田口善弘のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
近年盛り上がっている生成AIと人の知能を比較することで、知能について考察した本。
著者の田口氏の本といえば、30年ほど前に『砂時計の不思議』を読んだことがあります。
非常に面白かった記憶があるので、本書は、著者の名前を見つけた瞬間に手に取っていました。
現在の生成AIは、「非線形非平衡多自由度系」と呼ばれるモデルの延長線上にあるそうで、これは、人の知能とはまったく違う形での知能の実現、とのこと。
かつて非線形非平衡多自由度系の研究者であった田口氏は、生成AIに到達できる可能性があったわけで、そのことをかなり悔しがっているように見受けられます。
それゆえ、若干感情的な論調なので、「客観性に欠け -
Posted by ブクログ
AI研究の発展と知能研究の交差や関係について物理学者の目線で語るという内容。昨今の生成AIの隆盛の中で開発に関わる技術者からの解説や、あるいはAIと人類あるいは社会との関係を哲学的な視点から考察するものなど、関連する書籍は多数あるが、本書の特徴はAI研究という意味で関連はしているけれど生成AI的なものを生み出すには至らなかった分野の物理学者として、これまでのAI研究の技術的な変遷などが俯瞰的に構成されていて全体像がわかりやすいという意味で新書として良い内容だと感じる。
知能とは世界をシミュレートするものであり、生成AIもまた世界シミュレーターだが人間の知能とは異なるやり方でそれを実現している