マキタスポーツのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
マキタスポーツさんの主張には、共感できるところが多かったですし、「好き」な文体でもありました。
堅苦しい表現や論調はないので、読みやすい評論だと思います。
他者に対して、「一般論」という自分が傷つかない立場から、指摘·批判をする「ツッコミ」をやめ、(他人の目や「ツッコミ」をきにせずに)自分が夢中になることを一生懸命にする、ということの強さというか価値を改めて感じました。
まずは、「良い/悪い」という価値判断で発信するのではなく「好き/嫌い」という自分自身がしっかりと見えるような形で物事を発信したり、自分が「好き」なことに熱中する生活を心がけたりして、他者への「ツッコミ」ではない、「ボケ」た人生を目指したいと思います。 -
Posted by ブクログ
今いちばん気に入っている音楽番組がBS12で放送中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』です。周囲に観ている人は誰もいないし、存続していけるのだろうかと心配していたら、衛星放送協会オリジナル番組アワードでバラエティ番組部門の最優秀賞を受賞したのだそうで、なんと嬉しいこと。その番組を丸ごと書き起こしたのが本作です。
マキタスポーツとスージー鈴木、ともにアラフィフのふたりが、カセットテープに入れるとしたらという前提で80年代の曲を中心に3曲ずつ選びます。ほとんど邦楽だけど、ごくたまに洋楽が入ってくるのも面白い。
「肉じゃがに急にパクチー放り込んだみたいな感じ」とか「フレディ・マーキュリーがレオタードで歌っているみたいな感じ」とか、例えもめちゃめちゃ楽しく、今は小学校で歌われている曲についても、子どもがこの歌を聞いてわかるのかという話になり、「焼酎を喉が潰れるぐらい飲んでからじゃないとわからんだろう」に爆笑。
毎回ギター片手にコード進行の妙についても説明してくれます。コードの話はまったくわからない私なので、あくまで番組を観たあとにあの楽しさを思い出したくて読む本。番組未見の人がこれを読んで楽しめるかどうかはわかりませんが、時代的にハマる人ならまず一度観てください、そしてこの本を読んで思い出し笑いしてください。
音楽好きのオッサンの解放区という触れ込みですが、オバハンだって楽しい。 -
Posted by ブクログ
世の中ツッコミが多すぎる!斜に構えずベタに一生懸命ボケきる方が人生楽しいんじゃないか?
全くその通りなのだが、なかなかそれが難しい状況をメタに俯瞰してしまうと、本書でも触れられていることだが、やはりSNS等で他人の人生が丸見えになっていると感じられてしまうこと、人間には元々比較や嫉妬、怨嗟のような感情がインストールされていることなんかが影響してしまうのだろう。
世間に蔓延する合理性信仰の真逆をいくような理不尽に対する感覚も、「確かにな」と共感を覚えつつも、それを体現する人物を擁護したり、反発する若手を否定したりはもうできない。そんな世界に戻ることもないだろう。
著者自身も一周回ってボケを楽しめるようになったと言うが、やはり人生一度はツッコミの地獄に陥る時期も必要で、ある年齢になってベタにボケきることが楽しめるようになるのではないか、などと(自分の経験も振り返りつつ)考える。 -
Posted by ブクログ
このところずっと日曜日の夜9時は、BS12と決まってました。マキタ・スポーツとスージー鈴木の日本ポップス(J-POP以前も含む)を巡る奔放でエッジが効いていて、しかもディープなおしゃべりが、さあ、明日から月曜日!という週末の最終コーナーのリラックスタイムでした。元アイドリングの女の子がおじさん二人のマニアックトークにチンプンカンプンな感じも、可愛いいのです。語る素材はまさに自分にとってもドはまりミュージックなのですが、ずっと聴いていなかった曲、すっかり忘れていた曲や、まったく知らない曲もあるので見た後はYouTube三昧のベッドタイムに突入でした。自分が視聴し始めたのは一昨年ぐらい。2017年放送開始当時のオンエアをみたいと思っていました。特にユーミンのコードとメロディを語った回に巡り会いたくて、結果的に本書にたどり着きました。本で読んでもわかるようにコード図解も掲載されているのですが、あー、やっぱり音で聴きたい。ユーミンコードに胸を締め付けられて来た世代ですが、ユーミンってコードから曲を作ったことはなく、先にメロディを作って、そこから自由にいろんな音を当てはめて、新しいコードを作っていった、という記載に、ユーミンの唯一性を感じました。コードの流れだけを聴いても、絵画的で、マキタ・スポーツの「私と正隆さんがやっているのは、そういう絵を見せること」みたいな真似も、本じゃ伝わらない!残念!もっと残念なのはこの本読み終わったら、この番組に一時休止のニュースが入って来たこと…おじさん、日曜の夜はどう過ごせばいいの?
