音子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ警視庁公安部に籍を置く紀藤亮二は、冷酷で強引な捜査を行っていた。
そんな自分に反発する上司がいるのも理解の上。
それでも自分のやったことに対するおとしまえは自分自身で付けるし、部下に責任をなすりつけようとも思わない。
また、持って生まれた中世的な美貌を生かして、男と寝るのも常套手段だった。
とにもかくにも、自分の使えるものは全て使い、自分一人だけで捜査を行う。
そんな紀藤が大きな失態を犯した。
人身売買をしているという外国マフィアを追い詰める手段として、囮を使う捜査をしていたのだが、その囮に裏切られたのだ。
おかげで、マフィアは叩けず。それどころか、警戒されて手を出しにくい状 -
Posted by ブクログ
ネタバレ実は、先に「凛花は夜に散らされる」を読んでしまったのですが、実はこちらが先。
「凛花は〜」は公安の紀藤が主人公の話でしたが、こちらは利用される側であった桂木祥悟の視点での話。
祥悟は、自身の幼い頃の経験を生かして、異国の地で言葉も通じず心細い思いをしている外国人の相談に乗っているうちに、多国籍集団UNIONという集団の顔役のように言われるようになっていた。
祥悟自身には、そのつもりはまったくないのだが、公安にも顔役だと認識され、そのUNIONに所属する数人が麻薬を売買した事で捕まり、その他のUNIONのメンバーも含めて、強制送還をするぞ、と祥悟を脅し、公安の紀藤という刑事から脅される。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ弁護士の白川佳純は、黒い噂のある若手代議士の犯罪を裏付ける決定的証拠を掴んでいた。
しかし、追い込む寸前で事故に遭い記憶を失ってしまう。
佳純が目覚めたのは、浩基という恋人の部屋で、記憶を失う前から佳純と恋人同士だったのだ、という彼は何くれと佳純の世話を焼いてくれる。
ただ、佳純を外に出すことだけは絶対にしなかった。
「近所の買い物くらいなら自分で行ける」と佳純が主張しても、「体調が万全ではないから」という理由を付けて、決して佳純を外に出そうとしない。
始めは、浩基が自分のことを心配してのことだから、と気に留めていなかった佳純だったが、フラッシュバックする過去の物と思える記憶には