広田照幸のレビュー一覧
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[ 内容 ]
礼儀正しく、子どもらしく、勉強好き。
パーフェクト・チャイルド願望は何をもたらしたか。
しつけの変遷から子育てを問い直す。
[ 目次 ]
●「家庭の教育力」は低下した?
●「村のしつけ」は幸福なものだったのか
●「教育する家族」の登場
●童心主義・厳格主義・学歴主義
●高度成長は何を変えたか
●地域共同体の解体と家業継承の終わり
●親の自己実現としての子供の成長
●「教育する家族」の呪縛
●しつけの担当者は家庭か学校か?
●「しつけの衰退」という物語
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
教育を基礎づけていた普遍的・超越的な原理が崩壊し、グローバリゼーションとあいまった新自由主義的教育改革が進行しつつある中で、「教育」を語る対立軸は揺らぎ、その思想の危機が臨界に達しようとしている。
「教育はいかにあるべきか」について語る、現在の錯綜した言説を位置づけ直し、教育の未来に向けて、新たなオールタナティヴを構想する。
[ 目次 ]
1 現代の教育(「教育をいかに組織化するか」という言説について;教育の変動への視角)
2 個人化・グローバル化の中の教育(教育をめぐる構造変動(制度につなぎとまらない個人;制度の改善・改革要求)
一つの解としての新自由主義的教育改革(制度と個 -
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あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。(2回目)
年末に読んだ本のレビューが追いつかないまま、年を越してしまった…
2023年に残した、わたしの煩悩かも。
新書のレビューって長くなっちゃうんですよね。
2024年は、もう少しレビューを早くコンスタントに端的に、したいものです。
仕事に行き詰まり、どうにかあの子に届けられる言葉がないか、伝わる言葉がないか、そんな思いで読んでいった。
この、ちくまプリマー新書というのはそもそも、「若い読者のみなさんにも読みやすいよう、わかりやすい表現で書かれた、学生から大人までオススメの新書」であって、「一般的な教養新書と比べて、普 -
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【感想】
「なんで勉強しなきゃいけないの?」
円の面積も、徳川家の歴代将軍も、アンモニアの化学式も、社会に出てしまえば一切使わない。いずれ不要になる知識を頭に詰め込んでなんになるのか。多くの子どもたちがそんな疑問を抱えながら、意味の分からぬままに教室に座って退屈な授業を受けている。
だが、そうした知識は決して無駄にはならない。教育は子どもたちに「可能性」を与える。そして、可能性を与えるという機能を持つがゆえに、「学校は退屈」なのである。
本書は、「教育と社会化」というテーマを軸に、日本の公教育の意義と目的を考察する一冊となっている。書の前半では、学校の目的と機能、学校知vs社会経験、道徳教育 -
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しつけは家庭でするもの,という信念が私にはある。家庭でいわゆるしつけが行われるならば,家庭の実態が異なればしつけも異なることを資料に基づいて歴史的変遷として解説する。家庭に暇な大人がいて,対処する子供の人数がすくなければ関与が多くなり,逆は関与が少ない放任型。孟母三遷の教えがあるが,孟母は直接関与したというよりも環境を選んだ(最後は裁断することで想いを伝えた)。子供は周囲から影響を受ける。家庭はもちろん社会(メディア),学校,友人,近所,等。全てをコントロールすることはできないし,子供時代できたとしてもそれを維持することはできない。子供に教育を受けさせる義務という憲法の呪縛が家庭に子供の行動の
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ネタバレ教育基本法 第1条「教育の目的」
教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。
「形成者」とは=「社会の一員になっていく」「社会に適応していく」つまり「年寄の時代遅れの価値観を押し付ける」「企業が使い捨てにできる従順な労働力を期待する」ということではなく、「一人ひとりが未来の新しい社会を造り出していく主人公のような存在になること」が目指されている。
学歴が低いと、チャンスが与えられず、いつまでも下積み仕事ばかりさせられる。ボンクラ東大卒に「東大卒」という肩書だけで重要な仕事が与えられて、なん -
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ネタバレ学校は長い廊下で、その先に広い世界が広がっている。また、世界の縮図をコンパクト化した内容を学校で習っている。色々な発見や気づき、可能性を得るためにも必要なところである。学校の知の本質は、身近な日常経験とは切り離されているので、つまらなくても仕方がない。
上記のようなことが書かれており、学校や教育についてわかりやすく整理されてまとめてある。
本書にも出てくるように、教師の大きな仕事は「子どもをやる気にさせること」である。小学生に対して「将来につながるから…」と言っても、学習意欲は向上しない。身近な経験との関連に気づかせる、調べたくなる問いをしかけるなど、うまく「学習したい」と思わせることが大切 -
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「しつけ」なんてことを良く考える年代の方は参考に。
これを読んで「正しいしつけ」を学ぶことは全くできませんが
「家庭のしつけの昔と今」「教育全般の歴史的背景」
は学ぶことができるかもしれません。
「昔は良かった」というのは常に幻想が含まれている。
高学歴・高階層の親ほど、わが子のしつけに「自信がある」
と答え、にも関わらず、一般論としては「現代は家庭の教育力が
低下している」と答える比率が高い。要するに「自分のところは
上手くいっているが、世間はひどくなっている」という状況認識なの
である。 P186
どきっ、とした人が多いのではないでしょうか。