嬉野君のレビュー一覧
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ネタバレ最初のエミリーの話ですでにやられた。
殿下はきっとずっと好きだったんだろうなあと思うとともに出さなかった手紙というのがもう、なんというかもだもだする。伝えたいことはたった一言なんだよね。それがなんとも潔くもあり、また珍しく感傷的でもあった。
砂鉄とユースタスはもう仲睦まじくていうことないよ。だけどユースタスが笑顔だと私もうれしくなってしまう。二人とも哀しいことも苦しいこともあったけれど、二人で幸せになってくれればうれしい。
三月と夏草の話は、最初に彼が出てきたときにもしかしてと思ったけれど、やはり出会いの話だった。でもそこからの編纂と家族を得た三月の心にうわーうわーと読みながらもう涙出そうだっ -
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世界中の金星の痕跡を回収する砂鉄とユースタスのその後、夏草と三月の出逢い、アルベルトの恋文の中身、鎖様の初恋、父親となった錆丸の現在・・・。錆丸と金星の世紀の恋の一方で語られなかったいくつかの物語と彼らの旅の後日談を描く金星特急シリーズの外伝。
うおおおおおもう待ってました、待ってましたよ外伝!フラゲして一足早く読み終えましたが、もう深夜まで興奮して眠れませんでした。本当に本当に大好きです金星特急!嬉野先生いろいろありがとう!!
砂鉄とユースタスのその後はもうね、語るより見ろと言いたい。砂鉄さんはぶつくさ言ってましたけど、ノアの所業は素晴らしかったと思うの私。ユースタスだって喜んでたしいいこ -
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『金星、君に会いたい』生放送で全世界に呼びかけ、金星特急をグラナダへ呼び寄せた錆丸。スペイン内戦は止まるものの、一行はイェニツェリの追跡を躱しながら列車の到着を待たなくてはならなくなる。グラナダを出れば、次はおそらく終着駅、この世に戻ることはない。覚悟を決め残された時間を精一杯生きぬこうとする花婿候補達と、それを助けたい錆丸。彼らの旅の終わりに待つものとは?そして錆丸と金星の世紀の大恋愛の行方は?
泣いた。こんなに紛争だらけで主要人物が傭兵とかいう殺伐とした世界なのに、なんでこの話こんなにあったかいの。じわりじわりと視界が滲むかと思えば泣き笑いしつつページ捲ったり。とても忙しかったです。錆丸 -
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夏草と三月を雇い金星特急を追う錆丸。だがイスタンブールで戦闘集団イェニツェリに捕まり、純国語普及委員会に監禁されてしまう。 狙いは錆丸の持つ金星の情報。 正しい世界語の普及を推進する団体である純国普が、なぜ金星について知りたがるのか?疑問を覚えつつも錆丸は独力での脱出を試みる。一方、特急内の砂鉄は無事一命を取り留める。 ところがその直後、突然列車が乗客たちを降ろして走り去ってしまい!?
何この面白さ。今までも謎だらけなのに読むのを止められない面白さだったけど、少しずつ謎が解けつつも全て分かるまで気になって仕方ない面白さは久しぶりです。これは7巻まで手元に揃えて一気読みできて良かったかも。単に -
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ネタバレある程度予測していた部分も、予想範囲外の部分もあったんですが、楽しめました。
最後の最後までという皆の選択や、役割ということ。ちょっと都合がいいなと思う展開もありましたが、それはそれ。この作品に登場するたくさんの人が生きて、そして幸せになればいいと願うお話でした。
レジナルド・ヒューズが意外に大活躍でした。あとバドル・アッディーンが何気にいい奴だったのでびっくりした。まあ、そりゃ必死にもなったよね、と理由に納得した。それなのに関わった人を捨てきれないところが何かね。
個人的には砂鉄とユースタスに対する彗星の反応が怖かったんだが、あのこはあのこで可愛い娘であったよ。金星については途中ぞっとする -
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作者さまが、本編がぎゅうぎゅうだと言うだけあってぶっといです!そして読み応えがあります。着実に外見も中身も成長していく錆丸がカッコ良くて目を見張ります。吸収力が半端無いというか、性格が素直なんだなと感じました。錆丸に動向する夏草・三月の2人も連鎖するように少しづつ変わってきているように思います。特に三月は寂しさとかそういうものに気づいて触れてもらえて嬉しいだろう。この人の素直になれない心の壁が可哀想で愛おしい。本誌ではさらに物語が展開していてどうなっていくのかとても気になります…。短編の夏草はとにかく涙が止まりませんでした。沢山の人に愛されて助けられて、それがあるから苦しい、でも自分を見捨てな