ロダーリのレビュー一覧

  • 猫とともに去りぬ
    ”12歳の~”から。ブラックユーモア短編集。あとがきで書かれていたけど、日本人で思い浮かぶのは星新一。かつて中学生時代、星新一作品にどハマリして片端から読み漁った経験ありだけど、正直、ロダーリ作品にはそんな魅力を感じないです。国民性の問題もあるし(訳者は文化背景的に分かりにくいのは端折ったって書いて...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    読みながら、あっちでくすくすこっちでくすくす。なんともいえないおかしみがあった。
    人がかんたんに猫になったり魚になったり、ピアノをかかえていたり、奇想中の奇想みたいな短編集なんだけど、思いのほか、つきはなされたような、ほうりだされるような感覚にはならず。なんとなくほっとする余韻にひたれるものが多かっ...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
     地に足の着いたファンタジー小品集。優しいローファンタジーではなく皮肉入りの!妙な!変な!世界にも人にも優しくない!(ブラック)ユーモア満載の!話ばかりですごく私得。魔法のバックミラーやシンデレラ宇宙ver.とだけ聞いたらガチファンタジーっぽいのに実際はそうでないんだから面白い。何となく短編モーパッ...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    ファンタジーですが、こどものみならず大人も楽しめる内容。ウイットに富んだ小気味いい作品でした。映画『チェブラーシュカ』にツボった方は、この作品もおススメです。
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳
    20編のおとぎ話(というくくりでいいのかしら)に、それぞれ3つずつ違う結末が用意されているという仕掛けが面白い。味わいとしては星新一『未来いそっぷ』を彷彿とさせるものもあったり(あそこまで毒はないですが)、美しい童話として成立しているものもあったり。小さい子に読み聞かせて3つから選ばせたり、さらに自...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    不条理。しかし面白い。どこか皮肉っぽいのに登場人物で本当にバッドエンドになる人はいない幸せな感じ。たしかにイタリアっぽい。不思議な話っ不思議とおもしろい。よかった。
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳
    どんな物語も、「入り口」があって「出口」がある。
    グリム童話やピノッキオなど、あれ?これどこかで?というモチーフをロダーリがアレンジした入り口が用意され、その先の結末が3つ用意されている。

    始まり部分を読んで、自分だったらこの先をどう作るかな、と考えてみたり、用意された3つからどれが一番好きか、考...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    ファンタジー系小説が好きな人には楽しめる作品なのだと思う。ちょっぴり風刺も効いていていやらしくない感じが好感を持って読むことができる作品。
    個人的にあまり風刺小説やファンタジー小説は好きではないので星3つだけれど、これは好みの問題。光文社古典新訳文庫で同じ訳者の関口さんが訳されている作品もあるので、...続きを読む
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳
    物語が20個あり、それぞれ結末が三種類用意してある。いわゆる子供のファンタジー力を鍛えるためのテキスト集のような。構成は良いと思うが余りにコンパクトすぎて。もっと膨らませてくれようー。と思ったが、それは各自でやることになっている。なんだか、ツリーは用意したので、飾りはそれぞれ各自で作るんだよ、と言わ...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    イタリアのファンタジー作家ロダーリの短編集。表題作「猫とともに去りぬ」はかつて人間だった猫たちの話。巻末の解説によると、もしおじいさんが猫になったら、という仮定を子供たちに提示して子供たちにやりとりさせて生まれた話だという。ラストも子供たちの意向を反映させている。子供向けの童話のような優しさと大人向...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    話がある程度進んでから「じつは◯◯だったのだ」と明かされて「おいおい」。
    けれど「おいおい込みで受け入れてしまえばいいのだ」のわかったら、やたらおかしくなってきた。

    そっかそっか。
    そのままケタケタしたり、皮肉だか風刺だかにも気づけばそれはそれでニヤリとしたり。
    基本子ども、時々おとな。自然、そん...続きを読む
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳
    ゆっくりと丁寧に語りかける感じ。児童文学のテイスト。寓話的。それでいて結末が幾つかある。そうすると描かれていたことの意味合いに違いが生まれるなどを体感できる。自分なりにあれこれ考えられる余白と選択肢のある作品。
  • 猫とともに去りぬ
    途中やや飽きるも面白く読んだ。
    イタリア人と働いてる時に読んでたら
    ロダーリについて話せたかな〜
    簡単に猫や魚になれるイタリア人、
    うらやましす‼︎
  • 猫とともに去りぬ
    ようこそ、陽気で不思議なロダーリ・ワールドへ。

    ロダーリのファンタジーは懐かしい。小さい頃にきいたお話のようなイメージ。それでいて、痛烈な皮肉が効いている。何かがずれている登場人物と、何かがずれているような事件。それが楽しい。度々出てくるマンブレッティ社長が、典型的やな奴で、こういう人がいるのもフ...続きを読む
  • 羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳
    さて、この話のオチ、あなたならどうする?

    短編集。でも、ちょっと面白いのは、それぞれ結末が3つ付いていること。読者が好きなのを選べる。もちろん、著者の選んだ結末も最後に書いてある。解説によれば、このそれぞれの物語の元になっているのは、ラジオ番組らしい。ロダーリと子どもたちがスタジオで、みんなで話し...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    教訓話。風刺小説。なんて堅苦しく考えず、物語を楽しめば良いと思う。少々古臭いのは否めないけれど。「ピサの斜塔をめぐるおかしな出来事」なんてショートショートSFとしても十分に読めるし、「三人の女神が紡ぐのは、誰の糸?」は立派なリドル・ストーリィだし。不条理な展開もままあるけれど、訳文もとっても読みやす...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    読んでいる時に頭の中で「おそ松くん」や「天才バカボン」などの赤塚不二夫作品のキャラクターたちがイメージされ、ついつい台詞の語尾に「~ザンス」や「~ダス」などと勝手につけてしまう。そんな雰囲気を持つ作品集でした。とあるお話を聞かされても「なんでトラがぐるぐる回るだけでバターになるんだよ?」と納得できな...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
     現代社会へのアイロニーが織りなされているファンタジー短編集となっております。 
     ピアノを武器にするカウボーイやピサの斜塔を略奪しようとする宇宙陣、捨てられた容器が家を支配するなど奇抜なアイデアに魅力を感じました。社会への風刺を入れながらも児童文学者であるロダーリのユーモアで暖かみがある話に時々笑...続きを読む
  • 猫とともに去りぬ
    イタリー版星新一、という感じだ。いや、星新一+谷川俊太郎という感じかな。ふわっとした児童向けの文体の中に、鋭い社会批判の視点が入っている。アカ上がりの作家だけあって(こういう見方はよくないとはわかっているが)、その現実を風刺する語り口は独特で魅力的なものだ。
    とても読みやすい訳。
  • 猫とともに去りぬ
    この風刺の効いた、とぼけた味は悪くない。無理にオチをつけないところも。「猫とともに去りぬ」「恋するバイカー」「ピサの斜塔・・・」あたりがおすすめ。