能勢博のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ウォーキングが身体に良いということはなんとなく知っていたが、どのようなやり方が健康的で、なぜそうなのかということがよくわかる内容となっている。ただし、生化学の知識がないと、少々読むのはしんどい。筆者の行った研究が色々と紹介されており、半年のウォーキングを正しく実施するだけで多くの病気を防ぐことができるというのは希望の持てる知見である。
運動するように働きかけてもなかなかできない人がいるが、それが遺伝的にそうなっている可能性があるというのが興味深かった。周りの人のサポートやコミュニティが大事であると言われていたが、なかなか難しいなと思った。まずは意識的にトライしてみるところから。 -
Posted by ブクログ
なかなか興味深い内容で、実践したくなった。
体力低下こそが生活習慣病の最も重要な要因で、それを向上させればそれらの症状が改善する
ただの1日1万歩はあまり効果がない
インターバル速歩のやり方
(1) まず、図2-12に示すように、服装は軽い運動ができる程度のもので、靴は底が柔らかく曲がりやすく、踵にクッション性のあるものを選ぶ。
(2) 数分間の下半身を中心とした軽いストレッチ(図2-13参照)を行った後、視線は25m
程度前方に向け、背筋を伸ばした姿勢を保つ。
(3) 足の踏み出しはできるだけ大殿になるように行い、踵から着地する。慣れないうちは、1、2、3とカウントして、3歩目を大きく踏み出すようにする。この際、腕を直角に曲げ前後に大きく振ると大股になりやすい。
(4) 速歩のスピードは個人が「ややきつい」と感じる運動である。すなわち、5分間歩いていると息が弾み、動悸がし、10分間歩いていると少し汗ばむが、もし、友人と歩いているのなら軽い会話ができる程度、I5分間歩いていると脛に軽い痛みを感じる程度を目安とする。
(5) 速歩の時間は3分間を基準とするが、これは、大部分の人が、これ以上の継税を困難と感じるからだ。したがって、3分間の速歩の後に3分間のゆっくり歩きを挟むと、また速歩をしよう、という気分になる。また、時計で正確に時間を測定しなくても、電柱などウォーキングコースの適当な目印にしたがって自分で設定してもよい。この速歩3分とゆっくり歩き3分のセットを、1日5セット(速歩が計15分とゆっくり歩き計15分)
以上、週4日以上を繰り返すことを目標とするが、この基準量を、1日の通勤、買い物の行き帰りと分けて実施してもいいし、週末にまとめて実施してもよい。要するに週合計早歩き時間が60分以上となるが、これを5ヵ月間行えば先に述べた効果が得られる。
個人の最高酸素消費量の70%以上の運動を週に60分以上実施すればよいのだ
「ややきつい運動」ボルグ指数13、14
インターバル速歩の後の乳製品取得は良い
「インターバル速歩」というアプリがある(有料)
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Posted by ブクログ
最高酸素消費量→ SSS
SSS の60%強度の運動を1日30分、週3~4日実施→ 基本メニュー
【before】この本を読む前の私はこれらを知りませんでした。
・解糖系→ ATP の産生速度は好気的代謝系(有酸素・脂肪燃焼)の2.5倍。そのため運動開始時や高強度の運動時にエネルギー供給源として働く。
・解糖系の ATP 産生効率は、好気的代謝系に比べ16分の1と極めて低い。
・運動開始後1分以上で、好気的代謝系の出番となる。→生体から、酸素要求度に応じて活動筋・呼吸・循環器系を動員するのに時間がかかるから。
・生活習慣病や認知症、がん(中高年疾患)の根本原因は、加齢性筋減少症(サルコペニア)に伴う体力の低下(慢性炎症)の可能性が高い。
・慢性炎症は痛みも発熱も稀なので気づかないが、着実に全身性に起こっている。
・加齢に伴うミトコンドリアの機能劣化が慢性炎症反応の原因の1つ。
・運動時は筋ポンプで血液還流量が増加し、1回心拍出量& SSS が増加する。
・体温上昇→皮膚血管が拡張、心臓に戻る血液量が減り1回心拍出量が低下、血圧低下&脳血流量も低下して(熱)失神する。→熱中症で最も頻繁。
・血管運動中枢は血圧維持を優先。体温は上昇し続け、いずれ重篤な熱射病になる。
・運動で血漿量が増加すれば、体温調節能が向上して熱中症予防につながる。
・体力向上メカニズムは、心機能の向上と末梢筋組織の酸素利用速度の亢進による。
・脳に筋収縮の情報が伝わると成長ホルモンを分泌するので、下肢の運動を行っても、上肢の筋力も向上する。
