柴田宵曲のレビュー一覧

  • 妖異博物館
     舟幽霊、轆轤首、人魂、化け猫、河童、など、江戸期から明治期にかけて書かれた不思議話を蒐集、分類した妖怪博物学の名著。昭和38年に刊行されたが、その内容は現代に至っても時代遅れの感はない。むしろ時を経たことで、かえって素晴らしいものである、と再認識してしまうほどの完成度だ。

     水木しげるの妖怪事典...続きを読む
  • 妖異博物館
    江戸時代の随筆から怪異譚を集め、妖怪や怪事ごとに分類した一冊。ただただ興味深く面白いです。『続妖異博物館』もお薦め。
  • 幕末武家の回想録
    氷川清話のように明治も20年〜30年になると、江戸時代を全否定するのではなく、見直す動きが盛んになったようだが、この本も幕末を生き抜いた武士たち(しかもある程度のランクの人たち)が当時を振り返り語った物を編集した一冊。
    あの時、実はこうだったのか!というのが知れて面白い。
    最後の榎本武揚や西周がオラ...続きを読む
  • 幕末武家の回想録
    氷川清話のように明治も20年〜30年になると、江戸時代を全否定するのではなく、見直す動きが盛んになったようだが、この本も幕末を生き抜いた武士たち(しかもある程度のランクの人たち)が当時を振り返り語った物を編集した一冊。
    あの時、実はこうだったのか!というのが知れて面白い。
    最後の榎本武揚や西周がオラ...続きを読む
  • 侠客と角力
    脇差が禁止されたから、代わりになんか武器持たんとあかんで!つって尺八所持したとか面白い。1尺8寸は脇差のサイズなのね。
    あと、「侠者」を「キヤン」と読んだっていうのは興味深い。絶対関係ないけど、「ヤンキー」みたいだもの。
    あと、相撲は想像通り江戸~明治における「プロレス」。力自慢の荒くれ男、女相撲や...続きを読む
  • 明治の話題
    やたら高いと思うのだが、この人の本だと迷わず買ってしまう。それだけ魅力的なのだ。この本を読んでいると、明治ってあんがい最近なんだな、と自然に思えてしまうところが不思議なような不思議でないような。
  • 明治の話題
    柴田宵曲の文章はほのぼのとします。こういう明治なら好きだなあ。
    とはいえ宵曲は明治30年生まれ。内容は各書物の引用という随筆の王道スタイル。実体験ゆえの生々しさがないせいでそうおもうのかな。
    明治についての本というと雑学を集めたものが多いのは、それだけ体系的に捉えるのが難しいのでしょうか。
  • 幕末武家の回想録
    シクジリ役人という役職が面白い。荷物に間違いがあったとか、粗相をした時等にこの役人が出てくる。クレーム処理みたいなものかな。そういえば屁おい比丘尼っていたのを思い出した。
    江戸の薩摩藩邸焼き討ち事件の時、目と鼻の先で火事がおきているのに近所の人たちは暮れの騒ぎで極楽太平だったらしい。年が明けて京では...続きを読む
  • 幕末武家の回想録
    シクジリ役人という役職が面白い。荷物に間違いがあったとか、粗相をした時等にこの役人が出てくる。クレーム処理みたいなものかな。そういえば屁おい比丘尼っていたのを思い出した。
    江戸の薩摩藩邸焼き討ち事件の時、目と鼻の先で火事がおきているのに近所の人たちは暮れの騒ぎで極楽太平だったらしい。年が明けて京では...続きを読む
  • 明治風物誌
    これを読むと、明治時代から始まった物事の多さに驚く。
    豆腐屋のラッパだったり、瓶に入ったラムネだったり、なんと半熟玉子までが明治時代からだった。という事は江戸時代の人達はゆで卵といったら固ゆでだったのである。
    そんな些細な日常から、凌雲閣や天長節といった時代を象徴するものまでを、ひとつひとつ短い文章...続きを読む
  • 続 妖異博物館
    続篇である本書には中国の話が多く取り上げられている。
    中国の奇譚は、星が豚になったり、凶兆として小さな車がやってくるなど、だいぶ日本のものとは毛色が違う。

    諸星大二郎の中国物が好きな人なんかにはおすすめ。
  • 妖異博物館
    江戸時代の随筆から不思議な話を集めたアンソロジー。
    謎の山伏に「未来と過去のどちらがみたいか?」と尋ねられて「未来が見たい」と答えると、崖に生えた松に首をくくられたまま30年間放置され、その後子孫の家に暮らすという話が面白かった。

    山伏(天狗)がなぜこんな事をするのか、さっぱりわからないところが不...続きを読む