三枝匡のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の書籍を読むのは2冊目。
前回読んだ『戦略プロフェッショナル』もそうですが、小説仕立てでストーリーがあるので、内容がよく理解できる良書だと思います。
実企業(建設機械メーカーのコマツ)での事例をベースにしたほぼノンフィクションの内容で、V字回復の経営というタイトル通り、低迷していた事業を2年で再建するお話です。
経営におけるテクニカルな手法というよりも、いかにして「人」をマネジメントし、モチベーションコントロールし、熱意を持って、再建を実施していくか、そういった「マインド面」が色濃く出た内容でした。
あとは「問題の分析」、「計画の緻密さ」、「シンプル化」この辺りの重要性がよく分かります -
Posted by ブクログ
文句なく素晴らしい本。
他の方の書評に大企業あるあるがたくさん書いてあると書かれているが、かつて本書を初めて手に取った時、まるで自社のことをのぞかれているのではないかと感じるほど、リアルな記述がたくさんあり、びっくりしたものだった。
とても嬉しいのは、数年ぶりに再読してみたところ、かつてほどこの本に書かれている事が、自社に状況に当てはまらなくなっていることを感じたことだ。もしかすると、自分が勤める会社はよくなってるのかもしれない、そう思えた。
ある意味この本は、自分が所属する組織のリトマス試験紙のようなものになっているもしれない。
将来、もしかすると自分は経営の一翼を担っているかもしれ -
Posted by ブクログ
ネタバレ人材抜擢、ストーリー設計、戦略立案、巻き込み、実行、モニタリングと詳細に記載されておりとても勉強になった。どれも小手先のテクニックではなく、顧客と競合を意識してその会社に今何が必要か徹底的に考えていた。経営手法は様々あるが、大事なことは意外とシンプルで、現場から顧客と競合を見つめ、必要とされていること•すべきことから一貫したストーリーをたてて現実とのギャップを埋めていくことなんだと思う。
また業績が悪い会社、良い会社の症状が事例をもとに語られており、自分の会社はどうか比較しながら読むと楽しい。わたしは転職しているので比較対象があるとなお興味深かった。
普段の仕事からも全体戦略、現場の動きは -
Posted by ブクログ
経営は論理と気合。
BCGグループの国内採用第1号コンサルタントの著者をモデルとした、黒岩莞太が主人公の経営物語。
中盤では組織と経営の関係を痛感する局面がやってくる。ダイナミックなストーリー展開が面白い。
経営者がどのように介入していくか、社員を巻き込んでいくかという点、見所のひとつである。
【良い戦略】
良い戦略は、シンプル。
お父さんが夕食を食べながら子供に説明しても分かってもらえるくらいシンプル。
社員が「これならできる」と思うレベルまで細分化されていること。
絞りとは捨てること。
【戦略は実行とモニタリング】
アルファベットによる営業進捗管理、事業部に共通言語を創るという情報革命 -
Posted by ブクログ
・シンプルでわかりやすい論理でリーダーシップを発揮する
・上司から求められたものは必ず100%を返す。できれば120%を返す。その追加20%の付加価値の差が、いずれアマかプロ化の実力の違いにつながっていく
・戦略を組織に落とし込む
1)トップ自らが「ハンズオン」のスタイルで事業組織に立ち入る
2)経営幹部に対する戦略教育を行う。彼らの戦略リテラシー(戦略の読み書き能力)を画期的に上げることを狙う
3)それを受けてトップと幹部は、熱くなって新戦略を立案する
4)その戦略を彼らは、自らの手で、組織一体になって実行に移す
5)このステップで事業革新を目指すと同時に、経営者人材が育成される
・粗利益を -
Posted by ブクログ
三枝さんの戦略プロフェッショナルが自伝的要素と三枝さんの解説を追加してアップデートされた決定版。
ご自身の最初の就職先である財閥系企業からBCGへの転職、MBA留学、プロテックでの改革が語られる。
自伝的要素はあまり知らなかったけど、草創期のBCGでのアベグレンとの出会い、お別れ会での弔辞的メッセージなどは泣けてくる。まだコンサルが虚業扱いされインターネットもなく情報もないなかでの転職の決断は計り知れない不安感があったと思う。そしてBCGアメリカでの勤務など、トップオブトップのコンサルファームでの働き方はそれはそれで興味深い。そして退職してのMBA留学。決断や覚悟の仕方がやはり一流で、このよう -
Posted by ブクログ
この本は非常に実践的で分かりやすい内容だと思う。
触れ込みとしては、著者が実際に取り組んできた不振事業の再生に関する実践的な手法と経験をまとめたものとして、改革モデルを創造し、独自の戦略を生み出した軌跡が詳細に記されるというもの。小説仕立てで、若い頃から経営者を志し、戦略コンサルタントとしての挑戦や国際レベルの人材を目指す過程が描かれる。
ただ、既に事業の立て直しや創業、コンサル系なので実践している人にとっては、そもそも認識しているべきセオリーだという気もする。よく言えば実践的で的を射ているのだが、悪く言えば、目新しい事はない。それほどまでに、基本に忠実であることが、有効な戦略なのだとも言 -
Posted by ブクログ
多くはないが、自分のやる気に火を付ける言葉多数。
三枝さんの人生の一部が黒岩莞太というキャラクターに置き換えられているので読み易かった。
●私が考えるこの本の結論
・高い目標を持ち、手を抜かず、努力を続けること
①この本を読んだ目的
・三枝さんの人生から何かを学びを得たかったため
②学んだこと
・大きな改革はそれまでの社員の価値観や行動に変更を迫るものだから、
社員が痛みを感じるのは当然だ。論理が十分に強く、成功の確率が高いと思われ、
しかもリーダーの語りに熱さを感じれば、皆は「よし、やってみよう」という意識になっていく。
しかしそうならない人や、陰で改革努力をサボる人は、経営幹部