緒方知行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
何年も前に読んだことがあったが、この度鈴木敏文氏の訃報を聞き、久々に引っ張り出して読んでみた。
日本流通界の巨匠・鈴木氏の経営哲学がふんだんに語られているが、どれも特別なテクニックやノウハウではない。
基本(品ぞろえ・鮮度管理・クリンリネス・フレンドリーサービス)を徹底する
それをずっと続ける
お客の立場で見る・考える
変化を敏感に察知し、対応する
店側(売り手)の都合を押し付けない
経済学ではなく心理学で考える
過去の経験や成功に頼らない
まさに「凡事徹底」ということになろうが、どんな時でも手を抜かずにやっていくというのは、言うほど簡単なことではない。
だから、鈴木氏は何回も同じことを繰り返し繰り返し社員に伝え続けたという。
「いつも言うことが同じですね」と言った社員を、こっぴどく叱ったそうな。
自分の働き方・意識を顧みて、反省するところがあまりに多く…ひとつひとつ意識を向けて改善していきたい。
最低でも半年に1回は読み返そう。 -
Posted by ブクログ
商売の基本4原則とは「品揃え」「鮮度」「クリーンリネス」「フレンドリーサービス」の徹底,という基礎基本を、どうすれば組織全体で意識共有できるのか,に取り組んだ実学でした。
自分なりの仮説・信念を持つ、お客様の立場を考え続ける・そして意見を聞く、ストアロイヤリティーの信用娘には基本を徹底すること、といった商売の基礎基本を貫くことが大事と何度も繰り返し述べられていた。
特に気に入ったフレーズは「マーケティングをわかりやすく言えば、消費者の一人ひとりが今望んでいる事は何かを理解し,それを満足させてあげるためにはどうすれば良いのかを考え,検証し実行すること」 -
Posted by ブクログ
ネタバレオススメの一言
「いい人」というのは、仕事ができない
「「いい人」というのは、仕事ができない」、オススメの一言にあげた言葉だが、この言葉に反論を覚える方も多くいるだろう。仕事においての「いい人」は口うるさくなく、話のわかる、そんな優しいイメージだろう。しかし、その人が自分に対して文句を言ってこない、あまり干渉してこない、だからいい人なんだと思っている場合も多くある。
セブンイレブン会長の鈴木敏文は、仕事のできる人とはしっかりした自分を持っている、それを具体的に提示でき、絶対に妥協を許さない「うるさい人」だと言っている。
著書を読んでいると、著者の妥協を許さない、徹底した仕事の様子が伺える。商品の質や、顧客のことを考えた商品配置、商品開発等もあるが、何よりも基本を確実に実行することだと著者は伝えている。ちなみにセブンイレブンは品ぞろえ、鮮度管理、クリンリネス(清潔)、フレンドリーサービスの基本四原則を掲げているが、その中の一つでも欠けたら、顧客の信用を失ってしまう、顧客が他のお店に行ってしまうのである。
著者の徹底した仕事の様子も読んでいて驚いてしまったが、他に私が興味を持ったのはマネジメントの部分である。これからゼミナール連合会という、ゼミ大会の運営等をする組織で副委員長として活動をしていくことがこの前決まったのだが、特に人づきあいも上手くなく、どちらかというと今まで上に立つこともなく活動していた人間に何が出来るのだろうと考えていたのだが、著書の中で「相手の自発性を引き出すことができるのは、自分が仕事に対して熱意をもって取り組んでいるときだけです。」という文章を読んだとき、なんだがはっとさせられた。
この文章の後には、自分のやりたいことを明確にし、それを熱意をもって相手に接すれば相手の協力を得られる、といった補足や、他の部分だとみんなが一つのことに関心を持ち、問題が起きた際には自分の問題として徹底的に話し合い、解決することが必要だ、というような内容も書かれているのだが、その一つひとつの言葉に説得力があり、読んでいて共感させられてしまう。
3年生になって、サークルやバイト等で上の立場に立つことになった人も多いのではないだろうか。はっとさせられる言葉や行動が多く載っている本なので、今上の立場に立っている人も、これから先社会に出ていく人にも読んでほしい一冊だ。 -
Posted by ブクログ
本当にいいことばかり書いてある。商売の4原則(品揃え、鮮度管理、クリンリネス、フレンドリーサービス)をベースに、当たり前のことを言っている。経験や、勘ではなく、データを活用すべきところ、データではなく仮説・検証繰り返して顧客思考を研ぎ澄ましていくべきところ。ナゼそうした方がいいのか、この人の言葉はその理由があるから気持ちがいい。
・お客様はどういう行動を取るだろうか?
