岡野雄一のレビュー一覧

  • ペコロスの母の贈り物

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    ペコロスさんの幼少期も、みつえさんと共に過ごした時代も、みつえさんが亡くなられた後も、全部が愛おしい日常に感じられました。
    大好きな長崎の様々な時代を感じられる本でもあります。

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    2024年08月08日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    絵柄がかわいくて、出てくる人たち特にみつえさんが愛おしくてたまらない。
    様々なシリーズがある中で、みつえさんの死をこの本で見届けることになるとは思わなかった。胃ろうなどについても描かれており、ほっこりだけでない、介護の視点も感じた。でも、温かさは変わらず、この物語全体に満ちていた。

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    2024年08月01日
  • ペコロスの母に会いに行く

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    著者(ペコロスさん)が、認知症と脳梗塞で施設に入っている母に会いに行き、そこでのやり取りを面白おかしく描いたコミックエッセイ。

    若い頃は夫(ペコロスさんの父)の酒癖に悩まされたにも関わらず、認知症になってからはその夫がよく訪ねてきて一緒に出かけていたと言ったり、子供の頃や若い頃に亡くなった友人や子どもが現れ(見えているようで)、一緒に話したりする様子が微笑ましくもあり切なくもある。
    亡くなった人との良い思い出だけが見えるのであれば、認知症になるのも悪くないかもしれない。

    認知症だった自分の母と接していたとき、余裕がなく、ともするとその反応にイライラしがちだったが、著者の母親に対する温かい眼

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    2024年03月16日
  • ペコロスの母に会いに行く

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    たまたま長崎に行った時にペコロスさんが長崎出身だということを知って手に取った。
    私も母が認知症だったからわかるわかる!と共感する点が多かったな。
    母を思い出したいときに読み返したりします。
    介護は大変なことばかりだけど、たまにほっこりしたり
    嬉しいこと言ってくれたり…
    実際介護真っ只中だと特に大変さしか感じないから居なくなって読んで気づくことが多いかもしれないけど。

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    2021年08月01日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    ネタバレ

    「8月24日、母は車椅子から自由になった」。一ヶ月弱悩んだ末、(嚥下能力の低下による誤嚥性肺炎防止の)胃ろう造設を決断し一年半…だんだんに発語が皆無になっていった。対面して「施設に入った頃は『おー待っとったぞ』…『さあ帰ろうか父ちゃん(すでに亡い)も待ってる』」会話もあった、切なく思い出したり
    給料をまともに持って帰らないことが度重なり、給料日には迎えに行くようになった「美味か魚と良か酒用意してますけん」…仕事のストレスから大酒。酒の上での父の失敗の尻拭いは数え切れない。年始回りで息子を連れていても飲む…

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    2019年03月21日
  • ペコロスの母の忘れもの

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    亡夫上場企業勤務遺族年金もある老後/幸福とは、人生の目的とはなんだろう。「定年後」の人生を分岐する「老親の介護」/「死が恐ろしいのは自我が消滅するばかりではなく存在した記憶が失われるからであり、完璧なコミュニケーションが実現すれば死は恐れるに足りなくなるのではないか」(ヴォクト『非Aの傀儡』解説)/「忘れもの」は思い出したとき、価値が倍増する/ペコロスの母ではないが、先に夫が認知症になって施設に入り、時は流れ妻が独居できなくなるも「あの人と同じところはイヤ!」認知困難でも感情的軋轢の記憶は残る…人生の清算

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    2019年03月21日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    「ペコロスの母に会いに行く」の続編。
     前作同様にユーモアと愛情と優しさに溢れた内容。
     戦争に関連するエピソードが若干増えたかも知れない。
     主人公のみつえさんのセリフの中で特に心に響いてきたのが「うーんと遠くまで寝むとった」。
     残念ながら当作品連載中に、主人公の岡野みつえさんが亡くなられたとのこと。
     享年91歳……ご冥福をお祈りします。

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    2018年01月04日
  • ペコロスの母の贈り物

