渡来ななみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宇宙が好きでうまく友達がつくれない少女と、時間を逆流する謎の天体少年の物語。7日間、それも少年が姿を表すことのできる夜だけという限られた時間を二人で過ごす。
少女にとっての出会いの日は少年にとって別れの日であり、逆もまたそうだった。日が経つごとに別れが近づいてくるのがとても切なかった。
はじめは二人の昨日と明日が行き違う事にもどかしさを感じたが、折り返しである4日目を過ぎる頃、逆さまだったからこそお互いに心を開くことが出来たのだとわかった。終盤は少女の少年に対する「愛おしい」感情が溢れていた。
次に読むときは7日目から1日目に向かって少年の時系列で読んでみたいと思う。 -
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Posted by ブクログ
最高だと思います。
この本に出会えて良かったです。
むしろ本なんて読まなかった私が今読書家になっているのはこの天体少年のおかげです笑
内容ですが時間の進行が違う二人という発想がすごいですしそれを7夜で表現したとゆう点もすごいとおもいます。
この話の作りは容易じゃないなと思いました。
また、時間の進行が違うからこその切なさがたまらなかったです。
切なすぎてこれを読み終わった数日切ない余韻に浸っていました。
だって、天体少年はまた一人で暗い宇宙を彷徨うんです。
恋い焦がれた気持ちと共に。
それはとても純粋で美しいと思いたした。
渡来ななみさん、この本を書いてくださってありがとうございました。
こ -
Posted by ブクログ
あらすじから良作の匂い。
天文学者の父親とともに遠く南国の孤島に暮らしている少女・海良(ミラ)。ある日、彼女が闇夜の草原で出会ったのは、星空から降りたった不思議な少年・τ(タウ)だった。「僕という天体は、宇宙を未来から過去へと進んでいる。でもこの姿を浮かべていられるのは、ほんの七日間だけ。だから今夜は僕にとって、君との最後の夜なんだよ―」去り際に残した、その謎めいた言葉通りに、海良は毎夜タウと出会い続ける。約束された出会いの、避けられない別れの時へ向かって―。
つまり、
海良
過去→→→→→→未来
過去←←←←←←未来
タウ
という風に、まったく逆の時間の流れを生き -
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