広田照幸のレビュー一覧

  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    全てに同意する訳ではないが、社会の中での学校の役割やその範囲と責任などに問いを立て、筆者なりの意見が展開される。二項対立的な論点がたいへん読みやすく、考えさせられる。
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    学校教育が何をしているのか、学校教育ができることは何なのかを明らかにしている。経験では学びきれない知を扱っていることを、現代の学校教育は忘れている。
    日本の子どもに対する教育はほとんど家庭と学校によって行われている。特に、学校は(現状)唯一の教育機関であるから、最大かつ際限なく教育活動を拡張させてき...続きを読む
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    たいへんな良書。教育と学校について、丁寧に書かれた本。学生はもちろん、親の立場でも読んで得られるものが多そうな本。
    学校や教育について、その基本をこのように学べる本はなかなかないし、きちんと出典が丁寧に書かれていて気になるトピックを掘れるのが良い。
    道徳の章で饒舌になるのが笑ってしまったのと、AIの...続きを読む
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    各章がしっかり分かれていて、テーマがハッキリしていて分かりやすかった。教育は身近なものなのに、じっくり考えたことが無かったので新鮮だった。
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    学校は社会に出るまでに知識や技能を身に付ける場所であり、社会に出るまでの狭い廊下である。退屈であるが、大切である。
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    友人で、とっても頭がいいのに、まったく勉強をしなかったため、学校の成績が冴えなかった男がいるのですが、この本を読んで、その友人のことを思い出しました。
    「学校は、子どもの興味の有無とは関係なく、将来、仕事をする上で必要になる知識を満遍なく教えるところであるため、興味をもてない項目について、子どもは退...続きを読む
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    とても納得できる内容でした。特に道徳教育についての第4章で「『社会を変える』という視点が弱い」というのは強く感じます。最近の子どもがおとなしいのは、このような教育を受けてきたからか、あるいは、社会の風潮がそうさせているのか、どちらもなのか。
    学校という装置によって子どもたちのアイデンティティーは未確...続きを読む
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    タイトルに惹かれて気楽に読み始めた。
    話し言葉で書かれているため、読みやすいかと思いきや、辞書を片手に読みすすめ、かなり深い内容でした。

    読み進めてみて、タイトル通り学校は大切だということが、より一層感じられた。
    子どもたちにどれだけ興味を持たせることが出来る先生がいるかは?(個人の感想)

    作者...続きを読む
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
    わかりやすく解く学校の役割

    学校関係者であるが、かなり勉強になった。近年、学校に求められる社会的な役割が多くなってきている。そんな昨今の教育事情をコメニウスの考え(教員採用試験ぶりに聞いた)や、教育基本法、日本国憲法等を根拠に教育学的・社会学的な用語を使用して本来の学校の意義を整理していく。(「社...続きを読む
  • 陸軍将校の教育社会史(下) ──立身出世と天皇制
     とても面白かった。「百姓や貧乏人が行」き、立身出世を求める人生一発逆転のチャンスとしての陸軍の学校と陸軍の様子を豊富な資料から描き出す1997年発の博士論文を書籍化したものである。非常にナイーブに学校の課程を立身出世への道だと信じて邁進する百姓や貧乏人(や軍人)の子らの様子は、はてどこかで見たこと...続きを読む
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
    昔の日本の村のしつけと現代のしつけの比較が興味深い。
    村でのしつけは結局労働と密接に結びついていて、学校は全然重要じゃなかったという下りは著者のほかの著書でも通底する歴史観。
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
     世間を賑わす少年犯罪が起こるたびに、訳知り顔のコメンテーターたちは「昔は家庭のしつけが厳しく、こういう事件は起きなかった」、「最近の親は子のしつけに無関心」などとメディアで発言するが、そういった言説の虚を突くのが本書。

     著者は明治時代など、主に戦前の史料をもとに、以下のような主張をする。

    ...続きを読む
  • 教育学
    [ 内容 ]
    教育は社会のあり方やその変化と無縁ではありえない。
    その思想や制度は、近代の大きな変動のなかで変容を遂げ、経済のグローバル化や地球規模の課題が、現代の教育にさらなる変容を迫っている。
    未来の人間や社会のあり方を考え、そこに働きかけていく営みに向けた知として、いま教育学の何が組み換えられ...続きを読む
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
    マスコミや世論で語られている「学校の教育の崩壊」「しつけの崩壊」がどのようなメカニズムで起こるのかの一考察が語られていると思います。もちろんこれが全てではないとは思いますが。序盤は少しつまらないのですが終盤非常に面白い論の展開が見られます。読む価値はありですね。
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
    とても参考になりました。家族史にも触れられていて、これから教育を考えていくヒントになりました。たくさんの文献が紹介されていたので、興味を持てたものを読んでみようと思います。
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
     実際には日本のしつけは衰退したわけではないことがわかる。
     もともとの日本のしつけは非常に程度が低く、現状が最も高いようだ。
     そもそも家庭内でのしつけはされておらず、ほとんどの場合無しつけで、たまにコミュニティによって出るもの杙打たれる方式でしつけが行われていた。
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
    この本を読んで思った。「マジでしつけは衰退してんのか!?」でもいろいろ文句のつけどころも…一度は読むべし?
  • 日本人のしつけは衰退したか 「教育する家族」のゆくえ
    日本人のしつけは本当に衰退したか??筆者論には衰退してはいないと書かれているが…よく読むと…。ってまぁね、考え方が違えば基準も違うわけですよ。
  • 教育
    学校の役割の中心に、何が正しいのかを判断するための知識の基礎を置き直すという提言は、混迷する政策に振り回されている現場(実際はもっとしたたかではあります。でないとやってられませんから。)を大いに勇気づけてくれる。
  • 学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか
     価値観が多様化している昨今。教育の専門家は学校というものをどの様に考えているのかを知りたくて手に取ってみた。

     実際は、「学校」という枠にとらわれず、「教育とは何か」に焦点を当てた書籍。

     繰り返し述べられていたことは「教育とは生きる社会を創発する人材を育成する場であること。」

     この本を読...続きを読む