・体力(SSS)の上昇に比例して生活習慣病指標が低下した。
・サルコペニアは加齢現象の1つで、誰も逃れることはできない。そして、その加齢による体力の低下と医療費が見事に相関する。
・基本メニューで SSS が増加、→血中の脳由来神経栄養因子 BDNF も増加した。
・体力のある人ほど、朝まで中断なく寝ている結果を得た。
・軽度認知障害 MCI グループ→ SSS が6%、認知機能が34%改善した。
・加齢による認知機能低下の主な原因が SSS 低下であることを示唆する。
・運動後の乳製品摂取で、脳血流量が増加し認知機能がより改善できる。(仮説)
・女性は50~70歳代までに骨密度が腰椎8%、大腿骨頸部で13%直線的に低下。
・週平均運動時間が50分までは SSS が向上したが、そこで頭打ちになる。
・週10分までの運動は成長率マイナス。トレーニング日数2日以下でも加齢による体力低下を食い止められない。
・運動時は血圧が上昇するが、それは脳が意図的に高レベルに移行させている。血圧反射のようなフィードバック調節ではなく、フィードフォワード調節。(予測制御)
・継続には、自分の努力、効果の見える化、仲間意識の育成が必要である。
・運動後30分以内は「疲労回復のゴールデンタイム」ブドウ糖とアミノ酸(タンパク質)の取り込みが盛ん。筋力向上、生活習慣病の改善にも効果がある。
・運動時は筋ポンプの影響で静脈血管容積が1/3に減少、多くの血液が心臓に戻る。結果皮膚血管が拡張、心拍出血液量・皮膚血流量・発汗量の増加が起きる。
・皮膚温は33°c以上にはならないので、33°c以上の気温では非蒸散性熱放散が役立たず、蒸散性熱放散が唯一の熱放散手段になるので危ない。熱中症に注意する。
・調整精度が驚くほど正確な体液量を増加させるには、運動+乳製品摂取が効く。
・今日の熱中症予防にはスポーツドリンク、明日の~には運動後の乳製品摂取。
・水中では陸上より高い強度の運動ができる。(息切れ抑制&足・腰の負担軽)
・運動参加の後期高齢者は1日トータル11分の早歩きを実施。ヒューマンコンタクト(会話に対する応答)や認知機能が良くなったと担当者が感じるようになった。
・「運動で再発リスクが下がる」という研究結果は「自分の人生を医師に握られてしまった」と思ったがんサバイバーに「戦う大きな武器を手に入れた」と感じさせた。
【気づき】この本を読んで、これらについて気づきを得ました。
・SSS 50%の強度の運動時のエネルギー源は、糖質4:脂質6。
・急速に ATP を必要とする運動が一定時間以上続いた場合は解糖系が使われ、乳酸(水素イオン)産生により息切れ・筋肉痛が起こり、運動の継続が困難になる。
・3週間の持久性トレーニングで血液量は11%増加、SSS は40%増加した。
・1日1万歩いても、努力する割に報われない。(運動強度が低すぎる)
・乳酸閾値以下の運動を長時間行っても、顕著な最高酸素消費量の増加は無い。
・基本メニューを3~6ヶ月間行うと、初期体力に関係なく SSS が10~20%向上。
・一般的な筋力トレーニングは「ようやく1回できる強度の動き:1RM 」の80%の負荷をかけて、1日8回3セットを週3日行う。
・BDNF は海馬・大脳皮質・大脳基底核(記憶・思考・不随意運動)を活性化する。
・特に閉経期以降、骨吸収が亢進して骨粗しょう症が悪化する場合が多い。
・運動6ヶ月後、骨密度が腰椎0.9%、大腿骨頸部で1.0%優位に増加した。
・年間の骨密度の低下率は、腰椎で0.4%、大腿骨頸部で0.6%である。
・姿勢変更で心拍出量が減少し血圧が低下→脳血流が下がり立ちくらみが起こる。
・圧受容体は血管運動中枢に情報を伝達し、中枢が心拍数を上昇させる信号を出す。
・運動+乳製品摂取は、運動のみより筋力向上を促進し慢性炎症を抑制する。
・↑ハムストリングの体積3%、膝屈曲筋力も16%、筋力が平均8%増加した。
・運動直後の牛乳は、皮膚血流量&血管拡張感度、発汗速度&感度を3倍改善する。
・暑い環境に1~2週間晒されなければ、汗腺はスムーズに汗を分泌できない。
・水中トレーニング4週後、10%高い強度で運動できるようになる(8週で膝筋力10%増)が、陸上トレーニング群ではまだトレーニング効果は現れていない。
・水中では水圧で還流血液が増加、十分な酸素が筋肉に供給されて乳酸産生が抑制され、筋肉痛や息切れが起こりにくい。
【TODO】今後、これらを実行していこうと思います。
・加齢性筋減少症に負けないよう、運動トレーニングによって体力アップを行う。
