岩瀬達哉のレビュー一覧

  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    あの当時、地方に住む身にとって、事件の大きさの割には他所ごとと傍観していた。地元の店舗の菓子に毒を盛られる危機感はなく、菓子を求める年齢は過ぎていた。それでも、あのキツネ目の似顔絵はいかにも不気味で、あれだけ執拗に脅迫を繰り返す犯人をなんで捕まえられないんだろうとは感じていた。塩田武士の『罪の声』を読み、小説ながら当時は知りえなかった事実に触れた。ここでは当事者の声とともに、時間を経てこそ明かされる真相に驚く。捜査体制にお粗末な要因はあれど、なんとしても解決しなければならず、またできた事件だったのだろう。

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    2022年02月06日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    自分が子供の頃に起きた事件。
    犯人の異常性を改めて感じたのと、信念を持って悪に屈しなかった企業には感服した。

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    2022年02月05日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

    ネタバレ 購入済み

    未だ事件は終わっていない…。

    2021年10月読了。

    10年程昔に放送され話題を呼んだNHK の「未解決事件」で、本物の子供の音声テープを聞かされて鳥肌が立った時以来、この事件については継続的に関心を持っている。『塩の声』も面白かったがあれはあくまで創作話。とにかく真実が知りたいのである。

    本書は新聞書評にて採り上げられていた為、購入。著者が十年近い歳月を掛けて書いたものだけあって、細部まで綿密に調べ上げられていると思った。脅迫された企業側の声が聞けた事が、何よりの収穫だろう。又、滋賀県警本部長の自殺のくだりは涙が出そうになった。

    しかし、本書は肝心の犯人像へ迫っている告発本と云う位置付けではなく、あくま

    #切ない #深い #怖い

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    2021年10月05日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    小説「罪の声」は以前読んでいて映画も観ていたが、
    グリコ森永事件に関しては、当時かなりの割合で新聞でキツネ目の似顔絵を見ていた…の記憶のみ。
    紙面をじっくりと読んでなかったのかもしれない。

    これは、ジャーナリストが12年もの歳月をかけて取材したもので年表と地図でも詳細に記している。
    それだけでも世間をかなり騒がせた事件だとわかる。

    そして知らないことも多く、グリコ森永だけではなく、他にも被害にあった企業があったこと。
    一般市民が、犯人に拉致されたこと。誤認逮捕されたこと。
    そして滋賀県警本部長の悲劇…なんともやるせない気持ちになる。

    このような事件は二度と起きてほしくない。

     

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    2021年09月30日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    タイトル通り、“グリコ・森永事件”を検証し直したノンフィクション。
    この事件はリアルタイムで報道に接していたこと、菓子会社という身近な企業がターゲットとされたことでとても関心がある。誰も死んでないしね。過去に一橋文哉さんの『闇に消えた怪人 グリコ・森永事件の真相』も読んだが、20年以上前のことで読んだ記憶しかない。先日映画化された塩田武士さんの『罪の声』もこの事件を題材にしたものだった。
    本書はNFとしてはオーソドックスな構成だったが、私感や思い込みを排除した内容でわかりやすかった。

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    2021年09月18日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    「裏取引をした方が得」そんな時代だったとは隔世の感がある。今やコンプライアンスの時代。失うものは支払った金額の何倍にもなることは誰もが自覚している。犯人は”怪盗”ではない、運がよかっただけ。不甲斐なく思われた警察。それも紙一重で起きたこと。罪を償わせることができなかった当時の社会。デジタル化が進み、監視カメラも張り巡らされる現代。犯人にとって幸運が巡る確率はかなり下がった。今ならば、捕まえられる?いや、それはわからない。犯行に及んだ動機。そこに至らせた何かを撲滅できているのか?それも謎のまま。

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    2021年09月03日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    所謂、グリコ森永事件を扱ったノンフィクション。当時のことを思い出す。
    ただ、ここまで不手際があったことや、亡くなった方々がいたことは覚えていなかった。
    憶測で書かれている部分は、真実に近い内容かもしれないが、真相は犯人のみが知ってるんだろうな。

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    2021年07月11日
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)

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    松下幸之助氏の素晴らしさ、飽く無き事業熱、その裏にある家名復興への思いと泥臭さ、業を感じ取りました。

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    2021年07月04日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    少し前にグリコ・森永事件を題材にした小説「罪の声」を読んで、よりこの事件のことを知りたくて読んだ。興味深かった。

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    2021年06月03日
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相

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    昭和史に残る犯罪、グリコ森永事件の全貌。
    改めて事件を見直すと、なぜ警察は犯人グループを逮捕できなかったのか?と無念さが強く残る。あれほどまでに追いつめ、その素顔に迫ってさえいたのに。
    時効を迎えた彼らはその後どのように生きているのか?何事もなかったかのように暮らしているのかと思うと恐ろしい。

