吉田恒雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『その女アレックス』の著者ピエール・ルメートルの作品。
物語は『その女アレックス』と似たように1人の女性ソフィー物語から始まる。
ソフィーの記憶障害や過去の近親者の死から彼女に良い感情は抱かないのだが139ページから物語は雰囲気を変える。
ソフィーの忘れ癖や近親者の死はフランツに仕組まれたものだった。フランツは自殺した母親の原因がソフィーの母親であるとし恨み、そのソフィーの母が亡くなっていたことでソフィーに狙いを変更していた。
フランツによるソフィーへの嫌がらせが想像を超えていてざわざわする。
ソフィーがフランツの正体に気づき、父の手助けもあり、フランツを自殺させることに成功し、ソフィーはマリアンヌのまま生きる。
フランツが弱った理由はソフィーの父による臨床総括。フランツの母は本当にそうした理由で死んでいなかったとすれば、少し複雑。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ悪夢に苦しめされて眠れず、何でもすぐに忘れてしまう。思いもよらぬミスをする。幸せなキャリアウーマンだったソフィーは記憶にない奇行を繰りかえし、おぞましい汚名を着せられて逃亡する。
転落して行く女性の軌跡を追うサスペンス小説。
一章は最近気鬱や物忘れ、放心状態などの症状に悩まされているソフィーという女性の姿を描いており、ある日目が覚めると、ソフィーがベビーシッターをしている家庭の子どもが首を絞められて死んでいる。記憶がないうちに自分がやってしまったのかと逃亡するのですが、その先々でも次々と死体が転がる事に。ソフィーは狂気と不安に苛まれながらも身分を偽って生きるためある事を計画します。
そこから2章となるのですが、そこでまたがらりとストーリーを取り巻く風景が変わり、おぞましいたくらみが明らかになっていく……。
常人の理解の範疇を超えた動機と偏執的な行為に、気分の悪さを覚える事請け合いです。全編通してぞわぞわとした不快感がありました。
裏表紙のストーリー説明で『その女アレックス』の原点、と紹介されていましたが確かに似た所があるように感じます。
読み進めるにつれ、被害者と加害者が目まぐるしく入れ替わっていくような構成が最たる部分で、どうにもすっきりしないラストなども。
狂気と正気の境を考えさせられます。
イヤミスなど好きだったらおすすめです。 -
Posted by ブクログ
主人公の女性ソフィーは、あることがきっかけで精神的に異常な状態であった。そんなソフィーは、ベビーシッターの仕事の最中、子供が死んでいることに気づき、自分が殺してしまったのだと思い込み、逃亡した。
フランツという男性は、ソフィーの精神を壊した犯人である。フランツは、緻密かつ精巧な手口でソフィーの精神を壊していった。
そんなふたりの過去や、今後の運命を描いた狂気的なストーリー。
フランツの手口は、恐怖を感じるほど緻密かつ精巧で、現実に起きたら精神が崩壊するのも納得できます、、、。
ソフィーの心境の変化や様子がとても明確に伝わってくるような絶妙な表現で、作品の世界観に引き込まれてしまいました。
ピエール・ルメートルらしい狂気的な感じが存分に感じられるストーリーなので、好きな人はぜひ読んでみてください。 -
Posted by ブクログ
2002年5月ソフィーはジェルヴェ家で長男レオのシッターをしていたが、ある朝気がつくとレオはベッドで絞殺されソフィーは記憶が曖昧だったが、心の悪魔が逃げろと叫ぶ。
ソフィーは逃亡するが途中で知り合った女性ヴェロニックにもてなされ自宅に招かれるがここでも記憶障害で気がつくとヴェロニックは刺殺されていた。
更に夫の交通事故、転落死、バイト先の上司の殺害、ソフィーの身の回りには不幸しか存在して居ない様だ。
ソフィーは何者? 二重人格者? 悪魔の手先?
ソフィーの悪魔的な行動と逃亡生活には原因が有った、、異常なフランツの行動には読み進めるのが辛くなる程に陰湿で執拗で変質的だ。また、ソフィーの過去は聡明で明るい未来が開かれていたが今のソフィーは殺人者で精神異常者だ。どうしたらそんな天から地獄の落差にも等しい転落人生になるのか、、
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Posted by ブクログ
ネタバレ「その女アレックス」と比較したが故の☆3つであり、本作も読み応え十分。
ソフィーとフランツの心理戦は読んでいてしんどくなる程に。
ストーカーってこんな風に相手(被害者)の肉体、精神、人間関係等を破壊出来るって事に恐怖を覚える。
説明
内容紹介
『その女アレックス』の原点となる恐怖のイヤミス
狂気に駆られて逃亡するソフィー。聡明だった彼女はなぜ全てを失ったのか。悪夢の果てに明らかになる戦慄の悪意とは。驚愕の傑作。
内容(「BOOK」データベースより)
『その女アレックス』の原点となる恐怖のイヤミス
狂気に駆られて逃亡するソフィー。聡明だった彼女はなぜ全てを失ったのか。悪夢の果てに明らかになる戦慄の悪意とは。
ソフィーは怯えていた。かつては優秀なキャリアウーマンだった彼女には秘密があった。ときに奇行を起こし、そのことをまるで記憶していないのだ。そのせいでソフィーは職も地位も失ったのだった。自分は正気を失ったのか。恐怖を抱えながらも、高名な政治家の家でベビーシッターをつとめるソフィーだったが、ある日、決定的な悲劇が訪れ、彼女は恐慌にかられて逃亡を開始した。自分は人を殺したのか? 自分は狂気に捕らわれてしまったのではないのか? そんな彼女をずっと見つめるフランツ。彼の暗い歩みとソフィーの狂気の逃亡が交差するとき、おそるべき罠が全貌を明らかにする!
底知れぬ狂気と悪意が織りなす恐怖の犯罪計画。驚愕の四部構成の最後に浮かび上がるのは恐怖の肖像――
あなたの心を凍らせる衝撃と恐怖の傑作サスペンス。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ルメートル,ピエール
1951年、パリに生まれる。教職を経て、2006年、カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第1作Travail soign´eで作家デビュー。同作でコニャック・ミステリ大賞ほか4つのミステリ賞を受賞。シリーズ第2作『その女アレックス』は、イギリス推理作家協会賞を受賞したほか、日本で「このミステリーがすごい!」など4つのミステリーランキングで1位となり、ベストセラーとなった
吉田/恒雄
1947(昭和22)年、千葉県生まれ。市川高校卒、フランス文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)