オルダス・ハクスリーのレビュー一覧

  • すばらしい新世界

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    SFのジャンルとなっていて、世界SF全集10(早川書房)ではオーウェルの1984とカップリングになっている。最初の方は人間を4種類に分けて育てる方法の説明であった。後半からは、母親が事故で荒野に住み着き、その息子の野蛮人が主人公となって、最後は見世物になって自殺してしまうというストーリーになっている。
    100分で名著で説明されている本であるが、どこまでイラスト化されるであろうか。

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    2026年09月14日
  • すばらしい新世界

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    かなり面白かった。新世界住みたい。

    「幸福か自由か」という点だけでなく、「人間にとって、苦痛を生みうる複雑さそのものに価値があるのか」というところも考えさせられて楽しいですね。

    新世界は、苦痛を減らし、欲望や価値観まであらかじめ条件づけ、本人がそれに疑問を持たないように作られている。ここまで露骨じゃないにしても、階級社会も条件づけも現実にあるものだし、それなら外的環境まで一貫して整えて、ソーマまでくれる新世界の方がよほど親切。
    下層階級も適切に管理され、管理されていることに疑問もなく、自分の役割を好んでいるなら十分幸せそう。「問いを持たなくていい・意味を探さなくていい・役割を外から与えられる」という状態にはかなり惹かれる。

    特に面白かったのは、ジョンの感情がどこまでジョン自身のものなのか、というところ。
    ジョンはシェイクスピアの言葉によって自分の感情を理解している。言葉はすでにある感情を説明するだけではなく、その感情を形づくり、増幅する。その言葉を知らなければ、その感情を同じ形では知らなかったのではないか。
    これは新世界の条件づけともそれほど遠くない。新世界の住民は睡眠学習によって価値観を与えられ、ジョンはシェイクスピアによって感情や価値観を与えられている。どこまでが本人の意思なのか、そもそも外的なものから影響されない「本人の意思」などあるのか。
    文学は言葉を増やし、感情に名前を与え、苦痛や満たされない欲望に意味まで与えてしまう。ジョンなんて可哀想に、題材がシェイクスピアだったもんだから、女性は純潔、さもなくば娼婦の二択になってしまうし、自分の中に芽生えた小さな感情を、巨大な悲劇サイズで解釈してしまう。
    思うに、シェイクスピアだけだったのが良くない。ジョンに渡すもの選べるなら、ジェイン・オースティンあたりから初めて、チェーホフを与えて、ドン・キホーテとか投与しつつ、仏教説話とか混ぜとけばどうかな、と思う。

    まあとにかく、ストロベリーアイスクリームソーマを飲み、触感映画を観て暮らしたい。それに尽きる。

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    2026年08月22日
  • すばらしい新世界

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    今ある価値観は全て、社会や周囲から与えられた「条件づけ」なのかもしれない
    もしかしたら、人は顔や性格が少し違うだけで、それぞれにちょうどいい餌を与えられて、日本や社会、世界という大きな仕組みの中で上手に飼われているとしたらその制度を考えた人がすごい

    一方で、今の自分の生活は、自由と管理の「良いとこ取り」をした結果なのかもしれないと考えると、今の生活を以前より肯定的に捉えられる気がする

    そして読み終えてから、この本を昔にも読んでいたことに気づき、とても驚いた

    プラトンは「魂は生まれる前に真理を知っており、学習とはそれを思い出すことである(想起説)」と語っていた。読み終えた瞬間、「ああ、そういうことか」と思った(たぶん全然違う)

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    2026年07月01日
  • すばらしい新世界

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    ネタバレ

    ディストピア小説に挑戦中で、これはジョージ・オーウェル『1984年』の次、2冊目に選んだもの。

    『1984年』よりも古いのに、西暦2540年を描いているから?今の社会と比べる感覚で読めるのが良かった。コミカルでおもしろくて不気味!

