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「パーフェクト・チャイルド」──しかしながら、大正・昭和の新中間層の教育関心を、単に童心主義・厳格主義・学歴主義の三者の相互の対立・矛盾という相でのみとらえるのは、まだ不十分である。第一に、多くの場合、彼らはそれら三者をすべて達成しようとしていた。子供たちを礼儀正しく道徳的にふるまう子供にしようとしながら、同時に、読書や遊びの領域で子供独自の世界を満喫させる。さらに、予習・復習にも注意を払って望ましい進学先に子供たちを送り込もうと努力する──。すなわち、童心主義・厳格主義・学歴主義の3つの目標をすべてわが子に実現しようとして、努力と注意を惜しまず払っていた。それは、「望ましい子供」像をあれもこれもとりこんだ、いわば「完璧な子供=パーフェクト・チャイルド」(perfect child)を作ろうとするものであった。──本書より (講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
礼儀正しく、子どもらしく、勉強好き。
パーフェクト・チャイルド願望は何をもたらしたか。
しつけの変遷から子育てを問い直す。
[ 目次 ]
●「家庭の教育力」は低下した?
●「村のしつけ」は幸福なものだったのか
●「教育する家族」の登場
●童心主義・厳格主義・学歴主義
●高度成長は何を変えたか
●地域共同体の解体と家業継承の終わり
●親の自己実現としての子供の成長
●「教育する家族」の呪縛
●しつけの担当者は家庭か学校か?
●「しつけの衰退」という物語
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
しつけは家庭でするもの,という信念が私にはある。家庭でいわゆるしつけが行われるならば,家庭の実態が異なればしつけも異なることを資料に基づいて歴史的変遷として解説する。家庭に暇な大人がいて,対処する子供の人数がすくなければ関与が多くなり,逆は関与が少ない放任型。孟母三遷の教えがあるが,孟母は直接関与したというよりも環境を選んだ(最後は裁断することで想いを伝えた)。子供は周囲から影響を受ける。家庭はもちろん社会(メディア),学校,友人,近所,等。全てをコントロールすることはできないし,子供時代できたとしてもそれを維持することはできない。子供に教育を受けさせる義務という憲法の呪縛が家庭に子供の行動の原因を帰属させるものかもしれない。「他者と自分の命や健康,財産を害さない,これを破るのは絶対に許さない」という釣りバカ浜ちゃんのしつけが最も穏健で妥当だと思う。
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