小牟田哲彦のレビュー一覧

  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    宮脇俊三作品を耽読したという著者。だからこそ次々に廃線に追い込まれる路線を看過できなかったのだろう。本書は鉄道関連法令と、それに基づく廃線に至る手順を総論として解説し、各論では著者が過去に訪れた路線・駅を再訪し、廃線後の現状を見ながら、鉄道のあり方を考察する。巻頭地図の北海道を見ると、北海道の形に伸びる鉄路が次第にスカスカになっていく様をまざまざと見せつけられ、廃線の象徴がここにある。物流2024年問題を解決する可能性がある鉄道を、今一度見直すべきだとする著者に激しく同意!

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    2025年11月30日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    勝手に「廃線跡紀行、もしくはガイド、カタログ」と思ってたら案外ガチな分析、解説やった。いや、「廃線史」やねんから当たり前で勝手に勘違いしてたんやけど。
    思ってたんとは違ったけど、分析、解説は分かりやすいし納得。しかし北海道新幹線の並行在来線どうすんのかな。

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    2024年09月13日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    読みやすい。廃線危機の路線、筆者の提案するように特定目的路線として残る道があればいいな〜〜と思う。北海道については国防の観点も含めてとのことに驚いたが、そもそも鉄道を沿岸部中心に張り巡らせたのも国防のためだったよなと。

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    2024年09月02日
  • 世界の鉄道紀行

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    これ読んで、この人の場合は鉄道だけど、何か見たいものがはっきりしてる人の旅って奥深くなるしそういう人の紀行文面白いなと思った。私も美術建築に興味なかったら行かなかっただろうなという所にも行ったし。

    小牟田哲彦(こむた・てつひこ)
    昭和五十年東京生まれ。早稲田大学法学部卒業、筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻修了。日本及び東アジアの近現代交通史や鉄道に関する研究・文芸活動を専門とし、紀行作品や論文を多数発表。平成七年には日本国内のJR線約二万キロを全線完乗。世界七十ヵ国余りにおける鉄道乗車距離の総延長は八万キロを超える。主な著書に『鉄馬は走りたい――南北朝鮮分断鉄道に乗る』

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    2024年06月25日
  • 改訂新版 大日本帝国の海外鉄道

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    戦前の日本の植民地での鉄道について、地球の歩き方的に利用する際の留意点をまとめるような形式で記載している本になります。面積もある朝鮮や台湾には航路が充実していて往来が確保されていたり、列車内の食事が和洋あって充実していたり、植民地であるということを横において楽しそうに思えます。
    今まで1920年代に芸術家が朝鮮や大陸に行って作品を作ることが多かったのが不思議だったのですが、なるほどこれだけ旅行環境が充実していたのなら行くことも可能ですね。

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    2023年03月07日
  • 宮脇俊三の紀行文学を読む

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    鉄道関連の紀行作家として「テツ」以外にも
    名前が知れ渡っている宮脇俊三氏。

    その作品をリスペクトも込めて振り返るのが
    本書です。

    廃線歩きをメジャーにしたのも、このひとの
    作品からだと言っていいでしょう。

    鉄道に興味が無い人でも旅情溢れると感じさ
    せる文章を書いたが、実は文章に写真を掲載
    するのは良しとしなかったそうです。

    それほど「読ませる」ことにこだわっていた
    と言われています。

    今や地方の鉄道は絶滅危惧種ですが、鉄道黄
    金時代にローカル線に乗車して、その沿線の
    風景やそこに暮らしていた人々の記録は、第
    1級の風俗資料と言って差し支えないと思い
    ます。

    いずれ宮本常一の「忘れら

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    2022年08月21日
  • 「日本列島改造論」と鉄道 田中角栄が描いた路線網

    購入済み

    公共交通政策の難しさ

    ある程度赤字がでるローカル線に公的資金投入はやむを得ないと思うが、全く儲からる見込の無い路線を国鉄に押しつけた国の責任は如何にと感じた。

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    2022年06月26日
  • 宮脇俊三の紀行文学を読む

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    紀行作家宮脇俊三の著作を読み解く。おそらく初の解題。

