岩瀬達哉のレビュー一覧

  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    新聞の書評で知る。

    渾身のノンフィクション。

    警察関係者、間接的な被害者、脅迫を受けた企業関係者への取材を通し、「今だから語れる事件」を時系列にまとめてある。

    感じたことは
    ・県をまたがる広域捜査が圧倒的に苦手である
    ・前例がない犯罪も苦手である
    ・捜査手法に偉い人が絡むと後手に回る

    ことで...続きを読む
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    興味深く読むことができた。
    日本中を巻き込んだ事件の真相に迫る。
    かなり犯人に近いところまで行ったようだ。
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    この事件については最近、罪の声、真相と読んできて、これで三冊目だが、それぞれの解釈はそれぞれで面白かったのだが、今回のこれが一番リアルだなと思った。他の二つは小説なのに対して、これはドキュメンタリーだから当たり前といえば当たり前なんだけど、事実(だろう、だけど)の積み上げと洞察はより真に迫るものがあ...続きを読む
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史
    鯛は頭から腐る。
    松下正治氏のことを書いたと言われる"秘密な事情"は興味がある。
    有名な創業者は知っているが、その後の内部事情は知らなかった。興味深い。
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    まぁそうだよね、やっぱりそうだったんだねというのが正直な感想。
    出世を望むこと自体は悪ではないが、裁判という人生がかかった場面でその欲によるバイアスがかかるのは不利益を生むし、住民訴訟や一票の格差判決のハードルの高さもそうだよなと思った。

    もっと信念のままに仕事ができればいいのに、そのために何がで...続きを読む
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    これだけの関係者に話を聞いて細かく取材して…というのは並大抵ではないと思って読んでいたら巻末に本の出版まで約10年と書かれていて納得。
    被害を受けた会社の中心人物、襲撃事件の被害者、当時捜査に携わった警察関係者、マスコミ関係者、犯人として嫌疑をかけられた人たちまでと、とにかくすごいとしか言えない。
    ...続きを読む
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    読み終わった後、もう少しスッキリしているかと思ったが、そうでもなかった。
    まだまだ書けないことがたくさんあるのだろう。
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    マスコミ・警察関係だけではなく、企業関係者やアベック襲撃事件の当事者にも取材しているところが新しい。ただ、全真相と銘打つ割には、特に真犯人に迫っているわけではない。
    これまでもグリコ森永事件については色んな本を読んできた。中には思わせぶりに逮捕あと一歩まで捜査が肉薄したかのように書かれているものもあ...続きを読む
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    キツネ目の男とコンビニに毒入りのお菓子を置いた男は同一人物だと思っていた。
    今からでもなんとかなんないのかね。
  • キツネ目 グリコ森永事件全真相
    圧倒的な取材!特に事件当時の各当事者へのインタビューは生々しい。途中で話しが行ったり来たりしており、読んでいて時系列に迷子になってしまうところがあった。しかし読み終わって、巻末に事件年表があった。事件年表が最初にあったらよかったな〜。
    こういう未解決ノンフィクションものを読んでいるといつも思う。真犯...続きを読む
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史
    経営陣の個人的な感情や人間関係のこじれから、大企業が機能不全に陥っていく様が描かれている。
    鯛は頭から腐る。
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    三権分立の司法権がこんなにも政府にすり寄る構造になっている事は、民主主義の根本が脅かされているということである。この非常に重要な事実を国民は認識すべきである。
    司法制度改革で成し遂げられなかった、裁判官の外部からの登用など、裁判官の人事の透明性を上げる制度の改革をしていなかければ、ひたすら上を目指し...続きを読む
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    裁判所に直接お世話になったことはないが、仕事では法律を考えない時はない。それだけ重要な司法を司る組織も、タイトル通り様々な悲喜交交があって、人間だもの、ということがわかる。


    the last straw
    ラクダの背に限度いっぱいの荷が載せられているときは、麦わら一本積み増しても重みに耐えかねて...続きを読む
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    裁判官・検事・刑事ものの小説・ノンフィクションが好きなので、およその実態はわかっていたが、裁判官の実態を非常に丁寧な取材で明らかにした稀有な力作。名ばかりの司法権の独立や、改善どころか改悪されているのではと思う司法制度改革に本当に危惧を覚える。そんな環境でも地道に必死に正義を求める求道者たる裁判官も...続きを読む
  • 裁判官も人である 良心と組織の狭間で
    本書は、裁判官という独特の世界を「ぶっちゃけて」語った本であるが、この内容を読む限りどうもこの組織も腐ってきている。今日本全体「政治」も「経済」も閉塞感が漂っているが裁判所と言えどもその例外ではないのかとの思いも持った。
    本書を読みながら思わず「それじゃまずいだろ!」と何度もつっこむ。何事にも「建て...続きを読む
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)
    松下幸之助の伝記。不遇の幼少時代を過ごし、貧困からの脱出を目指した人生だった。苦労しながらも若い頃からの努力とアイデアでチャンスを掴み、ナショナルブランドで成功する。本田宗一郎と並ぶベンチャー企業だったが、会社の雰囲気は家族的であり、彼は「家長」として君臨していたようだ。読んでみて、正直なところ自分...続きを読む
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史
    P社の内情を多少知っている側なので、まるでサスペンスを読むかのごとく非常に楽しく読ませてもらった。「出る杭は打たれる」とはよく言ったものでまさにそれだ。それが世界に名だたる企業で普遍的に行われていたのだ。よくまあ倒産しなかったものだな・・・とつくづく思う。いや、P社が危ないと言う噂は実際耳に届いてい...続きを読む
  • ドキュメント パナソニック人事抗争史
    企業の盛衰は、ひとり社長の資質のみに左右されるわけではない。だが、松下電器のような創業者カリスマの会社では、カルチャーそのものが創業者の枠に閉じ込められる傾向にあり、特色のある人材は却って刎ねられていくのではないだろうか。そして内部の競争は、上位職位のものに対する対人的コミュニケーション能力だけで決...続きを読む
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)
    自己啓発的な本ではなく、いわゆる松下の伝記といったところか。
    経営の神も人間。
    人間くさいところが見れて面白かった。

    晩年は少々見苦しい場面も。引き際(引退)って難しいですね。
  • 血族の王―松下幸之助とナショナルの世紀―(新潮文庫)
    唯一神松下幸之助ではない部分を書いた稀有な本。コンプレックスに突き動かされる形の起業家で、そのことによる弊害は必ず起きるのだが、PHP教徒はそこを見ない… 揶揄しているのは私の感想であり、この本自体は非常に足を使った労作であり、一読の価値ある本。しかし相変わらず、販売網を築いた以外の松下幸之助の凄さ...続きを読む