藤井非三四のレビュー一覧

  • 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方

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    大東亜戦争における日本人の戦い方の傾向が現在のビジネス環境でも全く変わらないのが驚きです。しかし、こういう本を読んで確かにそうだと思いつつ、変えようと思うよりも諦めて受け入れてしまうのも全く同じ。そういう民族なのか?

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    2023年06月01日
  • 「レアメタル」の太平洋戦争 なぜ日本は金属を戦力化できなかったのか

    購入済み

    合金の奥深さ

    文系の中でもアホな私にはバケガクの素養というものが殆どないため、「鉄は鉄!」「銅は銅!」「錫は錫!」という単純な世界で生きていましたが、この本を読んで合金のなんたるかを知り、科学しゅごい...と感心しました。

    用途に合わせて多種多様な合金が使えないと不味いんだが、その為にはレシピに適う材料を全部潤沢に持っていないといけなくて、それができなければ常に劣化品で戦わなければならず、勝てるものも勝てなくなってしまう。

    小国が大国と戦うには、この点だけをとってもめちゃくちゃ不利だと思い知らされます。というかアメリカが規格外すぎる。土掘ったらなんでも埋まっとるやんけ。

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    2018年09月28日
  • 陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人

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    ・東京では、毎年2月26日は雪かみぞれ、10月10日は快晴。よって2.26や10.10のオリンピックが思い起こしやすい。

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    2014年08月03日
  • 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方

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    本書を読んでいたら、心が痛くなってしまった。
    これほど「杜撰」という言葉が最も当てはまることはない。
    なぜ数々の杜撰な作戦が承認されて、実行されてしまったのか。
    それによって多くの尊い命が失われたにも関わらず、なぜそれらを省みずに、何度も同じ過ちを犯したのか。
    こういう事例を見ていると、日本人は和の心とか、チームワークが得意とか言っているが、本当にそうだろうかと訝しんでしまう。
    なぜこんなにも、全体になるとチグハグになってしまうのか。
    個々人の能力は、決して低いとは思えない。
    それぞれが適当にやっている訳ではなく、むしろ皆真面目に一生懸命仕事をしていると言える。
    しかし、なぜか全体になると、おかしな方向にいく傾向がある気がしている。
    特に、ある課題があったとして、議論すれば議論するほど、結論が変なことになるというのは、私自身も何度も経験している。
    なぜそんなことが起きてしまうのか。
    事実として、杜撰な意思決定が繰り返されている。
    立場が上の人間からすれば、前線の兵隊がどんなに苦労しても、それを厭わない部分がある。
    さらに悪い言葉を使うとすれば、「最前線の人間は使い捨てしてもよい」という暗黙の了解があったような気がする。
    これは私が初めて社会人となった当時でも、雰囲気としてそういう部分が残っていた。
    特にマスコミ業界は人気職種であったから、やりたい人は他にいくらでもいる、ということで目の前の新人を丁寧に扱う必要がなかったのだ。