・お客様はどう感じるだろうか
これが原点であり、ここに応えていくことがセブン&アイを大きく成長させる原動力だったのだろう。トヨタの仕事をしていた時にも思ったことだが、少しくらい宗教っぽい企業の方がうまくいく。会社や仕事に一丸となれるのは特定の宗教との契約がない日本人の強みなのかもしれない。 -
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ネタバレ「セブンプレミアム」誕生の背景から、差別化に向けたポイント(開発体制、
商品力の検証・改良体制)と今後の展望までをまとめた良書。
第1章にある鈴木会長のインタビューは読みごたえがあり、
「お客さまの立場に立った質的追求に限界はない」「お客さまの飽きとの戦い」など、
具体的なセブンの対応事例と併せると、非常に考えさせられる内容。
(金融業界に当て嵌めるとどうか?)
具体事例も豊富に入っており、大変勉強になる内容だが、競争力の源泉と
言える商品開発における手順「マーチャンダイジング・プロセスシート」は、
(当り前だが)ややぼかした記述になっているのはもどかしい。
また、商品の具体事例は「どれだけ成功しているか」だけではなく、
「どうやって成功に持って行ったのか」「何が成功の鍵となったのか」を
掘り下げてもらえると読み応えが増す印象。
最後に、セブンプレミアムの質重視を示す指標を、本書から抜粋。
2012年度
セブンプレミアム
・総額:4,900億円
・単品:約3億円/単品(※)
※10億円以上の販売アイテムが92種類
トップバリュ
・総額:記載なし
・単品:約1億円
①セブンプレミアム誕生の背景
・価格以前に、心動かされるようなもの、欲しくなるようなものがないことが
問題なのだ。そのような状況のなかで、安く売ることは大きな有効需要の
創出にはならず、安く売った分だけ経済を縮め、デフレスパイラルへ
直結していくという状況が現実に起こっている。
(P45-46)
・商品開発は、これまでにどこにもない、見たこともないものを
発明するのではないのです。うどんやラーメン、おにぎりといった
すでに存在するものについて、極端に言えば、レストランで食べる
以上のものができるかどうか、それが我々の商品開発なのです。
(鈴木氏インタビューP34)
②質を追求する開発体制
・原点1:絶えることのない商品の質的革新
~1年間に70%以上の商品が入れ替わる
・原点2:商品の圧倒的な差別化を支える事業インフラ
~セブンの専用工場比率は97%、L社:30%、F社:4%
・原点3:企業の垣根を超えたチーム・マーチャンダイジング
~グループ各社の商品開発部の人間が組織横断的に取り組み
(独立した専門会社にすると、サプライヤーが1つ増えただけの印象)
~外部のメーカー・ベンダーを集めた任意組織「日本デリカフーズ協同組合」
~「メーカーのポテンシャル」をカルテ化し、製品毎に最適な提携
~流通が販売をコミットすることで、メーカーが蓄積する開発力・技術力を
引き出す
・原点4:仮説・実践・検証に基づいたマーチャンダイジング・プロセス
③絶えざる商品革新 ~ 商品力を検証する仕組み
・「プレミアルライフ向上委員会」によるチェック
~1万7千人が登録するインターネットを活用したモニター組織
・OFC(Operation Field Counseler)による試食
~購入費用は会社が負担
・セブンイレブン1万5000の店頭
~セブプレミアムの75%はセブンイレブンで売上
~加盟店は売れる/儲かるもの以外は購入しない
⇒上記にPOS調査を加えて、商品を徹底改良。
(発売後、90日後には、仮説検証を義務付け)
④セブンプレミアムの今後
・2015年度に売上1兆円
・ゴールド比率を2%→15%、アイテム数も26→300
・セブンイレブンでの販売シェアを9%→12%
(平均日販67万円を5~8万円引き上げる武器に) -
Posted by ブクログ
最大の競争相手は同業他社ではなく喧嘩するお客様ニーズ
ドミナント出店戦略
真に厳しい状況に追い込まれたとき、本当の改革のチャンスがある
タイムコンビニエンス、地理的便利さ、店の規模が小さい、ガソリンスタンドとの併設
スーパーに対抗するための安売り競争とデッドストック
供給側論理の品揃えから小売の品揃えへ
自前の物流センター売却、リベートに頼らない
セブン-イレブンのおでんの出汁は地域ごとに違う
日本流でもアメリカ流でもなくお客さま流
発注権を店に委ねる=自動化できない=発注はマーケッティング
発注を任せることで、仕事に自主性がでる=インセンティブはいらない
POSは売れ筋商品の発見には不向き、死に筋商品の発見ができる
知覚されざる欲求を探る=コウモリ=何がほしいですか、は意味が無い