千野帽子のレビュー一覧

  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    語られていること自体は、いわゆる月並みな、何度も耳にしてきたフレーズであるが、それらに著者の視点から理由付けをしている点が面白く感じた。中でも人は世界をストーリーとして捉える、という見方は自分にとって斬新でハッとさせられるものだった。

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    2022年11月20日
  • ロボッチイヌ ──獅子文六短篇集 モダンボーイ篇

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    ネタバレ

    男性キャラに焦点を当てた短編集、というところでしょうか?

    前半は、ほぼ間違いなく小説、って感じですが、後半に行くにつれて、徐々にエッセイみたいなのが増えていくような印象でした。ま、エッセイ、ではなく、エッセイ風小説、なんだろうなあ、おそらく、とか思いつつ読んでおりました。

    感想としては、うーむ。獅子文六さんの作品は、どっちかゆうたら、短編より長編のほうが好きかなあ?と思ったイメージが強いですね。楽しかった、のですが、色んな長編を読んだ時の感動ほどは、あまりグッと来なかったなあ、というイメージでしょうか。

    ただ、この短編集のタイトルにもなっている「ロボッチイヌ」は、バリ秀逸だな!って思いましたね。いわゆる男性の性欲処理のための女性型ロボット?みたいなんを大量生産して儲けちゃおうぜ、みたいな話なんですが、これを遥か昭和の大昔に書いておられたのですか!という驚き。

    ダッチワイフ、というか、2021年現在で言いますと、いわゆるラブドール、ですよね。オリエント工業のモノが、有名なんですよね、確か。いやもう、先見の明、ありすぎでしょ!って思った。獅子文六、恐るべし。

    で、性の問題、いわゆるエロを題材にしていながら、作風はバリ平和ウルトラのどか。ノホホン極まれり、みたいな、超ホンワカしてるんですよ。この落差。素晴らしい。エロの話題なのに全然エロくない。いやあ、奇跡だ。これならお子さんに読まれても恥ずかしくない?のか?みたいな。

    こうした獅子文六さんの雰囲気って、作風って、凄い好きですね。獅子文六さん、写真で見る限り、オットコ前なんですよ。で、作風コレでしょ。おそらく、ちょい助平シャレオツ面白おじさん、って感じで、めちゃくちゃモテたんじゃないかなあ?イヤらしくない爽やかエロオヤジ、みたいな?無茶苦茶言ってますかね?

    いやでも、獅子文六さん、ホンマ絶対モテたと思う。ちょっと例えがズレるかもしれませんが、日本屈指の男前、福山雅治。彼を評する時によく言われると思うんですが「福山さんが話すと、エロネタもエロくない」みたいな評、あるやないですか。なかったらゴメンなさい。でも、獅子文六さんも、絶対そうだったと思うんですよ。この作風から、色々と獅子文六さんの作品を読んで思ったんですよ、そんなふうに。

    エロネタを言ってもエロく思われない嫌われない男性。男としてのまさに理想中の理想だと思う。うらやましいよ、そんな存在になることができるのって。ですので、僕は、獅子文六という人を尊敬して尊敬して尊敬しまくります。いやあ、羨ましいキャラなんだよなあ~。

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    2021年03月07日
  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    ネタバレ

    私たちはとにかく「なぜ」か知りたい(正しさは二の次で)生き物だから、世界をとらえるために物語の形を取らざるを得ない。でも、そのストーリーを作るための一般論が歪んだものなら、出来上がるストーリーも歪んだものになって自分を苦しめる。特に黒子のバスケ作者を脅迫した事件の犯人が犯行理由を自分の中にある少ない一般論にしか当てはめられず、うまく供述できていなかったという話が面白かった。

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    2021年01月26日
  • ロボッチイヌ ──獅子文六短篇集 モダンボーイ篇

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    私小説を匂わせる「因果応報」がとりわけ気に入りました。他作品は毒気が強すぎて後味の悪さだけが残りました。読めない漢字を調べるのは楽しかったのですがね。読む人を選ぶ本なので「ライスカレー」を読んでから判断してみてください。

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    2020年04月05日
  • ロボッチイヌ ──獅子文六短篇集 モダンボーイ篇

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    文筆家・千野帽子氏が編者の短編集。表題作は眉を顰める向きもあるかも知れないけど、ナンセンスコメディとして面白い。現代の日本だとあながちジョークになってないかも(オリエント工業とか←小声)。ブラックユーモアや諷刺作品、或いは病床エッセイかと思って読み進めると怪しい展開に向かう「文六神曲編」、過去の作品の作中人物が電話をかけてくるメタフィクション風な「南の男」とか意外なバラエティー性は感じるけれど、「文庫で復刊されている文六作品はウィットと諷刺に富んだコメディ調が主流ですが、ちょっとテイストの違う作品をご賞味ください」って感じの、編者の気取った意図が何となしに透けて見えるのがマイナス。

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    2018年11月14日
  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    人が生きていることや、何かが起こることに原因はあっても、必ずしも意味や目的があるとは限らない。人はそこに意味や目的があると思いたい。この行為が物語化なのだ。
    「前後即因果の誤謬」
    「わかる」と思う気持ちは感情以外のなにものでもない。「わかった気になる」と「わかる」のあいだには本質的な線引きができない。
    「出来事が君の欲するように起ることを望まぬがいい、むしろ出来事が起るように起ることを欲し給え、そうすれば君はゆとりを持つことになるだろう」ギリシア ストア派哲学者エピクテトス「提要」『人生談義』下巻、岩波文庫
    物語、ストーリー、世界解釈。

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    2018年04月15日
  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    物語消費の話を想定していたが、そうではなくて人間の認知の話が主軸。認知、認識する上での因果関係の推定、それによるいわゆる「物語」の構築、依拠が発生するというような論旨。ソフトな文体で読みやすくありつつ、種々の文献を引いて印象論に終わっていないのが好感だが、認知という側面では物足りなさも感じるので、認知科学あたりの本を並行で読んでみると理解が深くなりそう。本書で引かれていた『生ける屍の結末』は読んでみたい。

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    2018年02月17日
  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    物語つながりで続けてこの本を手にしましたが、物語を通じてものごとを伝える不思議さや難しさを語る内容。何となくはわかった気がしますが、それ自体が物語の陥穽に落ちている感があります。

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    2018年02月11日
  • 人はなぜ物語を求めるのか

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    私達が生きる意味や理由づけ。

    なぜ生きるのか。どうしたら良く生きられるのか。タイトル『人はなぜ物語を求めるのか』から単純に得られる答えだけでなく、「物語る動物」である人間、私がどうして生きるうえで、色々と思考や感情が動くことを説明している。因果関係を作ってみたり、すっきりする決着を求めたり、目的や意味に振り回されたり、考えてみれば思い当たることばかり。物語に振り回されるのでなく、良く生きるために物語ろう。

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    2017年09月21日