    NHKのラジオ番組が元の一冊。「時刻表2万キロ」の宮脇俊三の著作を背景や表現方法など解説する。

    長く中央公論社の編集を務めた宮脇。主観を極力なくした独特の文体何度も行われた推敲など深い視点が素晴らしい。

    宮脇の個人的に思い入れがあった作品は「時刻表2万キロ」「殺意の風景」「時刻表昭和史」であったという。

    本書が宮脇の再評価につながることを期待したい。あらためた宮脇作品を読み返してみたいと思う。

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    2021年12月19日
  • 世界の鉄道紀行

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    「鉄道と国家」という名著のある、真面目な鉄道研究者の紀行本ということで期待は高かったが、これは想像を超えていた。この手の書物はかなり読んだので、自分も知識としては相当あると思っていたのだが、カメルーンとかザンビアの鉄道と云われるとさすがに知らないとしか云いようがない。
    鉄道ファンとしてかなり率直に感じられるところを書かれているようで、なかなかリアルだし、ユーモラスな表現が面白い。

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    2014年08月12日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    ローカル線を取り巻く環境は国鉄時代よりよほど厳しい。日本国内の鉄道の廃線の歴史こら今後のローカル線のあるべき姿を模索する作品。
    特に北海道の鉄道地図のあまりのシンプルさには驚愕。過疎化、人口減少などローカル線の未来は限りなく暗い見通しである。
    過去に乗ったローカル線の廃線跡を実際に辿りつつなんとか生き残る方法を模索した一冊。

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    2024年08月18日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    <目次>
    第1章  鉄道を廃止するということ
    第2章  戦時における廃線
    第3章  国鉄時代の赤字線廃止
    第4章  災害による廃線
    第5章  平成・令和の経営不振路線
    第6章  鉄道存廃の議論今むかし

    <内容>
    経営不振の廃線を多くみてきた。特に国鉄晩年の北海道や地方の中小私鉄。廃線跡を巡るのも楽しかった。しかし近年は、災害によるダメージによる廃線も目立つ。最終章にあるように、鉄道は単なる会社ではないので、単純に廃止をするのはおかしいだろう。地域の繁栄や存在の維持など、単なるもうけではない部分が鉄道にはある。新幹線も東海道・山陽以外は儲かっていないようだし、同書に載る、いくつかのプランを考え

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    2024年07月03日
  • 「日本列島改造論」と鉄道 田中角栄が描いた路線網

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    田中角栄の列島改造論に書かれている鉄道の施策について、その後の50年間の鉄道の歴史と照らし合わせて列島改造論の影響の有無を答え合わせしていくような感じの内容でした。
    新幹線は1985年までにやるはずのことが2045年までかかりそうですが一応目標達成なんでしょうかね。行政が一度決めたことを変更することが難しいというのは承知してますが、民営化という大変革をしても新幹線は変更されずというのは言われてみる驚きで、変革の難しさを改めて感じます。

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    2023年02月07日
  • 世界の鉄道紀行

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    鉄道オタクというわけではないが、マイナーな国の鉄道も知れるので興味深かった。カンボジアの章が特にグッド。

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    2025年06月20日
  • 「日本列島改造論」と鉄道 田中角栄が描いた路線網

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    p.194 新幹線と航空路線の対等的競争関係が常態化
    スピードや料金はもとより、それ以外のサービス面も旅客が対比的に見る時代になった。

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    2025年05月18日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    戦時中から現代まで様々なタイプの廃線事情をまとめた本。過去の著者写真なども使われていて、貴重ではある。しかし歴史をまとめただけで、さらに深い論考には至らず。

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    2025年01月02日
  • 日本鉄道廃線史 消えた鉄路の跡を行く

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    鉄道は国のインフラであり、多大な設備投資もしたものであるので、簡単に廃線には出来ない。それでもまあ、諸事の事情によって廃される路線があるのは当然かつ事実であり、その理由、背景を、幾つもの事例で紹介する。

    国鉄時代からJR、法の改正もあったようだし、色々と事情が異なる。
    戦時中、複線から単線にされたというのも驚いたが、JR東が、むしろ会社としては黒字の為、災害後の復旧に公的資金の援助が見込めず廃線にしたこともあるそうだ。

    廃線後のインフラ対応とかも色々あって、興味深く読めた。

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    2024年11月23日
  • 世界の鉄道紀行

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    新書に紀行文とは珍しい。

    豪華クルーズトレインから現地人しか乗らないようなローカル線、列車の屋根の上まで人が溢れる長距離列車まで世界各国の列車乗車紀行

    30年前、宮脇俊三が乗った列車が今では不定期運行になっていたり

    世界では(特に南米では)思い切った鉄道改革をしている。旅客運行を廃止して貨物輸送に特化したり、旅客の定期運行を極端に少なくしたり、

    上下分離でホテル経営会社が貸しきり列車を委託運行させたり

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    2014年11月22日