土門周平のレビュー一覧

  • [新装版]真田幸村―「弱者」の必勝戦術ここにあり

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    真田三代のことがよく解った。複数の著者によるそれぞれの切口での解説が、同じ内容でも読んでいて飽きなかった。「弱者」だけに、まともなやり方では駄目だという屈折したところが、かえって共感できた。

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    2021年08月18日
  • 陸軍大将・今村均

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    今村大将ご自身の手による書籍は数・量ともに膨大であり、
    その業績と生涯をまずコンパクトに知るうえで本書は最適だと思う。
    本書を読み、興味関心が惹かれたテーマや時代に沿って、
    今度は上記の書に進むのがいいだろう。

    個人的には、終戦直前やそれ以後の大将の身の処し方に強く惹かれる。
    とくに飢餓の島と呼ばれたガダルカナル島を指揮し、のち撤退した百武中将に
    今村大将がかけた言葉には涙を禁じ得なかった。また同島で「およそ人間の能力を
    はるかに超えた克難の闘いを部下に強い」たことを遺書に綴って戦後自決した
    安達二十三中将に対する筆者(土門周平氏)の目線にも強く共感する。

    欧州の知将を多く描いた塩野七生氏

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    2020年01月16日
  • 勝つ武将 負ける武将

    購入済み

    わかりやすい

    政治的というより軍事的な観点で2人の武将を比較しており、わかりやすかった。特に長篠の戦いにおける信長と勝頼の違いは、現代でサラリーマンをしていてもたまに見かける違いだと思い、興味深かった。

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    2019年12月02日
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか

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    ネタバレ

    このところ、ずっと近代史(主に戦争について)の本やドキュメンタリーを読んだり見たりして勉強してきたが、この本には詳細かつ複雑な情報が山盛りで、読み通すのに時間と根性が必要だった。
    この時代の戦争への道を見る時、情けないのは、誰も本気で戦争をする気がなかったにも関わらず、だれも戦争を止められなかったのではないか、と思えるところだ。希望的予測と甘い判断で、戦争に突入してしまった。
    また、戦争を後押ししたものとして国民感情があるが、それを形作られるのにメディア(新聞)が大きな役割を果たしていたことだ。大衆は煽られやすく、一方向に傾きやすい。判断は情報に左右される。今のマスコミも腰抜けで、政府への批判

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    2023年04月09日
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか

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    歴史探偵が過去に発表した項目に2章を書き下ろし、日本の針路を左右した転換点となる事件を描写する。敵うはずの無い米国にまごうこと無い先制攻撃、真珠湾米国艦隊奇襲(三国同盟を結んだドイツが欧州を制圧すればさすがに両大洋で戦争をするのを避けて日本の方は妥協して石油禁輸を解いてくれるという?勝手読み)(挑発はあった)をかけて報復に都市のほとんどを爆撃で焼失するという大悲劇に《責任追及》があるのは当然。

    日中戦争の陸軍に対し、米英との対立は海軍の戦争。海軍が開戦への道をリードしたと論じる。艦隊派が閑院宮を軍令部総長に祭り上げ、軍令部優位の体制を敷き、及川海軍大臣、豊田次官の下で三国同盟締結に同意する。

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    2019年03月13日
  • ドキュメント 太平洋戦争への道 「昭和史の転回点」はどこにあったか

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    ロンドン軍縮会議で表面に現われ出た統帥権干犯問題から始まり、日本が戦争へと突き進んでいくプロセスを、ドキュメンタリー形式で描き出しています。

    阿川弘之によって米内光正、山本五十六、井上成美らの人物像が広く知られるようになりましたが、著者は「海軍善玉論」を信じ込むことは歴史理解を誤ると述べています。本書では、山本の懸念をよそに時流に乗り遅れるなとばかり南方進出へ向かっていった海軍の石川信吾らについて、比較的詳しく扱っています。

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    2015年04月29日