O・ヘンリーのレビュー一覧
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『賢者の贈りもの』
貧しい夫妻が相手にクリスマスプレゼントを買うお金を工面しようとする。
夫のジムは、祖父と父から受け継いだ金の懐中時計を大切にしていた。
妻のデラは、その金時計を吊るすプラチナの鎖を贈り物として買うかわりに、夫妻が誇るデラの美しい髪を、髪の毛を買い取る商人マダム・ソフロニーの元でバッサリ切り落とし、売ってしまう。
一方、夫のジムはデラが欲しがっていた鼈甲の櫛を買うために、自慢の懐中時計を質に入れてしまっていた。
物語の結末で、この一見愚かな行き違いは、しかし、最も賢明な行為であったと結ばれている。
私はとにかく図書カードがほしい。
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Posted by ブクログ
ラスト2~3行の大どんでん返しがあったり、あっと言わせるようなオチが待っていたり。短編らしい短編がたくさん詰まった小説。
「賢者の贈りもの」は昔CMにも使われてた記憶がある。
クリスマスの夜、貧しい夫婦の物語。
妻は夫が大切にしている金時計につける鎖を買うために自分の美しい髪の毛を売り、夫は妻の髪の毛に使う櫛を買うために自分が大切にしていた金時計を売ってしまう。お互いの贈りものは無駄なものになってしまうけれど…というお話。
これを美しい夫婦愛と取るか、馬鹿げた皮肉的な物語と取るかは、読み手に委ねられてると思うけれど。
感動系、思わず笑ってしまうもの、そのオチにただ感心してしまうもの、シニカル系、いろいろあるけれど、訳者のあとがきにあった「落語のような物語」というのは本当にその通りだと思った。
表題作以外なら、「ハーグレーヴスの一人二役」「水車のある教会」「緑のドア」が好き。
短編集は気楽に読めていい。閑話休題的読書。 -
Posted by ブクログ
表題作「魔が差したパン」
このお話を小学校のお昼ごはんの校内放送で初めて知りました。
その当時は、主人公が余計なことをしたのだと多少は理解していながらも、男性客のことを思って、親切心からやったことで、そんなに怒られるのは可愛そうだと思っていました。
ただ、そう思っても何か引っかかるものがあり、十分大人になった今、活字で読んでみようと本書を手に取りました。
主人公は、悪い意味で想像力が逞しく、思い込みが激しいことがわかりました。
自分ひとりで盛り上がって、パンにバターを入れてしまった。おせっかいな愚行だったのだと感じました。
よかれと思ってやることも、自分の想像だけで行動に移すのは危険だというのが作者がこのお話で言いたかったことなのではないかと思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレなかなか良かったです。O・ヘンリー短編の中でも傑作選3冊のうちの3冊目。
東工大名誉教授の小川氏による傑作選・翻訳。
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O・ヘンリーは久しぶりです。もう20年以上ぶりかも。この短編集のうち数編は何だか読んだ気がします。
洒脱な雰囲気を漂わせつつ、労働者階級の悲哀や小さな喜びを描くところがいいですね。最後にくすっと笑顔をさせてくれます。
ニューヨークはマンハッタンに生きる賃借人、あるいはテキサスなど南部のメキシコ国境沿いで生活にあえぐ労働者など。偶然というスパイスを取り混ぜることで、ちょっとした幸せを彼らに運ぶ、というハッピーエンド系のお話が多い気がします。いわゆる感動ポルノ的な大がかりなものではなく、本当にクスっとしたやつ。
読むとちょっと元気になれるかも。
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その中でも好きだったのを幾つか挙げておきます。
「魔が差したパン」・・・表題作。オチが少しずつ見えてきますが、よかれと思った行いが逆の行為を生んだという構図。恋心+お節介=ありがた迷惑、という悲しい結末。
「都会の敗北」・・・埃っぽい農場出身のロバートは、出世し、ニューヨーク社交界で大成功。とうとう高嶺の花、アリシア・ヴァン・デア・プールとの結婚に成功。隠していた母親からの手紙を妻が発見し、赴くことになった生まれ故郷。場違い感が半端ない妻から語れる言葉は・・・。
「シャルルロワのルネサンス」・・・フランス出身の没落貴族のシャルルが催す一代一世の浪費ディナー会。誰にも信用されず客がこないなか寂しいディナー会がはじまるも、神様は彼を見捨てなかった! 南部のマルディグラを思わせる雰囲気のある作品。
もちろんですが、それ以外にも「クスっ」系のユーモア交じりの作品が多かった印象。
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ということでO・ヘンリーの短編集でした。
訳者の小川氏が頑張って訳出した旨をあとがきに書いていましたが、それを読むにつけ原書でも読んでみたいなあと思った次第です。たぶん版権は切れていると思いますので、廉価で売っているのでは、と思います。まあ私はほんとうに安くないと買わないシブチンですが。 -
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スーとジョンジーが絵のスタジオを持っていた。……八番街の「デルモニコズ」で定食の出る時間に知り合い、芸術、チコリサラダ、ビショップ袖の趣味がピタリと一致していたので、共同のスタジオを構えることになった。
スーが肺炎になり、医者が何でもいいから心残りになってくれるものは?たとえば男とか
の問いに
「男?」スーは口琴をくわえて弾いたような声を出した。「男なんてものはーあ、いえ、
先生、そういうことはありません」
(小川高義 訳)
「恋人ですか?」スーがあいまいな口調で答えた。「恋人なんて、そんなばかばかし……
あ、いえ、いません」
(金原瑞人 訳)
「恋人?」スーの声には軽蔑するような響きがあった。「それほどの価値のある男なんて……、いえ、それはともかく、彼女には恋人なんていません」
(千葉茂樹 訳)
スーは、ジョンシーが好きよね。
子供の時には分からなかったけど、確かに、
スーは、ジョンシーが好きよね。