    今でこそ「人権デューデリジェンス」という考え方が出てきたが、ここに辿り着くまでに戦後80年経っていると思うと、日本人の民族としての意識が決して高くなかったのだと思えてしまう。
    日本のジェンダーギャップ指数が、世界の中で今でも低いことがその証左と言える。
    もしかすると、日本人の根底に流れる、抗えない性質のようなモノがあるのかもしれない。
    単純に人権やジェンダー問題を改善するだけでは、解決できない何かがありそうな気もする。
    それぐらい、日本人の深層心理は複雑で、解き明かせないものがある。
    先の大戦においても、本来の目的は戦争に勝つことのはずなのに、目的と手段をはき違える決断に至ってしまう例が、本書内で随所に描かれている。
    読み進めると、痛ましくなってしまう。
    私の父方の祖父は、先の大戦で兵隊として召集され、戦地で亡くなった。
    私が生まれる前の話のため、当然顔も見たこともなく、私の実家には、若い頃の父に似た祖父の写真が1枚残されているだけだ。
    この祖父は、亡くなった当時35歳だったそうだ。
    父の話では、戦地からは遺骨も日常使っていた私物すらも戻ってこなかったそうで、祖父にまつわるものと言えば、先ほどの写真1枚が残っているだけである。
    祖父のような戦没者はきっと数多くいるはずであるが、なにせ私自身が会ったこともない遠い人のために、どうしても実感が湧かない。
    しかしながら、そんなエピソードは幼少の頃に父から聞かされていたので、太平洋戦争について興味を持って、数々の書籍を読んできた。
    なぜ日本は、そもそも勝てない戦争に向かったのか。
    なぜ、負けが見えていたにも関わらず、降参せずに戦い続けたのか。
    きっと一生かかっても読み切れないほどの書籍がまだまだあるのだろう。
    本書を読んで改めて感じたが、日本人はそもそも戦争というものに絶対向かない性質なのではないか。
    前述の「杜撰さ」とも通じるが、精神的に「戦う」という感覚が備わっていないと感じるのだ。
    だから、日本人はどんな相手であっても、戦うべきではない。
    向かないのだから、徹底的に戦争を回避すべきなのだ。
    もちろん、「戦争反対」をお花畑的に唱えているつもりはない。
    回避しようと思っても、相手が攻めてくることだってあり得る訳だ。
    もしそうなったとしても、相手に迎合する訳でも、相手に服従する訳でも、決してない。
    何としても粘り強く交渉を繰り返し、ほんの少しでも優位な立場を引き出す。
    国際社会に訴えて、日本の味方を一国でも増やすために、外交に全力を傾ける。
    そして、徹底的に鉄壁の防御を構築する。
    これらを国内の全才能を集結させてでも、実現させる。
    今でもそれぞれの担当者が、当然プライドを持って仕事をしているだろう。
    それを、よりパワーアップさせる必要性を感じるのだ。
    今世界の国家間のバランスが大きく変化している。
    特に日本の周辺国の状況は、安心していられる段階ではない。
    戦後訪れた最大の危機だと認識する必要があるだろう。
    アメリカが日本を守ってくれるというのは、幻想も甚だしく、自分の身は自分で守らなくてはいけない。
    その準備が果たして出来ているのだろうかと思ってしまう。
    いい加減に、杜撰な意思決定は止めていきたい。
    絶対に戦争を回避するために、ありとあらゆる戦術で国際関係を乗り切っていくことは、現実的に可能だと思っている。
    国家の頭脳を総動員すれば、戦争に勝つ方法ではなく、「戦争しない方法」の最適解を見つけ出せると思うのだ。
    本書を読んで、様々感じることがあったが、大事なことは失敗を未来に活かすことである。
    先の大戦の犠牲者たちに報いるためにも、平和な日本を未来永劫続けられるようにしたい。
    今を生きる我々の使命なのだと、改めて感じたのだ。
    (2025/4/1火)

