上遠恵子のレビュー一覧
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詩集を読む気分だった。さらりと読みやすく、できれば子どもの頃に出会っていたかった。そうしたら、大人になって失うものを少し減らせたのだろうか、などと思ってしまった。
本編よりもグッと心に刺さったのが、たっぷりの解説。特に角野栄子さんの文章が、魔女の宅急便を書ける人なのだなと思わせる、センスオブワンダーに満ちていた。
私も、センスオブワンダーを意識して育める部分は育みたい。
・大人になることは獲得のプロセスではなく、むしろ喪失の物語。色気づくことへの行動が優先され、身体や知覚のリソースはそちらへ振り向けられる。その分、センスオブワンダーは曇りがちになる。
・個体の死は最大の利他的行為である。
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Posted by ブクログ
こちらの本は副読本で、登山で持って行くとき、より軽量化のため薄くて軽い本を選ぶにはこの本がベストと思い、移動のバスや電車、テント内で読みました。
山の中で読むには最適な内容で、美しくそして儚い自然を感じることができます。
地球上にいるさまざまな動植物や環境、自然、そして幼いロジャーに語りかけている言葉は、世界の未来に向けて語りかけているように感じます。他の小説と違って短いエッセイですが、たくさんの要素が含まれていました。
60年前の原作以外に、コロナ後の4人の特別寄稿付きになります。
手塚治虫の火の鳥と同じように、世界中が目指している政治や経済、科学の進歩や発展に提唱しているように思いまし -
Posted by ブクログ
新たな装いとなって文庫本で読める世界的ベストセラー。豪華な解説エッセイ付き。
写真もたっぷりで、詩情豊かな文章で綴られるレイチェルカーソンの言葉が深くしみこんでくるような気がした。
「センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性」。
うっとりするような桜吹雪、夏休みの朝のまぶしさ、秋の訪れを教えてくれる金木犀の香り、雪が積もってしんと静まり返った帰り道。記憶にのこっているたくさんの原風景を思い出しながら読んだ。ああ、センスオブワンダーに響いた風景はこうやって残り続けるんだ。
出産してからというもの、我が子のまえに新しく広がっていくそうした自然の豊かさに改めてハッとさせられ、目をみは -
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Posted by ブクログ
繊細な写真に惹かれて購入。自然一つ一つを愛でて新たな発見をし、思いを馳せる内容にあまり心が動かない自分を認識してしまい、少し落ち込んだ。
以前の自分ならその情景を想像して自分を遊ばせる事ができたろうに。
本書の半分は様々な分野の著名人が書いた解説になっている。それを読む内に、想像力が秘めた可能性を思い出してきた。
いつしか自分はどうにか日々をやり過ごす事だけを考えるようになり、あれほど大切にしていた想像力を悪い方向にばかり働かせて自分を追い詰めていた気がする。
繰り返し読んで自分を自由にする為の想像力を取り戻したい。
おまもりの様な本という意味がわかった。 -
Posted by ブクログ
昔からずっと気にはなっていたが、手に取ったことはなかったこちら。
先日の本屋さん巡りで出会えたので購入した。
私にとってセンス・オブ・ワンダーの記憶って、子供の頃のことだと正直あまりない。
思い返してみると、自分のこと、自分の周りの、小さな範囲の小さな社会のことで手いっぱいで、それより外にある自然の偉大さや不思議さにまで目が届いていなかったような気がする。
それはわりと大人になるまでそうで、この本を読みながらなんだかもったいなかったなぁ…と、素直に思う。
大人になってから明確にセンス・オブ・ワンダーを感じた、妙に忘れられない出来事がある。
テレビか何かでシロナガス鯨の大きさを紹介してい -
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