がまくら市事件の短編集の2冊目です。
1冊目に登場した人物も出てきますが、こちらから読み始めても問題はないと思います。
1.さくら炎上
今まで読んできた北山猛邦さんの作品はどれも面白かったので一番期待していましたが、続きが気になるところで終わってしまいました。
個人的には、一緒のクラスになりたかったという理由で殺された生徒たちが気の毒に思えてしまい、あまり読後感は良くありませんでした…。
2.毒入りローストビーフ事件
この作品は犯人が指摘されずに終わっていますが、おそらくよく読めば犯人を当てられる仕組みになっているように思いました。
謎解きしがいがありますが、解答が欲しいです(泣)
3.密室の本
最後のあたりまで彼女が犯人だと気付かなかったので、真相を知ってびっくりしました。
真知博士は本当に気づいてなかったのでしょうか…?でも自分のファンだからといって、殺人犯が目の前にいるのにわざと見逃がすはずが…う〜ん(悩)
4.観客席からの眺め
個人的には全11作品の中で一番好きな作品でした。
今村くんが本当に星野さんのことを愛していて守りたいんだって伝わってきて、でもこのラストだと二人が結ばれることはこの先ないんじゃないかって思って心苦しい思いでいっぱいになりました。
二人がやらなくても、遅かれ早かれ勝田には天罰がくだっていたと思います。
ただ、現場に髪の毛をばら撒いたことと、今村くんが宗教団体に所属した理由が今一つよく分からなかったです。読み返せば分かるのかな…?
5.消えた左腕事件
これも最後のあたりまで犯人が分からなくて驚きました。ただわたしがポンコツなだけかもしれませんが…!
でも真知博士も分かってなかったみたいですし、つまり真知博士もポンコツ仲間ですね!(怒られそう)
6.ナイフを失われた思い出の中に
他の作品に比べて難しい表現が多く出てきましたが、推理自体は分かりやすいと思います。
良和さんの無罪が一日も早く判明してほしいですね。そしてあの布の服の隠し場所の分かりやすさは、太刀洗さんだけじゃなく読者全員びっくりしていたと思います。