ウリ・ニーズィーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この経済学の本は、なかなか面白い。「実地実験」を通して語られる様々な問題への解決策が。同様の本として「ヤバい経済学」という本が浮かんでくる。
今はやりの「ビッグデータ」に関する話題が載っている。ビッグデータにも問題点があると指摘している。それは因果関係ではなく相関関係に依存していて、しかも、大きすぎてどうやって進んでいったらよいのか途方に暮れると言う点だ。数字やデータをこねくり回していて知らぬ間に難しい理論だけが独り歩きして実態とかけ離れることになりかねない。
インセンティブに注目している。どうすれば人が良いことをするのだろうか、インセンティブが「どう働くかを理解しないといけない」と指摘している。読んでいくとインセンティブとハサミは使いようだと分かる。
教育問題、差別問題などを取り上げている。一貫しているのは、「経済学の武器は大事な問題を実行可能なやり方で解決することなんてことにまで、ちゃんと役に立つと僕たちは確信している」というように、少しでも良くなる方法を考えて実践することが必要だと説いている。ウーン、どこかの利権経済学の専門家とは大違いだ。その方は、どこかの大学教授である人材派遣会社の会長で、政府の諮問機関の議員という矛盾した人の事を指す。自らの「フィールドワーク」に基づく「利権経済学」の本を書かないかなとふと思った。 -
Posted by ブクログ
著者であるアメリカの大学教授が関わった研究調査から見えてくる「インセンティブ」を与えた場合の行動の変化、つまり「何かのアクション(行動)に対して報酬が得られる、もしくは失いたくないために人の感情はどのように変化するか」の結果について書かれた本です。ほぼ最初から最後まで似たような話の連続です!とにかく長い!
インセンティブは与え方によって良くも悪くも作用する、という興味深い内容ではありますが、行動経済学の本を何冊か読んだことがあれば、さほど目新しいことは書かれてはいません。「あ、そうか、そうだよねー。やっぱり人間ってそういう状況になったらそういうことしちゃうよねー」的な話が、調査の方法が違うだけで同じ様な内容が延々と続きます。
調査結果の%が少ないにも関わらず「人はこういう行動に陥りがちだ」と強引に結論づけている部分もあり、「ホンマかいな?」と思うところもなくはないですが、最後の方に出て来るケニアのマサイ族の女の子たちの健康と社会的地位向上を目指す素晴らしい取り組みがこれから始まることが紹介されていて、上手くいきますようにと願わずにはいられません。
もう少しコンパクトに内容がまとまっていれば、もっとグイグイ読み進めて行けたかな、と思いました。
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Posted by ブクログ
「人は何によって動くのだろう」。職場でも日常でも、誰かの行動を変えたいと思う場面は少なくありません。努力や精神論だけでは人は動かない。そんな現実を、行動経済学の視点から解き明かしてくれるのが本書『インセンティブが人を動かす』です。
著者ウリ・ニーズィーは、人の行動を左右するものとして「インセンティブ」と「シグナル」に注目します。人は報酬や罰だけでなく、「どう見られるか」という社会的なシグナルにも強く影響されます。そのため、言葉と制度が矛盾すると「混合シグナル」が生まれ、意図とは違う行動が引き起こされます。ディズニーのチケットのエピソードなど、身近な例を通してその仕組みが説明されているため、行動経済学の入門書としても読みやすい内容です。
また、チームと個人のインセンティブの違いや、退職ボーナスで意欲を測る「ペイ・トゥ・クイット」など、組織や企業の事例も興味深く、人事制度や組織設計の視点からも多くの示唆があります。
読み終えて感じたのは、理念よりも制度が人の行動を形づくるという現実でした。組織設計と人事制度は切り離せない。本書はその関係を、具体例とともに分かりやすく教えてくれる一冊です。