吉村葉子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2017年1冊目。
最近、身の丈に合わないブランド物ばかりに惹かれては、自分の経済力の無さに焦燥していたが、その必要はないのだと悟らせてくれた本作。
「東京に住んでいると、自分が貧しく思えてくる。」
日本に留学していたフランス人の女性が筆者に語った言葉に、深く共感し、自らの考えを改められた。
あの服、あのバッグ、あのアクセサリーが欲しい、と高価なものを手に入れたいと思うたびに自分の収入と照らし合わせて、とても佗しい気持ちになることがあった。
職も、住む家もあり、毎日三食食べられていて、週に何度も外食をしているのにだ。
それは十分に、いや十分すぎるくらい富のある暮らし。
貧しかったのは、懐 -
Posted by ブクログ
フランス人がいかにして無駄なものにお金を払わずに生活を充実させているのか。具体的には、
①基本的にお金を使わないで済ませようとする。コンビニや自動販売機がない。それは、モノの値段にとてもシビアな人たちだからである。マルシェなどで一週間の買い物を計画的に行って、残り野菜も次の日のごちそうにする
②買えないモノは欲しがらない。ブランド志向ではなく、古くても、安くても、自分が気に入ったものであればいい。
③しかし、マイホームやバカンスに向けて、貯金はする。家について言えば、自分で買ったカーペットを敷いたり、自分で縫ったカーテンをつけたり、壁を自分で塗ったり、工賃の高い職人に頼むくらいないなら、自分で -
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フランス人の大多数がこのような思考で生きていると判断するのは早計だが、それでも著者の身近なフランス人が生き生きと描かれている分リアリティがある。
現実に接したフランス人がどの程度日本人に似通っていて、どういったところを我々が学ぶべきかを語るが、小難しい専門書ではないので、こう考える人がいるのだなと参考にする程度に留めれば十分楽しめた。
語り口がざっくりとしていて、本を読んでいるというよりは興味深い話を耳で聞いているかのような談話めいた心地よさ、気安さがある。
突如軽率に社会問題に触れるが、そこは本文の文体に沿って、優雅なマダムのお茶会の席と心得て大目に見るべきポイントであるように思う。
ほどよ -
Posted by ブクログ
学ぶことがほんっとにたくさんあるの。
フランスと日本って対照的、だから、フランス人の考え方とか生き方を知ると、凝り固まった頭がほぐれていくような気がするよ。
愛の国、フランスで離婚率がものすごく高い理由、よくわかる。いつまでも恋愛したい、そして実際に恋愛しているのがフランス人なのよね。
日本人の悪いところをあげるとすると、言い訳が多いことだと思う。子供が・・・お金が・・・親が・・・仕事が・・・そうやって、ずるずると歳とって、愛してもない人と一緒に生きていくのは嫌だしやりたいことできないのも嫌だ。
いろんな生きかたを知ることって、自分がどう生きたいかって考えるきっかけになるからとってもいいのです -
Posted by ブクログ
ひょんなことからフランス人男性と付き合うことになった(恋愛じゃないよ)ので、目にとまった本。
20年間パリで暮らした著者のフランス人とその生活・考え方についてのエッセイ。
力強いメッセージではないのだけども、多様な考え方があり、フランスと日本の人の考え方や行動様式の差を示すことで、新たな価値観を提示してくれる。
内容としては、繰り返しの部分が多く、やや冗長にも感じたのだけども、エッセイとしては、項目項目をそれぞれ読んで楽しめると思う。
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【内容(「BOOK」データベースより)
買えないモノは欲しがらない。お金を出さずにあるモノで、心豊かな節約生活を送るフ -
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれてというより、パリで20年生活された著者の目から見たフランスに興味があったので購入。
こちらで生活を始めて半年が過ぎたばかりですが、あぁやっぱりフランスってこうなんだなぁと納得。
観光で訪れるのと生活するのでは、感じるものが全然違います。学生の時に留学してみれば良かったと今更ながら少し後悔するくらい。
著者も勧めていますが、短期滞在のパリ生活はお勧めします。短期ならフランス語は簡単なことだけで大丈夫。皆カタコトの英語にも寛容ですので。
気持ちがあれば意外に伝わるもんです。
パリはやっぱり魅力的な街です。
華やかでオシャレなイメージがありますが、古いものを上手に残していい雰 -
Posted by ブクログ
読書録「お金をかけずに食を楽しむフランス人
お金をかけても満足できない日本人」3
著者 吉村葉子
出版 講談社
P65より引用
“お客さまをもてなすとき、一番心がけなくてはならないのが、
招く側のストレスを相手に感じさせないことである。ホステス役
の女性が髪ふり乱してキッチンとテーブルを往復しているのでは、
お客さまはリラックスできるはずがない。”
目次から抜粋引用
“安い食材を美味しく仕あげる
おもてなし料理は煮込みにかぎる
たいせつにしたい、飲み手のワインマナー
オムレツにささげる感謝状”
ヨーロッパ全域を対象とするエッセイストによる、フランスの
日常的な食習慣などを記し -
Posted by ブクログ
久しぶりにエッセイなんてもんを読んで見ました。
以前から本屋さんでタイトルだけは見かけていたんですが、いつものようにBookOffでは気軽に気になる本を購入できる。
この本を読んでいて思ったのですが、やっぱり環境や教育と言うのはその人の価値観を変えるんですね。
別にフランスがいいとか日本がいいとかは思いませんが、今日本に住んでいて、日本のことしか知らない私たち多くの日本人が常識だと思っていることが、別の国に行くとまったくの非常識になったり、根本的なものの考え方が違うんだなと言うことが良く分かりました。
どうもフランスでは、社会の最小グループがカップルで構成されているために、二人の意思で