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    2025年06月11日
  • 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方

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    「負ける組織と日本人」の著者の新刊。現代にも引き継がれている(と思う)日本人のメンタリティを定期的に確認するのは大事だなと改めて思う。

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    2024年05月26日
  • 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方

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    兵站に力を入れないとか特攻を例とする人の無駄遣いとかいろいろな問題点を指摘。日本人の問題としているが日本が近代化が遅れている/未発達なせいなのかもとも思った。
    アメリカやイギリスは近代はほぼずっと戦争を行っており失敗から学ばなければここまでの地位は築けなかったとも思う。
    日本人の特性として納得する部分があるのは昨今でも同じような考えや風潮が蔓延しているせいかもしれない。

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    2023年09月26日
  • 陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人

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    太平洋戦争における日本の敗因は数多くあったことはのちの歴史書や研究者による書籍、小説などからも読み取ることができる。陸海軍の不和であったりアメリカを中心とする連合国側との圧倒的な国力差など、思い浮かべたらキリがない。
    本書は日本が先の大戦で敗れ去った理由を、組織、経済だけでなく、気象や日本人の気質なども加えて多角的に分析している。日本は四季があるから季節の変わり目や天候には非常に敏感であり、それに従った作戦構想が重要になる。もちろん軍隊内部にも気象学に長けた要員はいたし、研究もなされていた。キスカ島の軌跡の撤退などは見事にハマったケースで賞賛されるべきものだが、全ての戦線で上手くいっていたかというと疑問も残る。南から北まで最大版図まで至った広範囲な戦局に於いては全く異なる気象条件や現地の天候の実態があったであろうが、それを知らない東京の大本営が作戦の主導を握る。十分に研究しておきながらも様々な要因で時期を逸したり、または早めたりとチグハグな作戦を下したりする。
    組織においては、海軍ならハンモックナンバーに見られるように、学校卒業時の成績順位や先輩後輩の年次が第一優先となる。一方のアメリカはニミッツが少将から大将に昇格し、ハルゼー、スプルーアンスといった実力次第で重要ポジションを任されていくからヤル気も能力も高い。日本は負けても一時的に更迭されはするものの、すぐに前線指揮官の重要ポストに戻れるから、失敗もそれほど恐れない。こうした年功序列人事は現代社会においても若者のモチベーションには悪影響を与えるし、ましてや戦場で生き残って昇進だけを考える指揮官なら、士気も上がらず撤退意欲に繋がってしまうのもやむを得ない。
    現代でも多くの会社組織は似たような問題を抱えているが、太平洋戦争当時からなんら変わらず伝統として続いている。この組織人事の問題は敗戦原因の中でも特に日本の体質として根深いものであっただろう。
    そして何より、海外留学組がその目で見てかなわないと感じた敵に対しても、精神力と根性論、神の加護といったスピリチュアルな面が最後に出てしまうのも、現実を無視して無謀な闘いを挑む日本人だからこそ、といった感じだ。八百万の神があらゆるモノに宿る日本人的な考え方は、物量でリアルに押してくる連合軍に勝てる訳が無い。
    どうも見通しが甘い、楽観的な方にばかり考えてしまう様だが、裏を返せば「何とかなるかも」「それでもやらなければ」という状態にそもそも陥ってる逼迫した状況が続いていることを物語る。海軍には割と現実的に考える良識的な人材が多かったとも言われるが、真珠湾を始めた山本五十六然り、ミッドウェーやレイテの敗戦など、戦争全体の趨勢を決めていたのは、海軍の作戦失敗が目立つ(太平洋で戦っていたからやむを得ないのは理解するが)。
    その海軍と陸軍の不和もよく知られており、飛行機にしても弾薬にしても、異なる規格で独自進化を遂げた挙句、互いに協力的に融通し合うことすら出来ない話など、当時日本自体が冷静であったとは言い難い状況がしばしば見られる。細部にこだわり過ぎて、世界に通用せずコスト過多に陥った現代のガラケーにも通ずる。日本人のこだわり体質と黙して語らず的なコミュニケーション能力不足、限られた国土の中で面子を重視するような、とても戦時に役立ちそうに無い日本人の気質だと感じる。総じて日本人には海外との戦争には向いてない民族だと感じる。
    近年インテリジェンスの弱さについてもよく論じられているが、情報収集能力が低い以前に、収集した情報を基にした分析や活用に関する問題の方が遥かに大きい。分析結果とは逆方向に向かうのは国力など経済的な問題がある事はわからなくも無いが、ならば分析は要らなかったのではないか。活用できずに自分たちだけの秘密として仕舞い込んでしまうのもタチが悪いを通り越して、ただの意地悪だ。
    本書は度々そうした日本人の民族性に触れる分析が出てくる。似たような書籍が多い中、改めてまざまざと愚かさを見せつけられ、今の仕事や会社経営に役立ちそうなものを拾い上げるには良い。

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    2023年09月16日
  • 陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人

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    近代の陸海軍戦史を元に、その日本人とその組織の在り方を分析した一冊。

    えてして戦前の日本の敗因を安直に求めるものになりがちだが、そうではなく客観的に分析しようとしてる姿勢に好感が持てた。

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    2019年03月03日
  • 陸海軍戦史に学ぶ 負ける組織と日本人

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    ネタバレ

    太平洋戦争時の日本軍の指揮統制をつぶさに考察していく中で、そこのどこに問題があったのか?なぜそのような選択をしたのか?ということを、詳しく書き込まれている。
    組織と言うものを考えさせられるとともに、この歴史自体にも非常に興味をそそられる内容だった。
    惜しむらくは、自分の会社と似ている部分があってちょっと凹んでしまった。。。それくらい、戦争当時にどのような情勢で、日本軍の思想・生い立ちがどうだったから、結果的にこうなってしまった、という説得力のある文章。面白かったです。