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    2021年05月13日
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)

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     松下幸之助の歴史というより、特に戦後の日本の歴史というにふさわしいかも。盛田昭夫もすごいと思ったが、やはりこの人もすごい。やっていることのスケールと次元が違う。野村吉三郎が日本ビクターの社長をやっていたとは知らなかった。しかし、愛人との間に4人も子供がいたとは。。。

    「正治さんは、頭はいいが、物づくりの経験や商売の苦労をしていない。人使いも下手。何か問題が発生すると、ただ怒るだけで、しかも居たたまれんぐらい理詰めでやりますからね、重役陣からも事業部長からもいまひとつ信用がなかった。」

    <どんなに苦しくても、打つべき手はある。それが発展に結びつくわけです。艱難汝を玉にす、という言葉がありま

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    2020年11月14日
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史

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    結局経営は人がやること、松下幸之助でさえ、妻に対してモノがいえなかった。そして経営がコトの正しさではなく人の情念を見ては顧客価値が濁り、理念から外れていくということがよくわかる事例。

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    2020年05月16日
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)

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    言うまでもなく、松下幸之助は、日本における不世出の企業家の一人だろう。

    しかし、少なくとも前半部分からは、なぜ、松下幸之助が日本を代表する企業を作ることができたのかが理解できなかった。

    典型的なワンマン経営者、というよりもほぼ独裁、無茶なことをしては路頭に迷う寸前まで資金繰りに苦しくなる、とても優れた経営者とはいえないエピソードが多い。

    おそらく、松下幸之助があれだけの企業に育て上げたのは、幸之助の異常なまでに鋭敏なビジネスに対する嗅覚があるのだということは、本書からはっきりと読み取れた。

    やれAIだビッグデータだともてはやされている現在に松下幸之助がいたら何をしただろうかということに

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    2020年01月04日
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史

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    松下幸之助が相談役へと退いて以降のトップ人事と、その人事によって行われてきた経営の流れと空気感を伝えるドキュメント。

    巨大企業かつ40年ほどの歴史を紐解く作業は大変だったと思うが、地道な取材によってその片鱗が垣間見れる作品。

    人物像に対する解釈等をそのまま信じることは当然できないが、そのような意見が多かったのだということもまた一つの事実として存在する。

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    2018年03月24日
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史

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    ジャック・ウェルチにしてもスティーブ・ジョブズにしてもイーロン・マスクにしても、そして我が国代表、松下幸之助にしても、経営者はカリスマとして語られ賞賛され誹謗され神なき時代の伝説になっていきますが、彼らが神話化されればされるだけ、その後を継ぐ者の矮小さは避けられないのが必然だと思います。この本は偉大な経営者の後を継ぐものたちの権力闘争とも言えないような感情的ないざこざが会社を危険な水域にまで追い込んでいか過程を赤裸々に描いていく情けないレポートです。登場人物はあまりに嫉妬と無責任にまみれたおっさん達ばっかなので会社帰りの居酒屋トークの延長線として楽しめました。そもそもの原因も松下幸之助が家庭の

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    2017年01月25日
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)

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    経営の神様と言われた松下幸之助。三洋、シャープ、ソニー、東芝と日本を代表する家電メーカーが不振にあえぐ現在、彼が存命していたら、この状況に何を思うか?と思いつつ、購入。まず間違いなくなり自分とは相性の最悪な上司になる人物。むしろ同郷の元軍人、外交官である野村吉三郎の方に興味がひかれる。

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    2016年04月14日
  • 新聞が面白くない理由

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    新聞を読む暇があるなら、本書を読んだほうがいい。
    事例は古いが、現在の新聞も同じようなことをしている。
    特に311直後、原発の30~60キロ圏内から退避し、住民を被曝させたという罪は一生消えないでしょう。

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    2012年01月12日
  • 完全版 年金大崩壊

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    年金という巨大なマネーを管理する組織は、日銀に匹敵するのではないかと思う。
    その巨大な利権に巣食う輩はさぞかし多いだろう。
    2008/01/02

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    2009年10月04日
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で

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    裁判官や弁護士が書くような、裁判所の体制を検証する他の本と比べると、取材が浅い内容だった。
    裁判所による左派弾圧をこの本は問題視するが、当時、左派裁判官が事案と法律から離れて下した多くの判決の問題点については、何の検証もなく無視している。
    裁判所の問題点は、右か左かではない。裁判官が多忙すぎることと、世間知らずすぎることがその本質であることは、もうちょっと取材してもらえれば見えてきただろうに。
    裁判所への批判的眼差しは素晴らしいが、裁判所の何が問題なのか、その本質をとらえ損なった感は否めない。

    #じれったい

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    2025年07月26日