    家族、老い、苦痛、忍耐がない世界。「母親」が卑猥な意味になる世界(なぜなら人は母体ではなく瓶で作られるから。妊娠と出産は卑猥でグロテスクなものとされる)

    「条件づけ」や「睡眠学習」によって管理下で育つ人々は、恋愛や特定の人への執着はせずフリーセックスを楽しむ。新しい清潔なものだけを好む。出自や身分に不満を抱かない。死を重大なことと捉えない。達成感や感動を機械的に獲得できるよう、娯楽のシステムが整備されている。

    現代的な、特に都心部の、気楽さと心地よさが極端に振れると実現しそうな世界にぞわぞわしながら読み終えました。

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    2026年03月15日
  • すばらしい新世界

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    え、これ100年近く前の小説って
    ちょっと待ってよ

    人間が大量生産される未来
    そこは幸せしかないユートピア
    不満も孤独も執着も病気もない
    死の恐怖も消されてる

    睡眠学習による洗脳で
    老いや不潔を嫌悪
    不調は早めの薬で治し
    ゴルフなどのスポーツ最高
    余暇には映画や旅行を楽しむ

    おいおい
    いま私がいる世界は
    すでにユートピアではないか
    しかも不満はないです
    今を楽しむのは良い事だと思います

    モラルに縛られ
    欲に潔癖なジョンを生きづらそうな
    変な人と思ってしまいます

    すでに
    条件付けされている
    新世界に住むわたし






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    2025年08月18日
  • すばらしい新世界

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    再読。ユートピアとディストピアの違いは何かを考えさせられる。時代はフォードが大量生産を始めた頃を始めとするフォード紀の後の世界。その世界では瓶で子供が生殖され、人間同士が生殖行為によって子供を作るなど野蛮な原始人のような行為とみなされている。

    さらに洗脳教育および階級付け、ソーマといった快楽を得る薬物の存在。かなり前の小説であるものの、ユートピアを実現するための手段を、用意周到に練って考えられていることに驚く。

    上記の技術自体、倫理的な観点を考えなければ実現可能であると想定されるし、倫理など世論でいくらでも変わる。例えば、少子化がこのまま進み続けて子供を人間が持つことへの意味がなくなってきたら、本小説のように瓶詰めで人工生殖が普通になるかもしれない。

    それの何が悪いのか?と言われた時、悪いとは言い切れないところに面白さがある。SFの良いところは、こうした既存の善悪を取っ払い、空想の世界を考えるところにあるなと改めて感じた。

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    2025年08月18日
  • すばらしい新世界

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    ネタバレ

    この物語のなかで起きていることに困惑したり嫌悪したりするのは、わたしはわたしで現実世界で条件づけ教育を受けているからだろうかと悩まされた。こうするのが正しくて道徳的だと信じ込まされているだけであって、違った理想が掲げられていればそちらを不思議に思ったりはしないはずだ。
    終盤のムスタファ・モンドとジョンの会話が面白くて素晴らしかった。ジョンはジョンでいくらか偏った考えを持っていて、それ故にふたりのどちらにも共感できないのだけれど、どんな意図での言動なのかがわかりスッキリした。
    麻薬がなければ新世界でもやっていけないのならまったく安定していないし、生まれる前から遺伝子を捜査されて階級が決められていることや、生まれたあとも洗脳を繰り返し、ひとりと深い関係にならないような仕組みになっていることや、発展のためにとにかく消費が求められることなど、受け入れがたい点が多い。
    でも過去の戦争によって人々の意識が変わり、幸福な世界を望んだというならもうそれには反対できないと思った。現実に起きている戦争が頭にチラついてくるし、ジョンの攻撃性の高さを見ていると、これくらい管理されないと人間は争いをやめないような気がしてくるのだ。ジョンのラストは悲劇だった。

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    2025年01月08日
  • すばらしい新世界

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    ネタバレ

    当時こんなことを考える人がいたことは驚きだ
    本気でやっている苦悩をエンターテイメントとして受容されることのなんと耐え難いことか…
    モンドの苦悩が大多数の幸福を支えている歪さがいい意味で気持ち悪かった

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    2023年03月10日
  • すばらしい新世界

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    来るかもしれないディストピアを描いた作品。フィクションを通じて、自由主義・資本主義の問題点を伝えている。どんなイデオロギーが妥当か、正直議論が抽象的すぎて、自分にはわからない。けどとにかく、今の社会を生きる人間として、読んでおいてよかった!

