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Posted by ブクログ
日本の公的年金制度の問題点についてのレポート・ノンフィクション。
日本の公的年金制度は、いわゆる「年金官僚」によって、その掛け金(保険料)を彼らの利益のために使われているというのが筆者の主張であり、その具体的な内容についてレポートしたものである。「年金官僚」たちが、自分たちの利益のために使う方法は、例えば、年金掛け金で一般的には役に立たない、無駄な施設や組織を作り、将来の年金官僚の天下り先を確保する等である。これが事実だとすれば(おそらく、かなりの部分は事実だろうという印象を持つが)、とんでもないことだと思わせる内容だ。
取材・調査は、基本的には各種文献・資料、および、インタビューによってなされているが、筆者の取材力と、この取材・調査に割いたであろう労力と時間に脱帽する。
この問題を解決するには、年金制度およびその運用に係る全ての情報を、分かりやすい形でガラス張りにすることが必要、と筆者は提言している。それはその通りだと思うし、なお、それに加えて、そういった情報をもとに内容を監査・監督する独立機関も必要なのだろうと思う。
本書(文庫版)は、2007年に発行されている。今から15年以上前の話である。2000年代前半には、年金記録データが消える、あるいは、国会議員が保険料を未納である、等、年金制度の信頼性を損なうような出来事が多発していた。そこに切れ味鋭くメスを入れたのが本書ということになるだろう。懸念事項は、では、15年後の現在、こういったことはどの程度、改善されているのだろうか?ということだ。是非、「続編」を読んでみたい。
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小説・文芸
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