松下麻理緒のレビュー一覧
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家裁調査官が主人公のお仕事小説ともいえる”クライムサスペンス”。
主人公は、加賀美聡子。裁判官同様に数十件の案件を抱えており、今回メインとなるのが、失踪宣告の申請を調査する事案。
一人暮らしの老婆が亡くなり遺産が3億円。3人の息子はすでに亡くなっており、相続人は3人の孫。しかし、その一人薫が行方不明で、彼に遺産を遺贈するという遺言書が見つかったことから、他の孫が失踪宣告を申請する。
さいたま家裁の調査官加賀美聡子が薫の消息を追う。彼の悲惨な子供時代を調べ上げ、養護施設から勤め先へと辿り着くが、そこからの行方がようとして掴めない。
やがて、弁護士の協力を得てようやく彼を発見。
その結果の意外な事 -
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32年前、劇団の合宿中に不慮の事故で亡くなった高須愛理。
母の理津子は、娘の三十三回忌に、当時の劇団メンバーを呼ぶという。
当時、娘の婚約者・佐良大輔は、劇団のリーダーであったが、理津子は、事故が不審なものとして、彼を疑っていたが、結局、確たる証拠はなく、時が過ぎて行った。
そして、13年前、相良の娘・美樹が誘拐され、なんとか無事に帰って来たが、同時に居なくなった愛犬は、戻らなかった...
果たして、32年前の事故と13年前の誘拐事件は、どう繋がるのか?
そして、理津子は、三十三回忌で、何を企んでいるのか?
だんだん真実が表れるにつれ、驚きの展開に...
最後は、やや消化不良を感じさせ -
Posted by ブクログ
悪い男に騙され、全てを失い人生のやり直しを目指すベテラン看護師の川村 奈緒。
探し当てた仕事は、大富豪で重い病気を患う老人・鬼沢 丈太郎の住み込み看護の仕事。
頑固でわがままな老人の健康管理は、想像以上に大変なところに加え、家族は、ブランド好きな浪費家の長女や、売れない画家の次女、気弱で軟弱な長男と根暗なその妻、そして引きこもりの孫...などなど
しかし、老人が急死したことから、家族の遺産争いが勃発。本来家族でもない奈緒にも、遺産相続の話が...
そこには、大きな悪事の計画が...
確かに、何十億といった遺産になれば、人が変わるのも、むべなるかな?
二転三転するストーリーに、ハラ -
Posted by ブクログ
ネタバレ小説『毒殺倶楽部』の著者は、作中の登場人物に殺された? あるミステリ作家の死は様々な憶測を呼んでいた。
しかし、作中の毒殺倶楽部のメンバーだと名乗る人物の出現で、事件は思わぬ方向に転がり始める……。
作中作と現実世界が交錯するミステリ小説。
作中作の多いミステリは、一冊で色々な話が楽しめてお得感があるのが好きポイント高いです。
作中作の『毒殺俱楽部』とリンクするように現実の登場人物が出現し、作中で起こった事件が現実のものであるかのようにストーリーが進行していくのですが、作中作には様々な人物の意図が絡んでいるので、現実と作中作の登場人物は別人だとわかっていても混乱してしまうかも。
主人公の女