オルダス・ハクスリーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かったかどうかと言われれば微妙な気がしますが、興味深く、羨ましい社会だなと思いながら読んでいました。無駄なしがらみに縛られない、要らぬ煩いを忘れられるなんて、なんと羨ましい。これのどこがディストピアなんでしょう、ユートピアの間違いでは?
未来記が読者の興味を引くのは予言が成就する可能性を感じる時のみ、との記述が1931年時点及び15年後の作者の前書きにあります。2026年現在、すばらしい新世界の技術は(こういったディストピア物語に珍しく)あまり現実にはなっていません。せいぜい文化大革命とカンボジア政権くらいでしょうか。残念なことに未だに子供は母親の胎内から生まれてくるし、家族愛は据え置き -
Posted by ブクログ
ネタバレ前半では社会のあり方やそこに生きる人の価値観を描き、後半ではその社会を外部から観察した際の違和感を野蛮人ジョンの視点から分かりやすく描いている。
苦悩や障害を超えることで得られる達成感が重要である、というジョンの主張のもとにディストピア社会を批判しているが、自分は社会に馴染めるタイプだろうなあと思いながら読んだ。苦労せず短絡的な快楽を得たいという思想と、何かを乗り越える過程にこそ意味があるという思想は優劣のつくものではなく、この作品でいうところの条件づけ次第で好むものが変わるという話なんだろう。
1984年は寡頭政治のトップが権力を握り続けること(権力は権力のために存在し続ける)を目的に社会を -
Posted by ブクログ
環境が人を作ると思ってるから、この本の洗脳教育を実際にやっても功を奏しそうで怖い。
多分階級社会を受け入れさせて、階級を明確にすることが1番効率的なのかもしれない。差別はきっと無くならないし、それをモチベーションに仕事をする、っていうのもリアルだなと思った。きっとこの物語は人がめちゃくちゃ単純になったら一番効率的(経済面)で、みんな幸せ(不幸だと思えない)なモデルな気がする。
この本の洗脳教育をされている登場人物は盲信的に自分たちの価値観が正しく、優れていると思っているけど、実際の人間には少しは疑う心があって欲しい。
けど、その考えもいろんなことを考えましょう、という教育の影響かもしれないから -
Posted by ブクログ
ネタバレ社会の上層部が利益のほぼ全てを享受するユートピアを支えるためには奴隷の労働力が必要である。
とはいえ、奴隷にも幸せはある。労働後のささやかな報酬という形で。
そのような光景を描く本書はディストピア小説として今に知られている。労働力を自前で生産している点で、オフショア、グローバル化という言葉で奴隷の労働力のアウトソーシングを正当化した現代の筆頭資本者らよりも自助的であり、責任の所在を明確にしているといえる。非人道的な社会を描きあげた作家であっても、資本主義が要求する過酷なコスト意識を甘く見ていたか、見逃していた観がある。
つまり、現代はすでにハクスリーのディストピアを実現している。一部ではそれ