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    2022年11月29日
  • すばらしい新世界

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    登場人物の台詞に時折ぐさっとくることがあるはず。そのくらい現代にも示唆的な小説だった。
    シェイクスピアの引用も面白い。そして切ない。

    作者は1946年のあとがきで、われわれが権力を分散し、応用科学を人間を手段として使うためではなく、自由な諸個人からなる社会をつくるために利用する道を選ばないとすれば、取りうる選択肢は軍事優先主義もしくはそれがエスカレートした世界、もしくはここに書かれたようなユートピアの2つしかないだろうと言っている。偶然にも前者も未だ現実的であることを思い知らされている現状が世界で起きており、考え込んでしまった。

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    2026年3月20日追記
    ・ポパー『開かれた社会とその敵』を読んでいたら、この本が引用されていることに気がついた。「人間が人間であるかぎり(つまり、『すばらしい新世界』が現実のものとならないかぎり)絶対的にして制約されることのない政治権力など存在しえない。」(カール・ポパー『開かれた社会とその敵 第1巻プラトンの呪縛(下)』21頁)
    ・そして、改めてこの『すばらしい新世界』のあとがきに目を移すと、私が2022年3月に憂いた「軍事優先主義もしくはそれがエスカレートした世界」だけでなく、応用科学技術によって人間が支配されたユートピアの選択肢までも起こり得る(起こりつつあるのかもしれない)世界が具体的に見えるようになっており、現状に絶望的な気持ちになった。同時にこれは、私たちが意思を持って「自由な諸個人からなる社会をつくるために応用科学を利用する道」をつくっていく必要性と、この本の先見の明および価値を示しているともいえる。

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    2022年03月08日
  • すばらしい新世界

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    第一次世界大戦後くらいに書かれた本。なのにまるで現代の描写。ドーパミン中毒で不満なく幸せな隷属生活を暮らせるように仕組まれた世界。

    最近、このままでは近い未来にAIが人類を滅ぼすとAI開発者側の人間が警告しているけれども、ありうる世界だと思う。

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    2026年09月16日
  • すばらしい新世界

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    無限大の組み合わせから選択された自然の状態。その形は常に変化する。進化とは環境にあわせて変わっていくこと。ある時代の劣位が、次の時代には優位になる。揺らぎがあることで生き残れる。…100年前に創作された500年後の世界。培養ビンの中で”製造”され”選別”される人々。階級ごとに体格と知能が作られ、役割も決まる。自らの立場に満足するように洗脳され、薬によって楽しい気分になれる。理想とされるのは至福が”安定”すること。個を捨てる。全てを共同化する。変異を忌み嫌う。ディストピアとして扱われた当時。では、今なら?

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    2026年09月07日
  • すばらしい新世界

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    ⚫︎感想
    快適、娯楽、薬、不満がなく設計された世界は、人間が生きる上で本当に幸福といえるのか。

    簡単に「快」が得られ、「不快」が回避される世界は、
    苦しみ、愛、嫉妬、孤独がない

    「不幸になる自由」は本当に不要なのか?
    人が生きる上で、「揺れ」は必須である。
    享受している幸福に気づくのは、
    対極の不幸の存在を知っているからだ。

    人間から “揺れ” を消し、
    幸福だけ残って、
    それは本当に人間なのか?

    現代の生活に浸透している
    ショート動画、快適アルゴリズム、消費、即時快楽…
    それらは「すばらしい新世界」の1ページになり得る。

    ⚫︎本概要より

    『一九八四年』と並ぶ、ディストピア小説の歴史的名作

    すべてを破壊した“九年戦争”の終結後、暴力を排除し、共生・個性・安定をスローガンとする清潔で文明的な世界が形成された。人間は受精卵の段階から選別され、5つの階級に分けられて徹底的に管理・区別されていた。あらゆる問題は消え、幸福が実現されたこの美しい世界で、孤独をかこっていた青年バーナードは、休暇で出かけた保護区で野人ジョンに出会う。

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    2026年05月26日
  • すばらしい新世界

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     ジョージ・オーウェルの「1984年」と同じくらいの怖い世界での話でした。自然出産が禁じられて人工子宮により「人間を製造する」という表現だけで怖くなりました。さらに、胚の段階で知能別に5段階に階級を分けて、「ソーマ」という快楽物質を飲むことで不安から解放されると言われています。   
     「幸福が管理されると、人間の尊厳を失うんだよ」と作者はこのディストピア世界の危険性を伝えたかったのかもしれません。
     面白い小説でしたが、自分はこのような世界では生きられないと思っています。

