畔柳和代のレビュー一覧

  • 小公女

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    ネタバレ

    物語は知っているが、活字できちんと読んだことがなかったので手にとった。
    セーラが賢く、兎に角できた子である。

    多少気になるところがあったが、訳の好みの問題なのか
    原文がそうなのかはわからない。

    急転直下にならないことには物語が始まらないとは言え
    実際気の毒なセーラを見て、戸惑い徐々に態度が変わり
    というなら兎も角として、急に掌返しで奴隷のように扱う
    というのが謎。
    あまりに不条理な監督官というのはありがちな役回りではあるが、多少引っかかる。

    逆にパン屋のおかみさんは純粋に良い人でほっとする。

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    2021年01月21日
  • 秘密の花園

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    アニメを見ていた気がするが
    「こんな話だったかな?」
    という感じで楽しめました。

    後半の展開が良いです

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    2020年10月21日
  • 秘密の花園

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    ネタバレ

    本作は『小公子』や『小公女』とともに、
    バーネットが書いた児童文学の代表作のひとつです。

    物語の作りが、良い意味でオーソドックスといいますか、
    物語のひな形として基本形といった感じなので、それはそれで参考になります。

    主人公である少女メアリがインドから本国に帰還してやって来るまでの邸の過去、
    それも10年前に大きな悲劇があり、
    その悲劇ののちの10年の経過でできあがった世界がまず構築されていて、
    そこに主人公のメアリが飛びこませられる。
    メアリ自身が偏屈で痩せぎすで問題のある子ですが、
    彼女は邸に落ちついてから、
    使用人のマーサとの出会いやムーアと呼ばれる邸の周囲の植生からの生命力みなぎる風、
    そして邸の周囲の庭で遊ぶようになり、少しずつ再生していく。
    邸と花園によって再生していくメアリが、
    逆に今度は邸と花園を再生させていきます。

    気付いたことといえば、
    小川洋子さんの『ことり』に出てくる鳥と話せるお兄さんのキャラクターは、
    本作の重要キャラクターであるディコンからインスパイアされているのかもしれないこと。
    ディコンは人と話すときは支離滅裂だけど駒鳥と駒鳥語で話をする、
    という一文がありましたし、物語のなかで実際にそうでした。
    そして『ことり』のお兄さんこそ、人間語がめちゃくちゃ。
    共通しています。

    本作後半で「魔法」だとか「大きな善きもの」と呼ばれる力。
    なかなか名付けようがないけれど、
    そのぶん人それぞれで自由に表現が可能なものです。
    人のなかに備わってもいるし、人を含めたこの世界全体としてみてもその力はある。

    なんとなく思い出すのはソルジェニーツィン『イワン・デニーソヴィチの一日』。
    この小説の底に流れているものだって人間の内に根源的に備わっているパワーのことであり、
    『秘密の花園』の「魔法」などとほとんど同じだと思います。
    僕も以前、かなり拙い小説ながらこの力を「火種」と名付けてテーマとし、書いたことがある。

    個人的な経験ではありますけれど、
    ちょっと本が読めてくると「魔法」や「大きな善きもの」
    と名付けられるようなものを読書をしていない「しらふ」の状態でも
    うっすらと感じられるようになってきます。
    そして一度「魔法」に気付けば、
    その後はけっこうふつうに、
    生活な思索のなかで「魔法」を察知できるようになっていく。
    まあ、しつこく考えればかもしれないですが。

    最後にですが、
    本書冒頭で、コロナならぬコレラによって人がばたばたと死んでいくんです。
    いやぁ、この時期に疫病モノかあと構えましたが、
    序盤の一章のみでした。
    コロナが流行ってきてから、
    カミュの『ペスト』が売れているという話を読みました。
    こういう、時事に重ねて深めるみたいなのって、
    僕はあんまりしないんですけど、
    どうなんでしょうね、逆に視野が狭くなったりはしないんでしょうか……。

    と、それはさておいて。
    こういう子どもの素直な部分、それは良いところも悪いところもですが、
    それらに触れられて、さらに自然の豊かさも感じられる読書になるのが本作。
    あくまでそれは書かれていることであり、「読書によって」の経験ですが、
    こういった読書が実生活へよい影響を与えもします。
    それは、読書体験を経た後であれば、そこで知った知識や感覚や視点によって
    感性がより開いた状態になるでしょうし、
    その状態でいろいろと、
    より深く見たり聞いたり知ったりできるようになるだろうからです。
    そうして得た経験が想像力を豊かにして、
    また次の読書時により深い読書ができるような
    フィードバックになっていく。
    つまりは好循環です。

    そうはいうものの、
    そういうことを考えなくても、ふつうに楽しめればいいんですけどね。

    この物語に浸れれば、ずいぶんゆったりとした気分になれるでしょう。
    かたとき、日常の鎧を脱ぎ捨てて、
    かろやかかつ自然に、物語の世界に踏み入ってみてほしいです。

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    2025年07月21日
  • 続あしながおじさん(新潮文庫)

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    優生学というものが、いかに善意によって広く浸透していったものであるのかが伺える。(私の勤務校では、司書さんの判断で閉架図書にされていました。その判断は極めて適切であろうと思います。予備知識のない子供に読ませたくないのは確か)

    文体は軽妙洒脱。本当に、本当に面白くて夢中になって読んでしまう。サリーは(前作ヒロインの)ジュディに負けず劣らず魅力的。

    そのサリーが、「ロレッタの風邪に砒素を処方してくださいとお願いしたい誘惑に駆られています…あの子はカリカックです。このままそだてて、社会が面倒を見ざるを得ない三百七十八人の家系を創らせてやってよいものでしょうか?」と書く衝撃たるや。
    (せめても、犯罪が遺伝するとするカリカック家の研究が、いまは否定されていることを同じページ中に注でつけて欲しい…)


    20世紀初頭という時代を強く感じる作品です。良くも悪くも。そして、その時代と現代が明白に地続きであることも。

    前作に続き女性の自立…教育を受けてものを知った女性が、政治参加や社会貢献に目覚めていく過程が一つのテーマになっている。

    前作にあたる「あしながおじさん」で、主人公ジュディは「大作家」となる兆しを見せながらも、物語上は支援者である青年実業家ジャービスとの玉の輿婚というシンデレラストーリーに回収されてしまった。ヒーローの振る舞いは「ただしイケメンに限」り許されるとしか評しようのない独善的なものだ。

    しかし本作では、一見ジャービスに勝るとも劣らない(しかし女性の社会貢献や使命をバカなことと言いすてる)青年政治家のゴードンと、サリーは破局に至る。そしてその破局はヒロイン、サリーによって「自分が自由で、一人で、自分自身の主人だと気づいた途端、喜ばしい安堵と解放感が広がりました!」と語られる。
    20世紀初頭の、アメリカの上流から中流の家庭における女性の吸っていた空気が読み取れる。

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    2019年12月20日
  • 小公女

    購入済み

    子供時に見たセーラのアニメを、最近youtubeで見て本を読みました。アニメに日本人に合うように色々と変えあり、セーラの辛いエピソードが多いのです。原作は辛さよりセーラのプリンセスの誇りであり、その為に相手を見下したり、哀れみをかける所は共感できませんでした。西洋の価値観と違うと感じました。アニメに有る辛い事も感謝の気持ちで相手に接するセーラが子供時に感動しました。それが無かった事が残念です。

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    2018年01月06日