欲していたことがわかってしまった時に彼のことも随分好きになっていたと気づいたよ。
錆丸の一言って本当に偉大だったんだね。そして大人になった錆丸はいい男になったなあ。いいお父さんでもある。桜のために何でもやっちゃうんだろうなあ。錆丸が旅の中で得たものは金星や桜だけじゃなくて、仲間だけでもなくて、一番は知識と知恵と行動力なのかもしれないな。
彼らの話はこれからも続いていくんだろうけれど、願わくばその道がいばらの道でないことを祈るよ。
ところで天使の話は鎖様ですよね。短いながらに鎖様の謎だった過去の一端が見れたことが喜ばしいよ。それは彼女にとってもつらいこともあったけれど嬉しい思い出の一つなんだと思う。 -
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世界中の金星の痕跡を回収する砂鉄とユースタスのその後、夏草と三月の出逢い、アルベルトの恋文の中身、鎖様の初恋、父親となった錆丸の現在・・・。錆丸と金星の世紀の恋の一方で語られなかったいくつかの物語と彼らの旅の後日談を描く金星特急シリーズの外伝。
うおおおおおもう待ってました、待ってましたよ外伝!フラゲして一足早く読み終えましたが、もう深夜まで興奮して眠れませんでした。本当に本当に大好きです金星特急!嬉野先生いろいろありがとう!!
砂鉄とユースタスのその後はもうね、語るより見ろと言いたい。砂鉄さんはぶつくさ言ってましたけど、ノアの所業は素晴らしかったと思うの私。ユースタスだって喜んでたしいいことじゃないの。錆丸の見立て通りユースタスの全てにベタ惚れな砂鉄さんにニヤニヤが止まりません。命が尽きる瞬間までこの二人は一緒にいるんだろうなと思います。
あと個人的にぐっときたのは夏草ちゃんと三月の出会いね。いつから一緒にいるのかと思ってたけどこんな過去だったとは・・・涙が止まりませんでした。二人とも幸せになってくれて嬉しい。
錆丸もエミリーもお姫様もハハリJrも鎖様も皆変わってなくて、これでおしまいなんて思いたくない。きっとこれからも彼らの人生は続くでしょう。金星のいない世界で、桜と錆丸たちファミリーが一歩一歩生きていく姿を想像して耐えることにします。あーー面白かった。