ピーター・メイのレビュー一覧

  • さよなら、ブラックハウス

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    イギリス最北のルイス島が舞台のミステリー小説。知らない場所なので調べてみたら観光地で、読む前に写真でイメージできました。主人公視点で話がすすむのですが、最初は多くが語られず話がなかなか見えないですが、中盤から引き込まれます。ミステリーの要素を除いてもルイス島の自然や風景描写が美しく読み応えがあります。後半で驚きの謎が明かされ…

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    2025年08月25日
  • ロックダウン

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    ピーター・メイ『ロックダウン』ハーパーBOOKS。

    2005年に余りにも非現実的との批判を浴び、陽の目を見なかったミステリーが緊急刊行。小説の中に描かれる状況が、新型コロナウイルス感染禍の現在の状況と酷似していることから緊急刊行となったようだ。

    確かに本作に描かれるパンデミックの状況は今の世界の現状と本当に酷似している。都市封鎖、マスク、仮設病院の突貫工事、医療関係者の相次ぐ感染による医療崩壊に陥る様子はまさに世界の今という感じだ。また、最初はミステリーとしてはイマイチかなと思ったのだが、終盤の怒濤の展開には驚いた。そして、まさか少女の殺人事件が感染症とリンクするとは全くだに予想しなかった

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    2021年01月19日
  • さよなら、ブラックハウス

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    いい本に出逢った時の気持ちは、いい女に出逢ったのとはまた違うけど、何とも言えない気持ちになる。
    感想は他のレビューを見てもらえばいい。
    いい作品かどうかは分からないが、俺にとっては素晴らしい作品だった。
    次作が出るらしい。楽しみにしたい。

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    2016年01月31日
  • さよなら、ブラックハウス

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    警察官フィンが担当中の猟奇殺人と酷似の殺人事件が彼の故郷で起き、18年ぶりに帰郷し捜査をおこなう。
    被害者はフィンの幼なじみだったため、その他の古くからの知り合い数人と久々に再会して、つらかった少年時代や苦い過去を思い出す羽目になるが、少しずつ事件の真相に近づき、最後は衝撃の結末が。。。
    20年近くたっても手つかずの自然、荒涼とした大地と海。自然の描写が美しく、読んでいる間もどこからともなく風や海の音が聞こえて来そうだ。
    しかしその閉鎖された田舎での人間関係はかなり複雑だ。自然のように美しいとは言い難く、人の心の機微を読み取れず、フィンの捜査は難航し、どんどん深みにはまっていくようにも思える。

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    2015年08月23日
  • さよなら、ブラックハウス

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    とてもせつないミステリ。最後の一言に少し救われるものの、これでハッピーエンドにはならない。青春のうずき、幸福、残酷、年を経て振り返った時の苦しい、けれど甘酸っぱい感傷が共感をよぶ。続編が待ち遠しい。

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    2014年11月13日
  • ロックダウン

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    イギリスでロックダウンとかいうので、このコロナ禍の事を描いた作品だと思いきや、なんと2005年に執筆されたものの「荒唐無稽」という事でお蔵入りになっていた作品。このコロナ禍で、緊急出版の運びとなったようです。

    いやぁ、でもさ、15年も前に書かれたとは思えないほどリアル。使っているIT機器が、スマホではなく、ケータイだったりするところが時代を感じますが、それ以外のところは、現在進行中の事態にソックリで、今書いたんじゃね?と思ってしまいます。

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    2021年03月05日
  • さよなら、ブラックハウス

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    重かった 表紙の絵の雰囲気からは程遠い どろどろ展開

    大学生時代のフィンの行状があまりにもひどい 自分のイケメンに胡坐をかいてるクズ男 クズ過ぎる
    女は産んだら100%我が子だけど、男はDNA検査せんとわからんもんね ざまーw でも、このクズ男フィン、転んでもただでは起きない ラストでそうきたか… 

    乱暴者アンガスが障碍者カルムにまさかのリアルエンジェル対応 それも20年間毎週? いやいや、そんなことしてたらとっくに村中の噂になってるやろ おかしいって モヤモヤ

    伝統食文化を外野が抗議する 抗議団体の方々にお聞きしたい ”おめーらは霞でも食って生きてるのか?”

    当初はイギリスでは版元が

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    2017年08月02日
  • 忘れゆく男

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    ここはどこだ、なぜ自分は家ではなくここにいる?重度の認知症のケアをする施設に入ったトーモッド。孤独な彼のもとを元刑事フィンが訪れる。フィンはトーモッドの娘の元恋人だった。その頃、泥炭地からは身元不明の遺体が発見されていた。被害者はトーモッドの血縁関係者だという。フィンは事件を調べ始めるが、明らかになったのは、家族も知らないトーモッドの秘密だった…忘れゆく男の記憶と想いをめぐるミステリ。

    前作「さよなら、ブラックハウス」も印象に残る作品だったが、今作はそれ以上かもしれない。スコットランドのルイス島の風景描写が今回も良い。そして実に切ない結末。

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    2016年04月11日
  • さよなら、ブラックハウス

