楠木誠一郎のレビュー一覧
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“加賀美は、ふたたび、しぶしぶ、歩きだした。
よほど、父龍一のことが怖いのだろう。
百目鬼は立ち止まり、加賀美に言ってやった。
「そんなに厭なら、べつに行かなくてもいいんじゃないか?そのほうが、おれもラクだ」
加賀美が、ぽかんと口を開ける。
百目鬼は、あえて踵を返した。
「ど、百目鬼ぃ」
「なんだ気持ち悪いな。甘えた声を出すなよ」
「頼む。つきあってくれ」
大学時代から、基本的に百目鬼は加賀美のお守役に徹しているが、たまに、ほんとうに、たまに、キレるふりをする。
加賀美が、もういちど言った。
「頼む!」
「おまえが、そこまで言うなら、つきあってやるよ」
ふたたび肩を並べて歩きだすと、加賀美のほ -
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“だから、はじめは百目鬼も信じなかった。とても信じられなかった。
そのときの会話は、いまでも、はっきり覚えている。
「加賀美、これ、多重露出ってやるじゃないのか」
「ちがう」
「上手に撮れているなあ」
「怒っていいか」
怒鳴ったわけではない。いつもと同じ静かな口調だった。加賀美の目は、嘘をついている目ではなかった。
頭では「念写などありえない」と思っていたが、そのとき、友人加賀美を信じる、と心に決めたのだ。
気がつくと、ソファーのそばに奈緒美が立っていた。口を尖らせている。
「加賀美さん、どうして、そんなすごいことができるって、教えてくれなかったんですか?」
加賀美は寝ころんだまま、頭をポリポ -
ネタバレ 購入済み
マンガ以下
いくら面白おかしくするためとは言え作者にはやってはいけないこともあると思う。このような宮沢賢治やその先生達を貶めす様なプロットの作品は読んでいて非常に不愉快になった。あくまでも私個人の感想です。