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    2014年06月02日
  • 「レアメタル」の太平洋戦争 なぜ日本は金属を戦力化できなかったのか

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    一昨日(2013.8.15)、68回目の終戦記念日を迎えました。毎年、この日に合わせて太平洋戦争を学ぶために数冊の本を読もうと決めています。今年読んだ本では、私にとっては「目からウロコ」の記憶に残る本となりました。

    太平洋戦争に負けた原因として様々な解説がなされていますが、資源面では「石油」がなかったからと私は理解していましたが、この本を読むことで、兵器や戦闘車両・飛行機を作るために必要である、鉄をはじめとするベースメタル及び、合金を作るためのレアメタルが徹底的に足りなかったことが良くわかりました。

    かなり細かい解説がなされていたのですが、幸いにも私は大学で金属工学を専攻していたので、その内容が理解でき、大学卒業して数少ない良い経験をしました。戦争とは、究極的には「資源の奪い合い(p162)」なのだなと痛感しました。

    はじがきと後書きに述べられているように、金属を「戦力化」できないと満足に戦うこともできないことを真に理解していなかったところに日本の敗因があった(p5、242)ようです。

    以下は気になったポイントです。

    ・金と銅の融点はほぼ同じだが、銅の存在量は金の1.3万倍もあるので、人類が銅を手にしたときに文明が生まれた(p12)

    ・最近の区分けでは、Al,Fe,Cu,Zn,Pbの5元素をベースメタルとするのが一般的、レアメタルは32元素、金と銀は貴金属として別扱い、レアアース(希土類)は15種17元素(p14)

    ・アメリカは、鉱山・製錬所・軍需工場・そして第一線までを一本の太い線でつなげたので、弾薬を無制限に使用できた(p31)

    ・ミッドウェー海戦で4隻の正規空母を失ったが、いずれも大火災が生じて手が付けられなくて放棄された(p37)

    ・第一次世界大戦で、ドイツ軍は5億発、フランス軍は3億発の砲兵弾薬を射耗した、日露戦争で日本が使ったのは、89万発、多くが薬莢式の弾薬なので黄銅はいくらでも必要(p41)

    ・第一次世界大戦の前後まで、日本はアメリカに次ぐ世界第二位の産銅国、別子・足尾・日立・小坂の4銅山は世界にしられていて輸出もされていた(p43)

    ・昭和19.7から開発が始まった局地戦闘機「秋水」は、20.6にロケットエンジンが完成したが、燃料の生産設備に、銅が多量に必要であった(p46)

    ・錫はアメリカでは殆ど算出しない(ボリビア鉱山を開発)が、イギリスは算出する、ブリテンは「錫の島」からきているほど(p50)

    ・日本の占領地帯で使われていた紙幣は、連銀券(中国連合準備銀行券)、南京政府系の儲備券、国民政府(重慶政府)の法幣、日本銀行券、朝鮮銀行券、さらに軍票があり複雑だった(p57)

    ・鉄が銅よりも地殻に銅の10倍以上あるのに、使用が遅れたのは、融点が500度も高いから、炭素を入れると鉄の融点が下がることがわかり、るつぼによる製鉄が可能となった(p60)

    ・ドイツは、ベルギー・ルクセンブルク・フランスの製鉄設備を手に入れたので、年産1000万トンができて連合国との消耗戦ができた(p70)

    ・八幡製鉄所の発祥地がなぜ釜石かというと、珍しく磁鉄鉱の鉱山、開山は将軍綱吉、閉山の平成5年まで日本最大の鉱山であった(p87)

    ・ドイツが粘り強く戦えた理由の一つに、ボーキサイトの産地がその勢力圏(ハンガリー、フランス、イタリア)にあったことがある(p115)

    ・航空機を生産するにあたり、資財として、普通鋼材・アルミニウム・電気銅に加えて、工作機械、武器・爆弾の生産、パイロットの養成等、大きな壁がたくさんあった(p120)

    ・戦争のビタミン(マンガン、クロム、モリブデン、バナジウム、タングステン、ニッケル)の殆どを、米英で抑えていた、これではドイツや日本は勝てない(p154)