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Posted by ブクログ
マキタスポーツによる現代のツッコミ文化への警鐘
今や、ツッコミ高ボケ低の社会になっている
スベりたくない、ツッコまれたくない=攻撃されたくないという意識の表れ
個人が発信することが容易なインフラ環境が整った事による影響
誰でも芸能人や世間のニュースに対してツッコミを入れて発信することができる
「お笑い」の大衆化
ツッコミは実は簡単なものではなく、重い剣を振るうようなものなのに
俯瞰してツッコむよりも、ボケの勧め
自撮りではなく、一人称視点に
自分がツッコまれないようにするという自己保身ではなく、ボケによる自己開放
メタな視点よりもベタな体験をする
「ツッコミだけをいれていれば、安全な場所から他人を攻撃できます」
という言葉に集約されている気がする
批判や評価される側ではなく、「評価する側に回りたい人」が多くなっているのが要因
自分自身は批判や評価されるのを恐れて何もしない
Twitterも昔は「お気に入り」だったのが「いいね」になる
「いいね」だと、自分の意見ではなく世間一般的に「良い」「悪い」の評価ができる
自分の好き嫌いが知られることも人から評価されるものになってしまうから
良いか悪いかではなく、好きか嫌いかを語る
理不尽に扱われることもあるし、自分のダメなところもある
でもそこを含めて自分を出し、それを笑って生きる事が楽しい
「ツッコみ続けたまま、お前は死ぬのか?」
という問いかけにどう向き合うか
余談として、マキタスポーツってコメディ俳優寄りのマルチタレントなイメージがあったけど、芸人だったんだね
言われてみれば、細かすぎて伝わらないモノマネで矢沢永吉のネタで出てたなぁ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「結局自分がツッコミしてる?」って言ってる自分もツッコミしてるな
と思いながら読み進めてたら、最後の最後にばっさりとこの感想が多いことを言われてしまった。
ただこれを言われたからといって意見を変えることが、まさしくつっこまれないように生きている感じがするのでこの感覚はそのままに。
また、ストレスに関することは凄く共感した。
”自分にやさしくしよう”とする風潮が増えてきて、ストレスを避け続けた結果、今ちょっとしたことでもストレスに感じている。ストレス耐性を回復しなければ、このあらゆる人がいる社会を生きていくのが大変になると感じた。
期間が空いたら再読したい。歳を重ねれば価値観が変わってる気がする。 -
Posted by ブクログ
単行本は2014年に発売されているそう。
「亀田音楽専門学校」的な、J・POPの法則に関する話。
お笑いのネタとしても使い、自分のバンド活動の上でも使う技術。
売れる要素を洗い出し、それを踏まえて作った楽曲も、
大事なのはオリジナリティ。
それは「誰にも思いつかない何かを生む」ことではなく
「言葉を発するときの嘘のなさ」というのに驚いてしまった。
笑いではなく、真剣に作って歌っていたんですね。
ライブハウスに出演するようなビジュアル系バンドを支えるのは
裏で働く女性たちの力、というのは
思い当たる節があるので、深く納得。
無意識に聴いている音楽を、ヒントを手掛かりに、
より構造的に楽しめる本。 -
Posted by ブクログ
年の暮れに冊数を稼ぐために積読本の中から読みやすそうな本を選ぶ。
マキタスポーツ、インパクトのある芸名の役者ぐらいの認識だったのが、BS12で放映中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』で見る目が変わる。序盤はイマイチだけれど、第3章のモノマネ論と第4章の人格/規格の見立て話が出色。『ボヘミアン・ラプソディ』を14回観た私としては(劇場鑑賞294本中)、モノマネについて「その通りにやって感動を起こせるわけではない」に唸りました。
マキタスポーツいうところのコード進行「ドラマティックマイナー」、大好きです。三島由紀夫の演説のバックに流れていたら日本人に訴えかけるシーンになったとか、桑田佳祐が「和風パスタの発明者」だとか、何でも長渕剛っぽくするにはどうすればいいかとの話には爆笑。手癖、メロ癖、のど癖、歌詞癖の話、非常に面白い。ヒット曲の法則になるほど。本よりも、本人が話しているところを聴きたい気はします。