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     みつえさん亡き後の話を中心としたペコロス最新刊。
     生と死、時間と空間を自由に行き来する内容は今まで通り。
     初めてこのシリーズを読んだ時に比べて、多少は感動が薄れたりもした。
     ただ初めてこのシリーズを読んだ時に比べて、僕自身を取り巻く環境も大きく変わった。
     父は認知症を発病し、歳老いた母がなんとか介護を続けている。
     父との折り合いが悪くなった僕は(父は僕を見ると訳も判らず殴りかかってくる)父に会わないようにしながら、母を支えている。
     日増しに年老いていく母を見つめる僕と、本書におけるみつえさんを見つめる雄一さんがなんとなく重なる瞬間もあったりする。
     いつの日か、本書

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    2018年01月04日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    ネタバレ

    だんだんと死に近づいていくみつえさんの、行きつ戻りつする時間が見事に表現されていて、泣けるんだけど微笑ましい。施設のスタッフも優しくて、色々辛いことも乗り越えてきたみつえさんの最期がこんな風でよかったと思った。介護ってきれいごとじゃないから、このくらいの距離感がお互いに理想的なんじゃないかとも。みつえさんがどんどん子どもに戻って、母と添い寝しているくだりが一番好きです。あと、「たんと生きねばぞ!あっという間ぞ!」のセリフ。読み終えたあとジーンと心に刺さりました。

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    2016年10月03日
  • ペコロスの母の贈り物

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    父のさとるさんがいなくなって、そして母のみつえさんがいなくなって、それでもこれだけ物語ができる。人はいるときもエピソードがあるけど、いなくなってからもいろんな話がふくらませられるのだな。というかそれがまさに漫画なのでしょうけどね。

    また描きたくなってきた。そしてまた弾きたく…練習しなきゃ。

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    2016年09月22日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    ペコロスの母に会いに行く。の続編。
    とうとう、お母様は亡くなった。

    前回よりも弱ったシーンが多いが、著者は、それに寄り添い、時にユーモラスに優しく描いている。
    みつえさんにとっては、タイムマシーンに乗っているような日々なのでしょうか。
    幸せだな。と、感じる。
    後半は泣きながら読んでしまいました。
    こんな風に穏やかにお見送りできたら、良いだろうなー。。

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    2016年07月10日
  • ペコロスの母の贈り物

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    もうペコロスシリーズは出ないのかな、と思っていたので見つけてすぐ手に取りました。
    今回はいつもより(?)シモの話が多かった気がします。でもそれがまた良くも哀しくも時代を映し出しているというか、心に迫るというか、人の生きるということは性を抜きにしては語れないのなという風にも思わされます。

    今回の漫画を読んで、何だかわからなかった両親のやり取りが「あれはそういうことだったのか!」とわかったこともありました。
    自分の両親も鬼籍に入り結構経ちましたが、二人も大変な人生を生き抜いたのだな、とサトルさんとミツエさんの人生に重ね合わせて読みました。

    どんなに苦しい場面でも哀しい場面でもペコロスさんの表現

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    2016年03月17日
  • ペコロスの母の贈り物

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    生きとかんば。

    もう、読みながら号泣。どの部分で泣いたとかじゃなくて、全体に漂う雰囲気にただただ涙が溢れてくる。
    昨年、先に元気だった祖母が、あとを追うようにして長年闘病していた祖父が亡くなったこと思い出した。お墓の中でこんなふうに再会を楽しんでいるのかなぁと思うとほほえみながらまた泣けて…。
    ゆーいちさんがあとがきでも書いていたけど、こうやって漫画のネタにすることで、辛い思い出もいい思い出に置き換えていけるところはあるだろうな。
    うちにも認知症の祖母がいますが、大変な中でもこんなふうに微笑ましい日常の断片を見つけていきたいなぁ。

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    2016年03月05日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    前回読んだのが2年前、その後、年老いて弱って”母”が死んでしまうまでの過程。そう聞くと、悲しいのかと思うが”泣き”を誘う話では別にない。介護というきっと今かいつか直面することが多い話をほっこり書いてくれている。絵もなんだかかわいい。介護に疲れてる人にぜひ読んでほしい。

