近藤一馬のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
新しいレーベルの第一弾として書かれた杉井作品。
題名や書店店長が主人公な所から、こんどは流通業界を巡る口八丁な業界物語かなと思ったら、ちょっと違った。
店長は元伝説の不良でその筋からアイドルのストーカー騒動の解決を依頼されるという筋書きの神メモ的軽ミステリー。
いやこれ正直書店店長の設定要らなかった気がするな(笑)
主人公が腕力に自信があるのはいつもと違うので、いつもより少しへたれ度は低い(笑)
でもトーヘンボクなのはいつも通り。
吉村さんも苦労するなあ。
謎解き的には半分ぐらいは分かったけど、最後までお兄さんの正体には気づかなかった。
やっぱりかわいい探偵役が必要かも(笑)
この一冊で -
Posted by ブクログ
死にぞこない共の宴の終焉。
丸太とシロ。表と裏のように常に離れない関係であった二人。この作品のすべてのキャラは苦しみを背負い、死んでもいいと半ば死人のように振舞っていました。だからこその死にぞこない。主人公の二人とも死にぞこないに相応しい未来に向かう答えを最終的に出していました。苦しんだ自分の罪を理由にすんなり死を受け入れればそりゃ楽でしょうが、それでもまだ生きたいと思うからこそ不条理な世の中は生まれるんじゃないでしょうか。世の中は自分ですら思いのままにいかない不条理なもの、それをうまく体現している二人だったんじゃないかなーと思います。
正直言えばこの作品に対しては少し不満が残ります -
Posted by ブクログ
なんのために戦い生きるか、不条理に立ち向かう12巻。
不条理に立ち向かうこと。本来のトトではなく偽者とわかっていても守り続けるヨスガ。ただ生き続けなければいけないという不条理に、死という救いをくれる存在を守る。彼女の戦いは歪んでいるようで大切な存在が死んだとしても続いているのがなんともデッドマンらしかった。そして、死からの脱却と混沌を求める剥切燐一郎もまた自分が見つけた愛のためにもがき続けるデッドマンになっているのが皮肉めいていてよかった。
表題ともなっているデッドマン・ワンダーランドという言葉らしく死にぞこない共の宴もクライマックスに近づいて来ましたが、ここからどう決着をつけるのか