氷川竜介のレビュー一覧

  • 空想映像文化論 怪獣ブームから『宇宙戦艦ヤマト』へ

    Posted by ブクログ

    3月31日で渋谷西武でやっていた「宇宙戦艦ヤマト全記録展」が終わりました。最終日に駆け込みで行ってきました。その展示の中で著者、氷川竜介個人蔵のヤマト浮上映像が供出されているのを見て、ほんとに好きなんだなぁと尊敬の気持ちでいっぱいです。だからこそATACの副理事長なんだろうと思います。庵野秀明が自分の幼少期に刻み込まれたコンテンツを次々リブートしていることに賛否両論ありますが、その活動も本書の著者のような仲間がいるからこそ加速度が上がっているのだと思います。この春からTVで始まるガンダムGQuuuuuuXの映画を見てきてIPが時代を超えるってこういうことなんだろうな、と思っていたところでした。

    0
    2025年04月03日
  • 細田守の世界 希望と奇跡を生むアニメーション

    Posted by ブクログ

    細田守監督はご存知でしょうか?『時をかける少女』(2006年)、
    『サマーウォーズ』(2009年)、『おおかみこどもの雨と雪』
    (2012年)、『バケモノの子』(2015年)と三年おきに劇場公開
    用の作品をコンスタントに作りつづけてきたアニメ映画作家です。
    テレビ漫画やゲームキャラに依存する作品が多い中で、オリジナル
    の原作・脚本でアニメ映画を撮り続けている、数少ない本物の作家
    の一人です。

    アニメといえばスタジオジブリの宮崎駿監督が有名ですが、宮崎監
    督作品より、細田監督作品のほうが、個人的にはずっと好きだった
    りします(『未来少年コナン』と『風の谷のナウシカ』は別ですが)。

    細田監督と

    0
    2016年01月13日
  • 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析

    Posted by ブクログ

    アニメ・特撮研究家 氷川竜介氏による日本アニメの歴史を解説した著作。転換点として「ヤマト」「ガンダム」「ジブリ」「AKIRA」「攻殻機動隊」「エヴァ」「君の名は」を取り上げています。これらの作品をキャラクターやストーリーの面ではなく、作品の登場で前と後に何が変わったのか。何が受け継がれたのかなど商品性や構造にスポットが当てられています。「世界観」「作家性」など多くの蓄積から今のアニメを取り巻く環境が出来上がっていることが分かりやすくまとまっています。作り手と受け手の心が揃う事で前進してきたという点も納得。

    0
    2025年08月15日
  • 空想映像文化論 怪獣ブームから『宇宙戦艦ヤマト』へ

    Posted by ブクログ

    オタク第1世代である筆者が、自身の経験をベースに60年代から70年代にかけての「アニメ」や「特撮」がまだ「テレビまんが」として一括りにされていた時代を振り返り、「アニメ史」や「特撮史」といったジャンル限定の視点では見落とされてしまいがちな、アニメも特撮もない交ぜの状況から生まれてきたサブカルチャーを「空想映像文化」として捉え直そうという試み。

    これはもう、実際にリアルタイムで体験してきた世代にしか書けない内容。

    0
    2025年03月17日
  • ガンダムの現場から

    Posted by ブクログ

    ガンダム1st当時の富野由悠季監督の寄稿文やインタビュー記事、対談記事、関連記事、ガンボーイ時代のアイデアノートなどがまとめられている。初めて知るエピソードもあり、読み応えがあった。今読むと予言的な発言もあり、そういった富野監督の先見性がここまで続くガンダムという流れを作ったのではと納得。

    0
    2024年11月20日
  • 日本アニメの革新 歴史の転換点となった変化の構造分析

    Posted by ブクログ

    長い間アニメ業界を研究して来たことが感じられる、知識量の豊富さと情熱はさすが。
    結果的にヒットしたものを事後的に説明している感じが全体的に漂っていることと、将来の見通しや今の若い人たちへの言及がほとんどないのが残念でした。居酒屋話として楽しむ分にはいい感じです。

    0
    2023年08月29日
  • 細田守の世界 希望と奇跡を生むアニメーション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2021年7月16日に公開される『竜とそばかすの姫』に向けて読もうと思った1冊です。

    「あーっ、こういうシーンあったなぁ」
    「えっ、このシーンのここの部分、実はこういう事だったの!?」

    …と、それぞれの映画の話を読んで思い返し、知らなかった事に対してはビックリし続けました。

    映画見返したくなってきたなぁ。

    0
    2021年07月10日
  • 細田守の世界 希望と奇跡を生むアニメーション

    Posted by ブクログ

    疾走感と世界への肯定感が魅力の細田監督。
    いまアニメ界でいちばん期待されているというか、みんなの希望を背負っている監督だと思う。
    独立後の4作品を紹介する。技術的なことはあまり語らず、どこに感動のポイントがあるのかを示唆する入門ガイドだ。ファンには物足りないかもだけど、これから宮崎駿の役割(特に興行面で)を受け継ぐには、もっと一般に知ってもらわなくちゃね。

    0
    2015年09月19日
  • 細田守の世界 希望と奇跡を生むアニメーション

    Posted by ブクログ

    敵は、「特定個人」ではない。それも監督の「公共性への意識」にリンクしていることでしょう

    本当の敵とは、相手と自分の「関係性」であったり、周囲との協調性であったり、あるいは時間という絶対的な尺度であったり、事と次第によっては、「自分の内なる闇」であったりする。場合によっては、「絶対的は時間」としても描かれる。それを克服するのが主人公たちの「決断と行動」であるという点には、驚くべき共通性が感じられます。繰り返し繰り返し語るべきもの、問題にすべきものでもあり、「普遍的な解」としての信念があるのでしょう

    「理」のバランスでスジを通し、ドラマの「情」をビジュアルで巧妙にコントロールしている。映しださ

    0
    2015年09月20日
  • ガンダムの現場から

    Posted by ブクログ

    あのガンダムの総監督がリアルタイムでTV版ガンダム〜劇場版の制作をしている頃のアツい語録がぎっしり。アニメの制作手法などのエピソードも満載。特にBGMを作曲家に発注するくだりの「彼の場合はもう別の星から来てる男にしゃべられてるって感じだったね」と音楽家に後述されるほどの富野氏の迫力が想起できるだけでガンダムファンは幸せな事だろう。絵ざま、音ざま、といった独特の造語を駆使してガンダムのコンセプトを語る様子など、もうハイテンションで、熱くて、クールな現代に足りないエッセンスが確実に感じれます。ちなみにニュータイプとは?との問いかけには、思考の相乗効果、拡大する洞察力、「誤解することなく理解し合える

    0
    2009年10月04日