【感想・ネタバレ】すべてのJ-POPはパクリである【現代ポップス論考】のレビュー

あらすじ

マキタスポーツ「ヒット曲にはカノン進行」が多いを世に知らしめた名著が文庫化!
表題の「すべてのJ-POPはパクリである」というセンセーショナルな言葉が議論を呼んだ本書。ヒット曲によく使われている「カノン進行」という言葉も世に知らしめた。だが、本書で書かれていることの幅は単なる「パクリ批判」などの矮小なものでは決してなく、現代社会におけるものづくりの真髄にまで達する。ヒット曲の秘密を知るための音楽批評を超えた、現代社会批評の書。クリエーターのみならず、作品を楽しむ消費者目線でも楽しめる。

※本書は2014年1月に小社より刊行された『すべてのJ-POPはパクリである~現代ポップス論考~』を文庫化したものです。データは親本発行時のものを尊重し、最低限の加筆・修正を行いました。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

単行本は2014年に発売されているそう。
「亀田音楽専門学校」的な、J・POPの法則に関する話。
お笑いのネタとしても使い、自分のバンド活動の上でも使う技術。
売れる要素を洗い出し、それを踏まえて作った楽曲も、
大事なのはオリジナリティ。
それは「誰にも思いつかない何かを生む」ことではなく
「言葉を発するときの嘘のなさ」というのに驚いてしまった。
笑いではなく、真剣に作って歌っていたんですね。
ライブハウスに出演するようなビジュアル系バンドを支えるのは
裏で働く女性たちの力、というのは
思い当たる節があるので、深く納得。
無意識に聴いている音楽を、ヒントを手掛かりに、
より構造的に楽しめる本。

0
2019年07月29日

Posted by ブクログ

年の暮れに冊数を稼ぐために積読本の中から読みやすそうな本を選ぶ。

マキタスポーツ、インパクトのある芸名の役者ぐらいの認識だったのが、BS12で放映中の『ザ・カセットテープ・ミュージック』で見る目が変わる。序盤はイマイチだけれど、第3章のモノマネ論と第4章の人格/規格の見立て話が出色。『ボヘミアン・ラプソディ』を14回観た私としては(劇場鑑賞294本中)、モノマネについて「その通りにやって感動を起こせるわけではない」に唸りました。

マキタスポーツいうところのコード進行「ドラマティックマイナー」、大好きです。三島由紀夫の演説のバックに流れていたら日本人に訴えかけるシーンになったとか、桑田佳祐が「和風パスタの発明者」だとか、何でも長渕剛っぽくするにはどうすればいいかとの話には爆笑。手癖、メロ癖、のど癖、歌詞癖の話、非常に面白い。ヒット曲の法則になるほど。本よりも、本人が話しているところを聴きたい気はします。

0
2018年12月30日

「雑学・エンタメ」ランキング