品田遊のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
悲観主義者や楽観主義者、懐疑主義者などの様々な思想を持った10人が魔王の命により「人類を滅ぼすべきか否か」を話し合うというほぼ会話文のみで構成された物語。
「人類を滅ぼすべき」という一見荒唐無稽な主張は道徳的に突き詰めていくと腑に落ちる所があって面白い。
読み口はライトだけど真摯に頭を働かせて、疑問に思ったり納得しながら、自分も議論に参加してる気分で読むほど楽しい読書が出来る様に思う。
「人を生む」という特異な罪に対する罪滅ぼしが「生まれてよかった」と思わせる事だという主張に、常に理路整然と論じてきた反出生主義者が「グロテスクな話だ」と感情的に吐き捨てる所にときめき(?)を感じた笑
読者が -
Posted by ブクログ
反出生主義について、人類を滅ぼそうとする魔王に人間たちが滅亡するべきかしないべきか話し合ってプレゼンする、という形を借りながらさまざまな立場からの意見を学べる本。
そもそも反出生主義について名前くらいしか知らなかったのだけど、「実存」に対する反出生主義と「道徳」に対する反出生主義がある、というのが興味深かった。
これは一応小説ということにはなっているけど、ほとんど哲学書だと思う。人類の滅亡に賛成する側、つまり反出生主義側の意見を読むのは、子供を1人この世に生み出した側としては色々考えさせられるものがあった。
個人的には、子供を世に生み出すという行為は10000000%親のエゴだと思う。その子が -
Posted by ブクログ
ネタバレ(2025/01/29 1h)
構成を楽しんでいる本。
二段組になっているのは本格派SF。
本をサカサマにして某掲示板風のストーリーを読むのも面白かった。
短編と掌編が交互に編んであるので、とんとんテンポよく読めるので本に苦手意識ある人も読みやすい。
好きなのは
「カステラ」「カスタマーサポート」「天才小説家・北美山修介の秘密」
「みちるちゃんの呪い」→「同窓会」
「1日5分の操作で月収20万! 最強ブログ生成システムで稼いじゃおう」「習字の授業」「亀ヶ谷典久の動向を見守るスレ Part2836」「クラムゲートの封は切られる」
17篇中9篇の好き -
Posted by ブクログ
ネタバレ哲学ってあまり得意ではなかったけど、すごくおもしろかった!!
THE・ロジックって感じ。
だんだん内容の抽象度が上がり、ついていくのが大変になっていくけど、何度も何度も読み返してぎりぎり理解の糸をつなげていく感覚。受験勉強で数学の難しい問題の解説を読み進める感覚に似ているw
感覚として違いそう…?と思っても、ロジックの穴を突くのがなかなか難しい。
そんな中で全然違うロジックで判断基準を保ち続けているホワイト恐るべし。
自身の信念として信仰を持っている人にロジックが通じないことがあるってこういうことなんだなぁと。戦争がなくならない理由の一端をはからずも感じてしまった。
あとは、道徳って方針で