阿部清美のレビュー一覧
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ノンストップアクション
下巻は息詰まるアクションの連続。冷酷非情のマフィアと現代版錬金術で一攫千金を目論む悪党、ロックたちの三つ巴の戦いが展開される。一難去ってまた一難。次々に襲ってくる危機にどう立ち向かうのか?007の「ゴールドフィンガー」ではフォートノックスの金貯蔵庫が狙われたが今回は?一度読みだしたら止まらない。誤植が多いと聞いていたが、さほど多くはなく、全く気にならなかった。
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手に汗握る冒険小説
前作の「ノアの方舟」が面白かったので二作目を購入。今回のテーマはミダス王の伝説。設定に多少難はあるものの、至るところに歴史や科学のうんちくがちりばめられ、アクションもそれなりに派手で面白かった。パルテノン神殿が現在のような姿になったのは、戦争で破壊されたからだということを初めて知った。単に面白いだけでなく、今まで知らなかったことをいろいろ学べるのも醍醐味。
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宝探しもいよいよ佳境!
上巻も面白かったが、下巻はそれ以上。ついに解き明かされるノアの方舟の謎。ワクワクしながら読んだ。クライブ・カッスラーとジェームズ・ロリンズを足して2で割ったような感じの作風。増えすぎた人口を抑制し、自然との調和を図るべきと主張する人々は実在するだけに、ありえない話ではないなとも思う。本当にノアの方舟が見つかったら世紀の大発見。歴史のロマンを感じる。
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ノンストップアドベンチャー!
初めて読むシリーズ。「ノアの方舟」を軸に登場人物たちに次々と危機が迫る。まるでアクション映画を見ているかのよう。歴史、科学、工学など、多彩なうんちくや知識が至るところにちりばめられ、読み手を飽きさせない。あっという間に上巻読了。下巻が楽しみです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ"ネタばれあり
歴史の「もしも」と現代科学のコラボレーション。まるで、ジェームス・ロリンズさんのシグマフォースシリーズのような作品。
聖書にあるノアの方舟。聖書に記載されているものが、長年の伝承を繰り返すうちに誤った内容のまま伝わっているとしたら?神はノアに巨大な船を作らせて、動物のつがいとノアの家族を舟に乗せ、洪水が全世界を水没させるという内容が記載されているが、実は世界を滅ぼしたものは洪水ではなく、水辺に多く発生する疫病だったとしたら?
その疫病はプリオンで、太古のプリオンを生物兵器に変えて、ノアの方舟伝説そのものを現代で行うことをたくらむ人物を阻止するのが主人公。
プリオンと -
Posted by ブクログ
ネタバレボイド・モリソンによるタイラー・ロックシリーズ第2弾上巻。
前作でいい感じの中になったと思われたディララとタイラーはいつの間にか自然消滅していたようで、ディララは出てこない代わりに、これまた魅力的なブロンド美人が登場する。テレビ番組の顔であり、ギリシャ語やラテン語などを含めた古典学に精通していて、探検もこなすというびっくりスーパーウーマン、ステイシー。彼女の妹とタイラーの父・シャーマンが誘拐され、二人の安否を気遣いながらタイラーとステイシーが謎解きを迫られる。
本作も前作同様、うんちくがちりばめられていて、特にアルキメデスの天才性が非常に強調されている。ミダス王についてもほとんど知らなかったが -
Posted by ブクログ
ネタバレボイド・モリソンによるタイラー・ロックシリーズ第1弾の下巻。
いよいよノアの方舟の謎が解き明かされる。それはこれまでの常識を覆す奇想天外ともいえる仮説ではあるものの、周到に用意された伏線のおかげと聖書の解釈の幅のおかげで実に納得できる形で提示される。
タイラーとディララの恋に発展するかどうかという関係や、ウルリックの執拗なまでの執念も見所の一つで、ノアの方舟やそこに隠されているであろう宝、上巻でその威力を存分に知らしめたプリオン病原体など、物語の終結に向けて加速度的に収束していく。
タイラーは最後の最後に秘密を一人で抱え込むことになるが、次作に向けて明るい展望を伺わせる終わり方となっており、読 -
Posted by ブクログ
ネタバレボイド・モリソンによるタイラー・ロックシリーズ第1弾の上巻。
作者のボイド・モリソンは本作で大きく世に認められたということらしいが、上巻ですでに何となく納得できる。スピーディな展開、ノアの箱船にまつわるなぞ、アクセントのように添えられる恋愛要素など、押さえるツボは押さえてある印象。
タイラー・ロックはやり過ぎなくらいのスーパーエンジニアで、彼の会社「ゴルディアン・エンジニアリング」は国家機密にもアクセスできるという、民間企業にしてはオールマイティな位置づけ。タイラー自身も特殊部隊の経験があるなど、ほとんど「こんな奴いねー!」といいたくなるレベル。しかも、大豪邸に住んでいる。センスのいい亡き妻の -
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Posted by ブクログ
ネタバレボイド・モリソンによるタイラー・ロックシリーズ第二弾の下巻。
ジョーダン・オールとジア・カヴァーノの二人から狙われながらも謎解きの結果ミダス王の墓のありかを突き止めるタイラーたち。そして、触れるものすべてを金に変えるというミダス王の手の真相が明かされる。
上巻で重要な役割を果たしていた地球観測機、アルキメデスの写本といったものに加えてパルテノン神殿までも謎解きの要素に加えるなんて、作者の頭の中はどうなっているのかと思うほど、スケールが大きい。また、罠を張ったはずのジョーダンが、仲間に裏切られたり、ステイシーが裏切ったかのような疑惑が持ち上がったり、精神面でも敵味方入り乱れて疑心暗鬼になるなど、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ出た当時(2023/7)は目にした覚えはなかったけど、『オッペンハイマー』が公開され(2024/3/29)て、話題になると書店で平積みされていたり、映画コーナーで目立つように置かれるようになり、読んでみた。
本書も最新作『オッペンハイマー』までの網羅しているので、時宜を得た一冊と言えるかと。
クリストファー・ノーランが、先人からどのように影響を受け、その思想や技術を吸収し咀嚼し、自分の作品に落とし込んでいるかを、やや冗長に語っている。
決して『TENET』の謎解きや、撮影秘話が聞けるものではないが、ノーラン作品副読本として、一度は目にしておくとよいかもしれない。
彼の発想と、作