坂本葵のレビュー一覧

  • その本はまだルリユールされていない

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    夢を諦め司書として働く主人公が、2人の天才製本家と本の修理や製本を進める中で自分の人生そのものを綴じ直す再生のお話

    インクや本革、花や工房の香りが漂ってくるような描写が多々あり、紙の本を大切に読みたくなった

    訳あってずっと引きこもっている天才製本家と主人公が壁一つ隔てて会話するシーンやそれぞれが悩みを克服していくシーンが美しく何より優しくて好きです 映像化されたらぜひ観たいと思えるほど綺麗な描写がたくさんある!

    「失敗しないうちは、先に進むことなんかできやしないから」という親方の言葉が特に響きました!

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    2025年12月07日
  • その本はまだルリユールされていない

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    日常で起きる小さな事件に揺れながらも、主人公が製本の世界に触れ、前を向いていく姿がとても素敵。ディスレクシアの子どもが、文字を正しく認識できる“武器”を手に入れる場面や、ラストの“本の結婚”のエピソードに特に心を動かされた。
    同じ内容の本でも、その背景には手に取る人それぞれの物語がある—その当たり前のことを改めて気付かせてもらえて、読みながら自分にとっての大切な一冊のことを思い出した。

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    2025年11月15日
  • その本はまだルリユールされていない

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    今年イチの本だった。まだ9月ですが。
    本屋で背表紙だけ見て、ルリユールって何だろうと手に取ったらスミレ色が素敵で即購入。本をテーマにした本は数あれど、この物語には各章に主人公まふみの生き方が丁寧に綴じられており、同時に1冊1冊の本とその持ち主、場に宿る無数の生も重厚にルリユールされていた。
    ついでに製本の本も買ってしまった。製本やってみたい。

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    2025年09月23日
  • その本はまだルリユールされていない

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    美しい装丁に惹かれて手に取りました。
    めくるめく手製本の世界にうっとり。
    本への愛が溢れていました。
    本を扱う仕事にはロマンがあるなあと感じました。

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    2025年08月21日
  • その本はまだルリユールされていない

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    すてきー!
    やっぱり本って素敵。
    いろんな思いが詰まってる
    作者さんだけじゃなくて、その本に関わった全員の思いが。

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    2025年06月24日
  • その本はまだルリユールされていない

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    色々な悩みを持った人達が、とある製本工房と出会い、人生をルリユール(もう一度~し直す)していく物語。

    とにかく、何かと足を引っ張ったり、ぐちゃぐちゃに引っ掻き回すような、悪い人がいない!(そりゃお話を進めるうえで多少は「?」って感じる人はいるけども)
    そして、表現や描写などの、紡ぎ出す言葉がステキ!

    頭の中で、製本される本たちの生き生きとした様子が想像できちゃうし、あの、青のお店、本当にあってほしい。入り浸りたい(笑)

    コメントに、流れが予想ついちゃうってのを見かけたけど、それで良いのです!
    そこは、予想できてよいのですよ!
    その先にある事がもっと大事だから。

    温かくて優しい世界で、急

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    2025年06月11日
  • 吉祥寺の百日恋

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    人間のまねごとのような社会を造り上げている猫達の話です。
    よくある賭けのつもりが本当の愛に・・・という話かと思っていたので結末に驚きました。
    何て言うか・・・錫乃介がかわいそすぎる。
    読むのを後悔するほど落ち込みました。

    でも世界観は好きです。シリーズ化して欲しい。

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    2015年11月15日
  • 食魔 谷崎潤一郎

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    ☆3.5 食への執着
     著者の坂本葵さんは、小谷野さんの奥さんなので私にはなじみ深いが、今回のこの新書をよんで、小谷野の谷崎伝を思ひ浮かべ、執筆の経緯をおぼろげながら想像した。

     食のとりことなった谷崎を、その執着から書いた好著で食とエロスが結びついてゐることがよくわかる。
     フロイド分析を持ち出すところは余計だが、後半の食魔の生涯は谷崎の人間性(おもに食へのこだはり)が明白で、おもしろかった。食ひ意地が汚くて、松子いはく、乱杭歯で肉を切り裂くやうな壮烈な食べ方ださうだから驚きである。

     なんでも谷崎がはじめて西洋のチーズを知ったのが、一高時代の先生に教へてもらったジェローム・K・ジェロー

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    2025年11月08日
  • その本はまだルリユールされていない

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    読んでいると本からふわっとスミレの香りがしてきそうな、上品で優しい物語でした。
    瀧子親方の工房の様子や製本に使う素材選び、ルリユールの工程の描写にとても惹きつけられて、これはぜひ実写版を望みます。
    ルリユールによって大好きな本同士を一冊の本に=本の結婚なんて考えたこともなかったけれど、すごく素敵!でも、完成形を文章だけであんまりイメージ出来なかったので、やっぱり実写化お願いします。
    登場人物の心の機微も繊細に描かれていて、良かったですが、こんなふうに本を活かす方法があるんだなと新しい本の世界を見た気がして、素敵な読書体験でした。

