有島武郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりに温かくて、やさしくて、愛情に満ち溢れた文章に出会うことが出来た。
これはお父さんのバイブル、というよりも大事な人を持つ全ての人々のバイブルになりえるだろう。
愛の影には残酷な出来事がある。故に愛は深く、豊かなものになってくのだろう。
押し付けない愛。それが有島の子供に対する愛なんだと感じた。
「お前たちは遠慮なく私を踏み台にして、高い遠いところに私を乗り越えて進まなければ間違っているのだ。然しながら、お前たちをどんなに深く愛したものがこの世にいるか、あるいはいたかという事実は永久にお前たちに必要なものだと私は思うのだ。」
また有島自身が愛する妻の死によって大きく成長した。そしてそのことをありのままに語るということ、そこに誠実さが観られる。
「私は鋭敏に自分の魯鈍を見抜き、大胆に自分の小心を認め、労役して自分の無能力を体験した。」
「私達はありがちな事柄の中からも人生の淋しさに深くぶつかってみることが出来る。小さなことが小さなことではない。大きなことが大きなことではない。それは心一つだ。」
「人生を生きる以上、人生に深入りしないものは災いである。」