加藤恭平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【戯曲】
これ以上ないくらい完璧なストーリー。
自分が1番好きなタイプのど真ん中だった。
小説ではなくて戯曲なので、余計な部分が削ぎ落とされていてたったの220ページしかない。
1幕ごとに幕が下りてセットも変わるので、読んでいても実際に演劇を観ているような感覚になる。
自分も陪審員になったような感じで、誰が嘘を付いているのかジャッジしながら読んだ。
まぁ、見事に気持ちよく騙された。
没入感が高いし、展開が完璧で上手い!!
この作品はビリーワイルダーの映画『情婦』の原作になっている。
戯曲なので攻略本で★5になってなかったらチャレンジしてなかったので、攻略本は本当にありがたい。他の戯曲作品も楽しみになった。
あらすじ
純朴な青年レナードは、金持ちの未亡人を撲殺した容疑で逮捕された。レナードの妻は明らかにレナードに敵意を持っており…
★10 -
Posted by ブクログ
クリスティの戯曲は中々手を出せずにいたがほとんど作品を読み尽くしてしまい、いよいよ戯曲を読むに至る。
今作「検察側の証人」は法廷ミステリーになる訳だが、1953年から全く色褪せる事なくあまりにも面白い作品で衝撃的だ。小説よりも短いため読みやすく、戯曲でも傑作と言われる様に起承転結が丁寧で完成度が高い。更にはクリスティ得意のどんでん返しと読者(観劇者)を騙す為のトリックが見事に作用している。
若いハンサムなレナード・ボウルは中年のフレンチという女性をとある事故から救った事により親しくなる。ある日、フレンチ婦人が自宅で殺害されており、レナードに疑いがかかってしまう。レナードの潔白を証明できるのは妻であるローマインの証言のみ。一方でフレンチ婦人はレナードに多額の財産を残しており、明らかに彼の不利になる材料が出揃っている。レナードは有罪か無罪か。弁護士のロバーツ卿はどの様に立ち向かうのか。そして結末は如何様になるのか。
この作品は法廷ミステリーというよりもサスペンスミステリといった方がイメージが湧きやすい作品で、間違い無く小説でも面白い作品だったであろう。間違いなくストーリーテリングは現在でも通用するし、ここまでの強烈な結末は久しく記憶にないと言える。
単純にロバーツ卿とマイアーズ検事の法廷対決かと思いきや、別の時間軸が設定されており予想外の進行で結末まで進んでいく。
今から70年以上前の作品の為、法廷の仕組み等現代では読み取れない部分もあるが、本筋に流れる「人間関係」については全く変わる事はない。一方でレナードとローマイン夫婦の関係性を今作を通じて体験していく事となり、人を信頼したり愛したりする事の脆さや危うさ、恐ろしさには共感してしまうのではないだろうか。
最後、この様な結末かと口を開けたまま呆然としてしまった。それぞれの物語には相応しい結末が必ずあるのだが、今作は正しく納得のいく道筋でありこういう結末を描けてしまうクリスティに脱帽した一冊だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戯曲は、自分で演じるか、演劇の裏方として関与しているときでないと、ピンと来ないことが多い。
アガサクリスティの作品も、映画などで見た作品は、戯曲を読んでも理解できるし、映像を思い浮かべることができる。
でも、映画も舞台も見たことがない作品では、自分たちでやろうと思わない限り、つまらない。
本作品も、そう思って読み終わったら、解説で似たようなことが書かれていた。
作品を演じてみると、なにげないト書きに、伏線があったり、
演じてみると、楽しい舞台にすることができる。
俳優や監督の解釈と、主張により、楽しいものにすることができる。
であれば、この戯曲も、自分の人生に照らして、あるいは、
自分が今演じている生活に照らして呼んでみたらどうだろう。
義理の子供とはいえ、子供を守ろうとする義母。
名づけ子を守ろうとする叔父。
2人の視点で読み直すのもよい。
家つきの庭師。
ある家の秘書。
この2人の視点で読み直すのもよい。
判事と執事の立場での読み直しはうまくできなかった。
ヘンリーとオリバーの立場での読み直しもあまりうまくはできなかった。
ピパの立場での読み直しは簡単に済んでしまったが、
もう一ひねり違った読み方ができるかもしれないと感じた。
3つの読み方をしてみると、どう演じればよいかが想像できてきた。
なんとか、全員の立場での読み直しはしたので、どこかで舞台に上げたいと思う。
あるいは、舞台をしなくても、読み合わせだけでもよいかもしれない。
それぞれの配役の感想を聞いてみるのもよいかもしれない。
ps.
フレンチウィンドウという表記は、翻訳によってはフランス窓と訳しているものもある。シリーズで、訳語の統一はしていないのだろうか。 -
Posted by ブクログ
【戯曲】
クリスティーの戯曲。
戯曲は短いので時間がない時にもサクッと楽しめて良い。短いのに二転三転して面白い。
この作品は倒叙のような感じもあり、コメディータッチなので明るくて、三谷幸喜さんぽい。
今まで読んできた作品とは違うクリスティーの新たな一面だった。
登場人物みんな明るいキャラクターなのが楽しい。勝手に三谷さん作品で毎回出てくる役者さん達を想像しながら読んだ。
攻略本にも書いてある通り、舞台ならではの「志村、後ろ〜!」的な面白さが味わえる作品だった。これは舞台で観てみたらもっと面白いだろうな。
最後もコメディー舞台らしい感じで、読後感も楽しかった。
◆あらすじ
外交官の夫からおしのびで賓客が屋敷を訪れると聞かされた妻のクラリサ。急いで準備するクラリサは部屋で死体を見つけてしまい…。
※この作品も裏カバーのあらすじに全部書きすぎなので要注意です。