ロダーリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現代社会へのアイロニーが織りなされているファンタジー短編集となっております。
ピアノを武器にするカウボーイやピサの斜塔を略奪しようとする宇宙陣、捨てられた容器が家を支配するなど奇抜なアイデアに魅力を感じました。社会への風刺を入れながらも児童文学者であるロダーリのユーモアで暖かみがある話に時々笑みが浮かんでしまいました。
古典新訳文庫の作品であるためとても読みやすく、小学生の知り合いにでも勧めてみたい一冊になっております。
16編の短編の中でも表題にもなっている猫とともに去りぬがお気に入りです。猫星が何故存在しないのかとコロッセオを占拠する猫たちに心が躍りました。