明智憲三郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
明智憲三郎氏の歴史捜査はこれまで、本能寺の変の真相に迫り、信長脳を解き明かしてきましたが、今回はついに、氏の研究の本丸であろう明智光秀の生涯を照らし出します。
丁寧に検証し推定された土岐明智系図を下地にして、京都・美濃錯乱、連歌つながりの玄宣、頼典義絶からの頼武合流、美濃攻めの線の頼純、義龍軍参陣武将リスト、越前称念寺と東大味の伝承、近江高嶋での義昭加勢など、相互の整合性を気にかけながら丹念に歴史のピースを組み合わせていくと、霧が晴れるように光秀の足跡が浮かび上がっていきます。歴史の渦に沈み込んでいた光秀の位置情報を、憲三郎氏は巧みな歴史捜査と誠実かつ強い探究心(その秘訣はエピローグで明かされます)でもって見事に突き止めることに成功し、私は読みながら我が事のように「ここにいたか!光秀!」という気持ちになりました。この、信長に仕えるまでの50年以上の歳月を氏の歴史捜査とともに辿っていくと、なぜ光秀は即戦力として抜擢され、なぜ生え抜きの信長家臣団をごぼう抜きして信長に重用され、またなぜ上洛早々に格式高い連歌会に参加できたのかなど、深く納得することができます。
本書は「系譜編」と「生涯編」の2部構成になっていますが、プロローグにもあるように、生涯編から入って系譜編で逐一理解を深めたり固めたりする読み方がおすすめです。系譜編は、足利義材と義澄、土岐守護と土岐明智のグリッド、そこに細川や三好、斎藤らが絡んでさらに混乱、加えて「頼」の字の洪水という具合なので、よっぽど歴史に精通した方は別ですが、光秀という視座、物語の軸がないと土岐明智の系譜は頭に入りづらいと思います。ただ、土岐の系譜を知ることで、例えば上記の連歌の素養についてもそうですし、養子の秀満の実名、光遠に込められた意味もそうですが、明らかに光秀の見方は変わってくると思います。系譜編と生涯編の行ったり来たりをくり返して、じっくり読み込みたい作品です。
本能寺の変についても、新たに紹介された史料によって明智説はさらに蓋然性を増し、足蹴事件についてはさらに一歩踏み込んだ推理が展開されます。光秀と家康のラインも、新たに木俣、喜多村、小畠と見過ごせない人物が登場します。また、第三章を読んでいると、戦国時代は「昨日の友は今日の敵」の連鎖である応仁の乱や明応の政変の延長線上にあり、本能寺の変は「兵は詭道なり」の極致であることを改めて思い知らされます。従来の陰謀諸説や怨恨説、偶発説は、本書および光秀プロジェクトHPで公表された「明智光秀全史料年表」を参照しながら、一つ一つ信憑性の検証をしていけばよいでしょう。いわれのない誹謗中傷や不毛な議論、根拠の薄弱な説は今後淘汰されていくものと信じています。 -
ネタバレ 無料版購入済み
豊臣秀吉の朝鮮出兵は悪く語られることが多いが、実はスペインの侵略から日本を守るための行動だったという学説を取り入れたこの漫画は大変興味深い。物事は一面から見ていたのでは真相は見えてこない。新たな秀吉像の確立がなされそうな良い漫画
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匿名
購入済み史実かも
これを読むと今まで習ったことや漫画で記憶していた歴史が覆る。
どの国も支配者のために歴史書が存在し改竄もあたりまえのようにしているし、書く人の主観によって内容は変化する。
それを知っているのに、今までの通説を鵜呑みにしてる自分がいる。
この漫画を読んだあとは、この漫画に納得せざるを得ないし、こちらを通説にしていくべきではないかと思う。
ただ明智光秀を逆賊と言っている人は多くいるが、この時代はそれが当たり前だったのを忘れてはいけない。
下剋上でなりたっている世の中なので、裏切りなんて当たり前だし、足利も下剋上で成り上がったのだから明智は逆賊でも何でもない。
そもそも明智は朝廷に背いた行動はしていないので、信長を裏切っただけでなぜ逆賊扱いなのか意味がよくわからない。
裏切り=逆賊?だったら最終的に徳川家以外は逆賊になるのでは?
これも通説を信じている多くの人と、信長を愛している多くの人、偽りの歴史を習った多くの人の勘違いから生まれていると思う。
「予は予自ら死を招いた」という言葉の解釈も、今までも通説だと信長のイメージではないが、この漫画の通りだとイメージ通りで個人的にすっきりする。
学校の授業に取り込んでも良いと思うくらいの内容だと思う。