上遠恵子のレビュー一覧
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『センス・オブ・ワンダー』を読んでまず感じたのは、これは自然について学ぶための本ではなく、「感じる力」を失わずに生きることの大切さを教えてくれる一冊だということだった。
本書は、海洋生物学者であり『沈黙の春』の著者として知られるレイチェル・カーソンが、自然と向き合う喜びについて綴ったエッセイである。夜の森を歩くこと、雨の音に耳を澄ますこと、海辺で貝殻を拾うこと。そこには壮大な自然描写や専門的な知識が並ぶわけではない。むしろ、日常の中にある小さな驚きや美しさに目を向けることこそが、人を豊かにすると静かに語りかけてくる。
この作品が描いているのは、自然保護の必要性だけではない。知識は感動のあと -
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「センス・オブ・ワンダー」=「神秘さや不思議さに目をみはる感性」
読んでいて心の奥まで響く作品。
心の中に広がる自然の大きさに感動する。大人になり見えなくなっていたこの感覚。自然を愛する生物学者の紡ぐ詩的表現は細かい描写を用いずとも直線的に心をつかむ。
何に魅せられたのかは読み進むうちに明らかになった。知ることは感じることの半分も重要じゃない。
一 子どもたちがであう事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生みだす種子をはぐくむ肥沃な土壌です。美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次は -
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ネタバレ趣味でやっている俳句が、最近詠めなくなってきた。十七音を連ねてみても、ちっとも詩になっていないのだ。
スランプかなあ、と首をひねっているところへ、良い縁があってこの本を、今度はレイチェル・カーソンと対話するような気分で再読した。
冒頭の、一歳八か月の甥のロジャーを毛布にくるんで、嵐の夜の海岸に降り、とどろく波を前に、二人で大笑いするシーン。以前読んだ時は感銘を受けてしるしをつけた。しかし今回は、前回ほどは響かない。先を読んでみても、自然の描写はどの箇所も同じように響きが薄かった。理由は分からないが、自分の今の気持ちが自然から少し離れてしまっているのかもしれない、と感じた。
この本は、そんな -
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福岡伸一さんの解説込みで評価しました。
レイチェルカーソンさん
科学者でありながら、人間を超えた存在を認識し、おそれ、驚嘆する感性を持つ人
自然から感じ、心動かし、他の生き物に愛情・畏敬の念を持つ。
それさえ出来れば、生活の苦しみから抜け出し、内面的な満足感と生きる喜びを知り、死の間際まで生き生きした精神力を保てるだろう。
知識は大事、ただ、感じる事はもっと大事。
雨の日も自然は休まず営まれ、晴れの日には無い発見がある。夜空を眺めよう。虫眼鏡で覗いてみよう。鳥の渡りを観察しよう。色んな自然の香りを感じよう。自然の音に耳を澄ませよう。潮の満ち干。春を待つ固い蕾。
そうしていると、死に臨むに際し、 -
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ネタバレ自然のつくりだす生命の美しさを教えてくれる本だった。
子どもの頃に触れた、あらゆる自然のものが記憶によみがえり、懐かしい気持ちになる。その体験は読者ひとりひとりで違っていて、わたしのように思い出す人もいれば、これから出会う人もいるのだろう。大人になってからでも遅くはない。
短い本だったけれど文章が美しく、読むだけで癒された。生命の奏でる音に耳を澄ませているような感覚になり、とても心が穏やか。
センス・オブ・ワンダーとは、神秘さや不思議さに目を見はる感性のことをいうらしい。死に対しての受け止め方も理想的だと思った。
感性が育つのを妨げているのは自分自身かもしれない。いろいろなものを見つめるまなざ -
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温暖化や森林伐採が問題となっている、今の地球だからこそ読んだ方がいい本だと思いました。
読む前は、「子どもたちの感性はすごい!その感性を大切にするために大人が制限することはやめよう!」ということなのかな?と思っていました。
しかし、読んでみて、大人にとってもセンス・オブ・ワンダーは大切で、地球の美しい自然が与える影響は、子どもたちのみならず全人類にとって大切だと感じました。
未来永劫美しい自然が残りますようにと願いたくなりました。何ができるだろう…?
読んでいてふと、花鳥風月という言葉が思い浮かびました。自然の美しさを愛でる心、という意味の熟語ですが、英語には対応する熟語等はないようで、 -
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植物を研究している1人として、自然界に対する新鮮な気持ちを思い出させてくれた。
生物の教科書を初めて開いた時の、生き生きとした免疫システムへの驚きや、ダーウィンの進化論を学び想像を超える地球の時の流れに直面した時の畏怖が蘇った。
知識を得るために論文を読み、AIに正解を教えてもらいながら日々を過ごしがちだったが、改めて自分が研究している目の前のことは人智を超えた神秘的なものであるということを考えさせられる。
AIの進化で情報へのアクセスが容易になり、知識の価値が激減した今だからこそ、センス・オブ・ワンダーの精神を忘れないことが重要になるだろう。 -
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初めてレイチェル・カーソンを読む。
名前を知ったのは高校の授業の副教材的なもので『沈黙の春』をちょっと取り上げられたこと。
レイチェル・カーソンは『沈黙の春』執筆中に癌を発症しつつも完成し、そして最後の本として『センス・オブ・ワンダー』を書いた。死後友人たちが原稿をまとめて、写真家たちの写真を入れて出版した。
読んでの感想は、若干美しさが先立ったと感じたのだけれど、レイチェル・カーソンの遺言のようなものだと思えば世界がより輝いていたのかなあ。
本書では、当時住んでいたメイン州の別荘に夏に遊びに来ていた姪の息子ロジャー(姪が亡くなったあとは養子として引き取る)とともに、海辺や森を散策した時の -
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解説エッセイより
〈きみに教えてくれたこと〉福岡伸一(生物学者)
福岡伸一さんの『ルリボシカミキリの青』を一部改変した「ナチュラリスト宣言」の文章が大好きです。教科書にも載ってる。
好きなものに出会った瞬間、センス・オブ・ワンダー
“調べる。行ってみる。確かめる。また調べる。可能性を考える。実験してみる。失われてしまったものに思いを馳せる。耳をすませる。目を凝らす。風に吹かれる。そのひとつひとつが、君に世界の記述のしかたを教える。”
理系を極め過ぎて“文転”してしまった先生ッッ
〈私たちの脳はアナログな刺激を求めている〉大隅典子(神経科学者、東北大学教授)
宮沢賢治『十力(じゅうりき)の