・SSS の60%強度の運動を1日30分、週3~4日行う。(基本メニュー)
・運動を屋外で決めた時刻に行い、それを基準に食事などの生活リズムを整える。
・持病があっても、症状が悪化しなければ運動を継続する。
・週60分以上、乳酸閾値以上ならジョギングやトレイルランニングでもよい。
・生涯にわたってこの運動プログラムを、週3日以上継続する。
・周囲を巻き込んで一緒に運動をするようにする。 -
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2023年に読んだことを忘れて再度。
ジョギングからウォーキングに興味を始めたせいか、エビデンス解説が多いという印象は同じだったが、前回に比べるとかなり読み込んだ。
歩き方自体の説明はほんの一部だが、それを検証するのに10年という記述にはぐうの音も出ない。
ここ数年で、ウォーキングが推奨されたり、本書で解説するようなウォーキング方法が普及してきたので、世の中に溶け込んできたという印象。
運動をしてこなかった人、激しい運動を控えざるを得ない人、双方の動機づけとして打ってつけだと思う。
—以前の感想—
ウォーキングのコツや動機付けという話でなく、あくまでウォーキングの効果を科学的に検証する内容。
エンタメではないが、エビデンスがほしい人にはむいている。
本書を読んで、激しいスポーツでなくとも、負荷を感じるウォーキングであれば、インターバルで実施しても効果的という内容に勇気づけられた。 -
Posted by ブクログ
冒頭からの理論と科学的な部分が文系脳には理解が難しく(そこがちゃんとしているのがブルーバックスの良さでもある)、長い間ちまちまと読んでいたけれど、身体を作り替える必要があるので、その方法の参考にと一気に読んだ。
1日10000歩歩くよりも、効率が良い運動になる「インターバル速歩」。
もっと早く知りたかった!
私ががんになったのは、長く超過体重状態にあったからだと思っていたけれど、運動不足もやはり関係していそう。
がんの治療でも今は何かと遺伝子の話が持ち出される。
この本の中にも、ずくなし遺伝子と呼ばれている、運動が継続できない人にみられる遺伝子のことが少し書かれている。私、持ってるんじゃないか?その遺伝子(笑)
その研究はまだこれからの課題のようだけど、インターバル速歩のことと同じくらい興味を持った。
インターバル速歩はシンプルで、始めやすい。
極端な食事制限だけで不健康そうに見える痩せ方をした前回の反省をふまえて、筋力を落とさないようにしながらうまく体重コントロールをするために、積極的に取り入れたい。
避けていた乳製品を見直し、速歩の後には乳製品をとる。
がんの再発予防の面でも役に立ちそう。
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Posted by ブクログ
とりあえず、インターバル速歩が体力向上、健康維持に良いものだということが述べられている。
個人的には細かい仕組みとか理屈とかは読んでもすぐに忘れそうなので、インターバル速歩のやり方を中心的に読んで終了。
なんとなく、中高年向けの体力向上を意図している様でもあるので自分にも効果があるかはわからないが、もう40代に足を踏み入れつつあるので中高年に入りつつある気もするので、効果はあると見ている。ちょっとキツイくらいの運動強度というのはどの年代でも同じことなので。
これで健康に効果があるのなら、インターバル速歩を知っただけでも価値があるので星4つ。 -
Posted by ブクログ
冒頭、体力(筋力と持久力)の定義、加齢による体力低下、そしてトレーニングによる持久力向上メカニズム、と話が進む。
手続きを踏んで話を進めるところに安心感を覚えつつ、読み通せるか幾分不安にもなる。
が、乳酸が疲労物質ではないことや、血流による体温調整メカニズムなど、初めて知ることができた。
ちょっときついと感じる速さで3分間歩く。
ペースを落としさらに3分歩く。
これを一セットとして5セットを週四日。
これが本書で提唱されるインターバル・ウォーキングの概要だ。
トレーニング後30分以内に乳製品を摂ると、筋力向上と炎症の抑制にも効果があるそうだ。
関節痛、骨粗鬆症も改善すると聞くと、そうならないうちにやっておかねば、という気がする。
その効果もさることながら、取り組む人のコミュニティ作りをするなど、このプロジェクトが多くの人を巻き込んだ社会課題を解決するものとなっていくところに関心をもった。
目に見える利益によって学問の価値を測るべきではないのかもしれないが、こうあってほしいと思える。