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    2026年01月26日
  • すばらしい新世界

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    すべてが「良い」とされ、誰もが「幸福」である状態を維持するために社会全体が作り込まれた世界の異常さを描いた小説。人々は階級ごとに分けられ、生まれた瞬間からその階級を幸福だと感じるよう教育される。家族という概念は下品なものとされ、人は人工的に生み出される。どの階級になるかも操作され、人口比率は厳密に保たれる。死はあっても老いはなく、性行為は恥じらいなく行う習慣とされる。悩みがあれば「ソーマ」という錠剤を飲めばよく、それで精神は安定する。だから表面的には誰も悩まず、社会は安定している。

    悩みや不安が排除された世界では、宗教や神話、芸術は必要ないものと扱われる。科学も統制の範囲から外れないよう制限される。新しいものが善とされるのも同じ理由で、消費を進めることが社会の安定につながると考えられているからだ。

    物語の中盤で「新世界」の外から来た「野蛮人」が登場する。彼が世界統制官にこの社会の異常さを訴える場面が印象に残った。

    「快適さなんて欲しくないです。欲しいのは神です。詩です。本物の危険です。自由です。美徳です。そして罪悪です」「要するにきみは」とムスタファ・モンド(世界統制官)は言う。「不幸になる権利を要求しているわけだ」

    このやり取りを読んだとき、『世界99』の一節を思い出した。「かわいそうなことは、素晴らしいですよね。僕、たぶん、将来、それって娯楽になると思うんです。」
    書かれた時代は全く異なるが、全体主義的な幸福の形や階級制度など、両作品には通じるところが多いと感じた。

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    2025年11月25日
  • すばらしい新世界

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    常識や価値観にギャップがある者同士の関わりを俯瞰して見ると、ここまで狂気的に映るのだなと思った。その上で、バーナードやレーニナたちの住む世界は全てが非常に効率化されている一方、心のつながりがかなり希薄になっているのが興味深かった。読者である僕たちの住む世界もどんどん効率化されていっていて、その行く末を見ているかのようだった。どちらが正しいのか僕にはわからないけれど、心のつながりを無くした世界は少し寂しい気もする。

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    2025年09月29日
  • すばらしい新世界

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    1984よりは明るいディストピア
    明るいからと言ってもディストピア
    1930年代に書かれたと言うのは驚き。
    今の世界も実はジワジワとこのすばらしい新世界になっていってるのかも。
    思考を手放したら蟻と同じ。
    蟻の巣のような世界だ。

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    2024年06月23日
  • すばらしい新世界

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    作中では時々、詳細な科学用語・物質名が引き合いに出され科学的にかなり発展していることが伝わり、その世界で宗教、文学、歴史が禁忌、禁書となっていることで「現在の我々読者の常識は非効率的な世界である」という雰囲気が出ている。

    しかし、性については野蛮人そのもので、誰とでも性交をするのが良しとされ、1人の人を愛する感覚がない彼らは果たして文明人と言えるのだろうか。

    また、異様なまでにシェイクスピアが引用されており、SFを描くにしては過剰な著者の文学的趣向が滲み出てしまっているように思えた。

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    2023年07月27日
  • すばらしい新世界

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    明るいディストピアな未来を舞台とした小説。ファスト消費、経済性、快楽主義を第一とする全体主義世界。1930年代に書かれたにも関わらず、ある意味現代社会を描いている様にも思える。著者による新版前書、解説なども必読。

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    2023年07月02日
  • すばらしい新世界

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    瓶詰めの科学的に調整を施す人間培養、その調整によって格付けされた人間社会、あらゆる快楽を叶えることで欲望や不満、絶望を排除したユートピア。人間の最大の欲求は信頼関係のある人付き合い、と定義する人がいるが、それさえ叶えることのできるユートピアは果たしてディストピアなのか。かなり極端な世界ではあるが、今自分が置かれている自由はとても幸福なことであると実感する。もし自分に苦難が降り掛かったとき、本当に「ソーマ」を拒絶出来るかは怪しいとは思います。16章、17章のジョンと世界統制官との論戦は興味深いが、個人的にはやや宗教的思想に偏るジョンにも賛同できないところがある。
    そして衝撃のラスト。自分への鞭打ちさえなければ穏やかな生活を営むことができそうだが。

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    2023年04月22日