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    寂しい島だった。だがそこには支え合った友がいた、愛し合った恋人がいた―エディンバラ市警の刑事フィンは、イギリス本土から離れた故郷に望まぬ帰還をする。惨殺体となって発見された島の嫌われ者をよく知っていたからだ。フィンは事件を解決し、島から出たかった。袂を分かった親友と別れた最愛の恋人に再会する前に。少年時代に経験した儀式「鳥殺し」の記憶から逃れるためにも…。息苦しくせつない青春ミステリ。

    風景描写が強く印象に残る。

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    2015年07月26日
  • 忘れゆく男

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    さよなら、ブラックハウスはフィンの青春時代の
    回顧、本作はフィンの初恋の少女の父親が隠した
    壮絶な人生の回顧。
    認知症による現在の混乱、苛立ちと、
    語られることのない記憶に焼きついた秘密の過去が
    哀愁を帯びて、静かにつづられている。
    三部作の最後の作品が待ち遠しい。

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    2015年04月22日
  • 忘れゆく男

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    なんかもうめちゃ趣あっていい感じ。
    訳者の方も書いてはるけど、終盤のセリフがこの作品のテーマそのものやろ、グッときた。

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    2015年03月25日
  • さよなら、ブラックハウス

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    イギリスのエディンバラ市警察の刑事が主人公。生まれ育った故郷の島で知人が殺されたため、事件解決のために訪れる。幼馴染や元恋人や知り合いたちとの再会によって、幼かった昔の思い出がよみがえる。昔の回想と、現実の描写が交互に語られる形で話が進むのだが、最初は単調でつまらない気がしたが、後半は一気に話が動き、おもしろかった。故郷にいい思い出がない様子は気の毒だと感じた。結末はいい感じで終わってよかった。

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    2014年10月30日
  • さよなら、ブラックハウス

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    あのとき自分の気持ちを素直に言葉にできていたら、
    失敗したとしても、お互いの思い違いを修正するため、追いかけて、追いすがってでも時間を作っていたら
    ありえたはずの未来を、他人の家庭を見守るのではなく
    自分の世界にできたはずなのに。
    初恋の少女の思い出と面影、ありえたはずの未来。
    捨てた故郷と過去、すれ違う馴染みで親友、
    若き日に光を浴びる反逆者の挫折、
    爪はじきにされた者の真相。
    現在の殺人事件の謎解きとして読めば、
    途中に散りばめられる仄めかしと、その否定でで、
    ありがちな物語だが、本当に芯になるストーリーは
    過去の(謎解きではなく)
    彼が歩んだ大人になるために費やした時間、代償、
    青春の挫

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    2014年10月17日
  • さよなら、ブラックハウス

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    もうちょっと突っ込んで欲しい箇所もあったけど、シリーズ続編あるみたいなので納得。
    全体的には大満足。

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    2014年09月13日
  • ロックダウン

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    世界に人工的に作られた謎のウィルスによって主人公の息子が死んでしまった。。。
    しかし全く感情移入できない。主役の不倫?している中国系の女性の方が感情的にも行動的にもメインなんだが、ちくちくアジア人差別、障害者差別に対するケアが全くなっとらん!みたいな表記があり。結局、製薬会社の金儲けのため、ウィルス対策委員長みたいな人がウィルスまきちらしていたんだが、かまってちゃん的な姿勢が気になった。

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    2024年04月19日
  • ロックダウン

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    ネタバレ

    Whyがなかなか明かされない(勘が鈍いだけか、、)
    いくら非常事態で退職数時間前とはいえ、組織を外れてこんなに一人で何もかもやっちゃっていいんだろうか?評価は⭐︎2.5だけど、カステッリ博士が気に入ったので⭐︎3に。

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    2021年02月28日
  • ロックダウン

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    死亡率80%の新型ウイルスが猛威をふるうロンドン。
    数か月で死者50万人を超え、ロックダウンで街が恐怖に包囲されるなか、
    仮設病院の建設現場で肉を削ぎ落とされた子供の骨が発見される。
    人手不足で辞職前日に駆り出された刑事マクニールは身元の割り出しを急ぐが、
    直後に愛する者の感染を知る。事件に没頭する彼を嘲笑うように次々と起こる殺人――
    絡み合う謎の先にある驚愕の真実とは!?

    著者の作品を読むのは三作目。前二作が好印象だったので、期待して読んでみた。時節柄、出版のタイミングは良かったが、驚愕の真実とは言えませんでした。残念。

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    2021年01月23日
  • 忘れゆく男

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    なんとも切ない……
    すべての真相を知る男の頭の中は、何もかもを忘れゆく運命にあって。
    けれど、過酷ながらも瑞々しい若かりし頃の記憶は鮮明で。その現在と記憶が交互に描写され、哀切感がよりいっそう増す。
    人は過去を積み重ねていくイキモノなのだな……と今更ながら。
    事件の真相云々より、男の生き様そのものが胸を打つ小説でした。

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    2015年04月30日