    ・アメリカに乏しかったのは、マンガン・クロム・ニッケルというレアメタルであった(p157)

    ・日本が占領すると鉱山の生産能力は極端に落ちた、経営する能力に欠けていたから、鉱山に通じていた人は招集されて、本来の能力を発揮できていなかった(p164)

    ・三式中戦車は170両ほど生産されたが、本土決戦の切り札として温存されて投入されなかった(p187)

    ・陸軍がほぼ独自で潜水艇を造ってしまった一方、海軍は戦争の終始を通して戦車に執心していた(p223)

    ・石油石油と視野が狭まり、全体のシステムを見渡して(石油、タンカー、鋼鉄、鉄鉱石、他の金属)管理運営することを疎かにしたのが日本の敗因であった(p242)

    2013年8月17日作成

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    2013年08月17日
  • 太平洋戦争史に学ぶ 日本人の戦い方

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    島国だから大陸国に住む国民とは性格も気質も違うだろう。宗教も西洋の様な一神教ではなく、万物に神が宿る多神教が広まった点では、何か一つの日本人気質の様なものを感じる。外部から物の流入が海によって遮られ、今あるものを大切に長く使おうとすれば、時間の経過と共に愛着心や神秘的なものを感じるのでは無いか。個を1番に考える海外と限られた空間からはみ出さず仲間との同一性・融和をはかろうとする日本人では考え方に違いがあっても仕方ない。ものは大切にする日本でも、人口増加が顕著になった明治維新以降では溢れ出す「人」の命の重さに対する考え方は変わってしまったのか。その後の日本が突き進んだ大戦、帝国主義への道のりは和を尊び平を善しとする日本人にとって極めて険しい道のりとなる。
    本書は太平洋戦争における軍部の戦い方に関して、日本人に特徴的な考え方を失敗の原因・敗因にあげながら説明していく。そこには前述の同一性や流されやすい心理も登場する。
    また義理や人情、精神論的な考えに陥りやすい点では、方針策定や現場の作戦指揮にも日本人らしさが現れているようだ。
    先ずは真珠湾攻撃での開戦劈頭、強力な一撃を加え相手の戦意を削げるとの予測も結果的には逆に団結させてしまう。1人の軍人の熱意に押され許可してしまうが、そこに現実的な数字とその後の正確な予測・判断はあっただろうか。また、失敗を教訓とせず同じ人間に雪辱を晴らせさせようとする人事。精神力で敵を圧倒しているという妄想。成功体験から抜け出せず対策した相手に何度でも挑む戦法。最後には大和魂を敵に見せつけ終戦に持ち込もうとした特攻。空から海から大量の人の命をモノ扱いで投入してしまった。
    そこには苦渋の選択、涙の決断、そうするしか無かった空気などもあっただろう。だから個人を徹底的に攻めるのでは無い。あの山口多聞ですら無謀な考えを抱く異常な時代だった。一つ間違いないのはそれら判断や指揮、そして実戦に参加していたのが全て日本人であることだ。現代の様に社外取締役がいるわけでも無い。天皇から市民までが一つの帝国という巨大なピラミッド構造にあり、言論統制や特高が目を光らせて戦時秩序を作っていた時代だ。誰かの指摘する「それは違うのでは」という意見も考えも「八紘一宇」の四字熟語の下に統制される。そして何より日本人の性格。技術進歩が激しく次々と新しい戦術が生まれてくる中、前例踏襲過去に縛られ身動き出来ない。そして機を失い続ける。頭でっかちの現場を知らない理想主義者の軍部が楽観的すぎる作戦を練る。兵は居るが銃は無い。いよいよ神の加護のもと精神力だけで肉弾戦を仕掛けるのか。
    特攻は最早敵空母の撃沈から、特攻する事自体が目的になるという最終段階においては、一億火の玉総特攻で伝統も国体までも数年先の存在までもが予想できない。
    今は平和だ。それでも変わらず残った日本に暮らしながら、これもやはり日本人、戦後の経済復興もやはり日本人。世界の見る日本人とはやはり特殊な人々なのだろう。最後に日本人である事を誇りに思いながらもそもそも日本人とは何か、もう一度考えたくなる。

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    2023年04月22日