玉袋筋太郎のレビュー一覧
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「あの人たちはとっつきにくいし担当するのは大変かもしれないけれど、相手の懐に飛び込んじゃえばいいんだ。好かれちゃえばいいんだよ。君なら大丈夫だ」
かつて先輩にこうアドバイスされた事がある。
大変な職場環境だったが、この助言がきっかけとなって、様々乗り越えてきた。
そして、今でも繋がりのある人も少なくない。
このインタビュー集を読みながら、その当時のことを思い出した。
一癖も二癖もあるマットの猛者たちが、笑顔で武勇伝から失敗談まで語り尽くす。
それを引き出したのは、浅草キッドの玉袋筋太郎、ライターの堀江ガンツ、構成作家の椎名基樹ーーインタビュアー3人の、力量もさることながら、汲めども尽 -
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玉袋筋太郎を筆頭としたお酒とプロレスを愛する3人組が、プロレスラーと居酒屋対談をする企画の単行本化。
まー、つまらないわけがないんだよね、だって読み手のこちら側も、プロレス好きなんだから読むわけだから。ただ、虚実入り混じるのがプロレスなので、どこまでが本当で、どこからが嘘なのか、がわからないところが悩みどころ、そして、楽しいところです。本当と嘘というより、真実と事実の違いかな。
そういう言い方するから、余計に虚実入り混じってわくわくがとまらないんですが。そして、それがまた楽しくて仕方がないという無限ループ。
小橋と大谷の対談がいい。
過去と未来を繋げていこうという感じがねぇ、よかったです。 -
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炎上。
文春砲。
コンプライアンス違反。
白か黒かをはっきりさせたがる余裕のない社会。
顔の見えないところで相手の弱みにつけ込む世の中。
世の中の「粋」はどこへ行ってしまったのか?
「玉袋筋太郎」という、名前自体が「コンプライアンスの欠片もない」芸名を背負い、芸能界を生き残ってきた著者が、「粋」について語り尽くす。
だが、堅苦しさは全くない。
浅草キッドの玉ちゃんらしく、自由奔放にして芯の強い生き方が「粋」そのものである。
若き日の過ちに師匠ビートたけしがかけてくれた言葉。
自分の仕事を基本にした縦穴。新しい世界の開拓を横穴。この掘り下げが人生を豊かにしていくことの大切さ。
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漫才師 浅草キッドの玉袋筋太郎らがプロレスラーにインタビューをしていく好評シリーズの第3弾。
そのジャンルを愛すること。
心から尊敬すること。
そして、楽しみきること。
浅草キッドの玉ちゃんは、それが全てやり切れる。
それは、彼自身が相方の水道橋博士とともに、明日を夢見ながら浅草のストリップ小屋での地獄の住み込み修業を原点としているからだ。
パワハラ、モラハラ、そんなものがなかった時代。
先輩は後輩を、虫けら以下の扱いでしごいていく。嫌なら辞めていけばいいじゃないか。
そこで生き残った物だけが、舞台のスタートに立つことが出来る。
だが、売れるかどうかの保証など全くない。
苦 -
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プロレス取調室シリーズ第三弾。
今回はUWF・PRIDE関係者限定。
高田vsヒクソンの際の玉さんの「俺が行かなきゃだめだ」という気持ちでドームに観戦に行った、というコメントに当時を思い出して落涙。
僕自身、この時Uインターから気持ちが離れていたところ、リングス中継の試合後インタビューで田村潔司が「いろいろ言う人もいますが・・・皆さん、高田さんを応援して下さい」と言うのを聞いて、一度断った友人からの誘いに応じてドームに行ったのを思い出した。
あれから20年。
あんまり好きになれない菊田早苗が新日本に入門して馳にいじめられて逃げたエピソードなど、それぞれにシンパシーが抱ける内容となってい -
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漫才師・浅草キッドの玉袋筋太郎とフリーライターの堀江ガンツ、椎名基樹による、昭和を生きたプロレスラー達へのインタビュー集。場所は大衆居酒屋。
かつてプロレスは、昭和のゴールデンタイムで放映されていた。
ジャイアント馬場の全日本プロレスは、日本テレビ。
アントニオ猪木の新日本プロレスは、テレビ朝日。
そして忘れてはならないラッシャー木村の国際プロレスが、東京12チャンネル(現在のテレビ東京)。
「いろんな苦労が、背中に出るし、レスラーの匂い、芸人の匂いが出るんですよ」浅草のストリップ「フランス座」で芸人修行積んだ玉袋にしか聞けない、珠玉の対談集。
玉ちゃんのプロレス愛に満ちた質問の数々に、 -
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BS-TBS「町中華で飲ろうぜ」ならぬ「プロレスラーと飲ろうぜ」!玉袋筋太郎の「飲ろうぜ」お仕事、絶好調です。昭和のレガシーにリスペクトを捧げつつ、聞きたかったことを突っ込んで杯を重ねる、くぅ~羨ましい!やはり、プロレス話は、町中華のメニューに負けないアテですね。ブロンドアウトローズ、ユニバーサルからのみちのくプロレス、ゼロワンや、SWS、そして四天王プロレスや最強全女のインサイド情報は餃子、チャーシューメンマ、レバニラ、きくらげ玉子炒めの表メニューだけでなく、常連だけの裏メニューもオーダーしちゃうフルラインアップでした。そして、締めはベンダーこってりラーメンだもの。思わず、ハンセンVSベイダ
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まだ夜と昼が分かれていて、堅気と堅気じゃない人々が棲み分けていて、強さの物差しがサイエンスじゃなくてファンタジーの領域にあった時代のレスラーたちのオーラルヒストリー。プロレスのリングは向こう側とこっち側の間に存在する「逢魔が時」を跋扈する異形の神々たちのステージだったと思います。それも絶対神じゃなくて八百万の神々、そんな妖怪チックなレスラーたちの思い出話は、ビールともつ煮と昭和LOVEの聞き手を得て、自分勝手なディテールに突入していきます。彼らの破茶滅茶ストーリーこそが昭和プロレスを成立させていた最大重要要素なのかもしれません。強くて面白くて可愛いい彼らの話が、寂しく感じるのそれが挽歌だからで