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    2015年08月07日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    まさに玉手箱。この状況をユーモアでくるみながら描いたペコロスさんはすごいなぁ。
    周りの人たちもすごくいい。特にゆりさんには和ませられてしまいます。実際には関わる方々大変でしょうけれど、ペコロスさんの描き方に愛を感じますね。
    それにしてもハゲ雨って…(笑)衝撃の絵面でした。

    時には涙を拭いながら描かれたのではないでしょうか。読んでいる方もわかっていながら滂陀の涙です。
    さゆりさんの「もっと触っておけばよかった」にはもう、号泣です。
    私の両親がそれぞれ亡くなって初めて対面した時のことを思い出しました。

    ケン坊とちえちゃんの話も悲しい。
    みつえさんはあちらに帰られましたが、出来ることなら玉手箱の

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    2015年06月26日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    当然の事ではあるが
    「親がボケちゃって…。」
    なんて話に幸せ要素なんかいっこもない。

    この世にはまだ特効薬も無く、
    ただ静かに(どうか症状が進まぬように…)
    と、祈るだけの恐ろしい認知症。
    そんな家族の心労を救ってくれる施設も本も世の中にはたくさんあるが、
    その中で出会えたら、
    (きっと何かが変わる)と、思えるのがこの本だ。

    著者ペコロスさんの母、みつえさんは
    認知症を患い、施設でお世話にはなっていたが、
    息子さんの温かい目を通して描かれた彼女は
    ボケ老人でも、
    孤独な老人でもなく、
    ただの
    <この世にいてくれるだけで、嬉しい大好きな人。>
    以外の何者でも無かった。

    残念ながら
    この本の

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    2015年03月12日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    認知症の母親を見守る息子さんが描いた優しいタッチの日常風景。

    きっといろんな辛さや苦労や悩みがあったのだと思うけれど、楽しく面白おかしくそして和やかに綴られている紙面。認知症の方の行動の理由を、こういう風に思えたら楽になるよ、と提案してくれているのだな、と感じました。

    幸い私はこの問題に直面していないけれど、心の中にこの本を忍ばせておいて、いざという時に思い出して糧にさせてもらいます。

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    2015年02月27日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    前作と同様に、ほんのりとした読後感と同時に、涙無くしては読めない秀作。過去と現在を行き来する認知症の人の言動や行動。あらためて若い時のその人ととなりや生活を知っておくことが、認知症の人の言動や行動を理解することに大事であることを再認識。当然のことながら認知症は進行し、会話はなくなってくる。そして身体も弱ってくる。その経過の中で邂逅する家族の気持ちがほんのりと表されているので、涙は出るものの悲しさは感じられないのは著者のユーモアや絵のタッチによるものか。

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    2014年12月14日
  • ペコロスの母の玉手箱

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    読んでいると涙が心に染み入ってくるように感じた。
    過去と現在、現実とファンタジーが交差している。
    みつえさんの認知症の進行、体力の衰えと、胃ろうの話……
    現実はしんどいはずが、マイルドなって読んでいると切なさがこみ上げてくる。悲壮感から涙をさそうものではない。

    前作『ペコロスの母に会いに行く』から生まれたであろう交流も垣間見れる。
    ゆっくりと死に近づきながらまるで赤子に戻るような、みつえさんの姿の描写。それは次の世代への移行なのか、来世なのか――
    死についての描写は、ホームからの連絡と面会、その後が淡々と描かれる。生も死も、老いも若きも共にある。

    みつえさんのご冥福を心よりお祈り申し上げま

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    2014年10月19日
  • ペコロスのいつか母ちゃんにありがとう~介護げなげな話~

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    すごくリアル。
    漫画ではいつもほのぼのした部分や心温まる部分をかわいい絵で描かれていたが、その裏側にはこんな葛藤や苦労があったのかと改めて突きつけられました。親の介護の問題は、誰にとっても他人事でないと思うし、思い悩む問題だと思う。それでも、愛情を持って明るくいられるようにあるのが理想だと思った。

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    2024年08月09日