今野紀雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
複雑に見える身の回りの現象も「複雑ネットワーク」の考え方を応用すれば単純な関係に置き換えることができる。
伝染病やコンピューター・ウイルスの感染経路、ニューロンやタンパク質の情報伝達の方法。
会社や社会の中の人間関係に「意外な法則」が見えてくる。
[ 目次 ]
第1章 ネットワークのはじまり―グラフ理論の誕生
第2章 ネットワークの格子模様―碁盤目とその仲間
第3章 ネットワークの距離―ベーコン数とエルデシュ数
第4章 世界はせまい!?―スモールワールド
第5章 世界は不平等!?―スケールフリー
第6章 伝染病から身を守る―感染経路と予防接種
第7章 通信ネットワーク―インター -
Posted by ブクログ
数学の専門家が「数」についてわかりやすく説明した本。数字の基礎を整理できた。素数や三角数の特徴や円周率π、自然対数の底eなど、興味深い内容も多かった。数字のマニアは、かなり頭が良いとは思うが、社会にどれだけ貢献しているのかは不明。
「数学の歴史の中には、重大発見が数多くありますが、0の誕生ほど、数学の発展に大きく貢献したものはないでしょう」p32
「「0」: ① 数の大きさとしての0。3-0=3など。② 数字の空位を表す記号としての0。2053など。」p34
「新世紀の始まりは、西暦の下1桁が1の年から始まるのは、紀元後が西暦1年から始まっているからです。当時は0の概念そのものがなかったために -
Posted by ブクログ
いくつかの枝とそれを繋ぐ線というシンプルなモデルからこれだけのことを語れるというのは本当にすごい。複雑でどこから手をつけたらいいかわからないような現実社会が、モデルの導入でこんなにすっきり明解に分析できてしまうとは思いもよらなかった。
もちろんここで説明されていることは導入の導入でしかないし、このモデルでは語ることのできないことのほうが多いだろう。たぶん、語れた部分についても多くの事象が捨象されただろうし、その中にこそ大事なヒントがあったかもしれない。
それでもこうしたモデル化が現実を一部であれ解明する糸口になるとこんなに鮮やかに示せるのは意味あることだと思う。社会科学は経済学を除けば統一