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    2025年11月06日
  • その本はまだルリユールされていない

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    製本とか図書室とか本好きにはたまらない物語。初読みの作家さんでしたが、読みやすく描写も美しいと思った。

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    2025年11月06日
  • その本はまだルリユールされていない

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    ルリユールを仕事とするおばあさん(親方)と美しい引きこもりの孫娘。ルリユールの親方が大家さんのアパートに住むことにになった司法書士の試験をあきらめ小学校の司書として働くまふみ。昔と今が交差しながら、美しく製本された本を通してそれぞれが一歩を踏み出していく美しいお話でした。

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    2025年10月30日
  • その本はまだルリユールされていない

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    ルリユールという言葉は初めて聞いた
    紙の表裏や目についても考えたことすらなく、日頃当たり前のように触れている本の奥深さを改めて知ることができた

    何度も何度も読み返した本を私なりにルリユールしてみたいな

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    2025年10月19日
  • その本はまだルリユールされていない

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    古くなったり破れたりしてしまった本も修復できるように、人生につまずいたと感じたら年齢なんか関係なくいつでも再起することができるんだよ、と背中をポンと押された気持ちになる綺麗な物語でした。
    本と人生のルリユール
    読み終わった時、本がもっと好きになると思います。

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    2025年09月30日
  • その本はまだルリユールされていない

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    ルリユールされた本を実際見てみたいと思った。由良子さんの装丁はどれだけ素敵なんだろうと。青が好きなのでお話の中に出てきたラ・グロッタ青の小部屋というお店に是非行ってみたいと思った。その後の活版印刷所の話で、活字拾いのバイトというのがどういうものか私も主人公と共にやっと理解した。本の結婚も面白い発想だった。続編があれば是非読みたい。

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    2025年09月26日
  • その本はまだルリユールされていない

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    綺麗な物語。
    たくさんの登場人物の背景がぎゅっと詰め込まれているので、ちょっと1つ1つが薄くなってしまってぐっと引き込まれるまでには行かなかったが、好きな雰囲気のお話だったし、面白く読めた。なんだろう…内容はとても丁寧な生活をしている人たちの話で、デジタルの気配も感じられないけど、詰め込み方は、タイパだな…時代だなー
    あくまで個人の感想です。

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    2025年07月05日
  • その本はまだルリユールされていない

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    本が、本の装丁が好きな人へ響く優しく美しい物語。製本家の瀧子と由良子のルリユール(製本)があまりにすてきで、こんな仕事に就いたならきっといくらでも没頭していられるに違いない。司法書士の資格はすごいけど司書の仕事は羨ましいし人の心に寄り添えるまふみにはとても似合っている。悲しく切ない境遇や後遺症を持つ由良子の製本したスミレの花が生じ香りたつ本や青いグラデーションの本があまりに素晴らしく、ぜひ見て手に取って感じてみたい。白紙の原稿が文字で埋め尽くされた本へと姿を変えた時、更なる感動。すてきなルリユールだった。

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    2025年06月24日
  • その本はまだルリユールされていない

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    優しい気持ちになれる話し
    不本意なまま母校の小学校に学校司書として働く主人公

    さまざまな悩み
    苦しみ
    息苦しさ
    抱えてる人が
    少しずつ明るい未来に歩いて行く
    そして主人公も
    話しの中に出て来る本を改めて手に取り読み直したいと思えた
    本に出会い
    人と出会う
    本に救われ
    人に救われる

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    2025年06月23日
  • その本はまだルリユールされていない

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    本を読むのが好きな人、なにかに挫折した人、長い間悩んでいる人、大切なものを失った人、誰かに優しくしたい、されたい人…そんな人達におすすめの1冊。やわらかくてあたたかい。

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    2025年06月15日
  • その本はまだルリユールされていない

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    本好きの者には何とも言えない素敵な物語だ。ルリユール、製本、活版印刷、図書室、青色の文房具屋、本の交換所のカフェ……。これ、本好きのユートピアのような世界観では!!と思う。まふみも由良子も、自分がとらわれていたものから一歩踏み出していく素敵な余韻が残る。製本、やってみたいなぁ。

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    2025年05月30日
  • その本はまだルリユールされていない

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    本や冊子の中に広がる物語を大切にすることと、それをどんな風に包み込むのかという製本(ルリユール)技術が出会った時に新たな世界が拓けるようで。やさしい気持ちになれる素敵なお話。そしてこの本の装幀にもグッとくる。菫が匂い立つようです。

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    2025年05月28日