ジェフリー・サックスのレビュー一覧
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本書は大統領選挙前に書かれたものだが、概ね予測どうりが恐ろしい。
トランプ政権の主たる政策の中で「プロジェクト2025」にある「ディープ・ステート」(闇の政府)を崩壊させる事はバイデン政権でも続いた民主党下での腐敗した組織を壊滅し、従来の自由主義を復活させると言う意思がある。だが、司法省内の裁判権含めた法的免責問題などは、悪用される懸念があると言う。元トランプ大統領補佐であるボルトン氏はトランプ氏が独裁者的存在を持つかについて「それほど利口ではない」し「アメリカの憲法も制度も強靭」であるとも言っている事には期待したい。だが、現実多くの大統領令による世界を恐怖・脅威を発進していることが今後どんな -
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貧困を終わらせるなんて言葉、よほど頭がお花畑な夢想家しか使わないだろうと思っていた。
国際政治の最前線で貧困国の課題に尽力する人たちの成果も見ないまま、一体何を知った気になっていたのだろう。
2000年に国連総会で宣言されたミレニアム開発目標から15年。世界は大きく前進した。
・1.25ドル未満で暮らす人々の割合は世界全体で36%→12%。開発途上地域では47%→14%
・世界の識字率は83%→91%
・幼児死亡率は1270万人→600万人
・妊婦死亡率は45%減少
・HIVの新たな感染は40%減少
・オゾン層破壊物質は98%が除去
・安全な飲料水にアクセスできない人の割合は9%に減少
・開 -
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Posted by ブクログ
◯ 私たちの世代がなすべきことは、最低ラインにいる人びとが極度の貧困から抜け出して経済開発の梯子を自力で昇れるように手を貸すことである。(76p)
◯それ以来、私は何が必要かという点だけを明瞭にし、「政治的に可能」かどうかは気にしないようにした。(200p)
◯中国の中央集権機構(中略)は、つねに分散し変化してゆく市場経済のダイナミズムとは相容れない(294p)
★著者は学者として成功を収めただけでなく、政府顧問として南米、東欧、ロシア、中国、インドの経済開発でも成果をあげた。しかも冷戦が終結し、共産圏が市場経済へ移行する難しい時代に。そんな著者がアフリカの、そして世界の貧困をなくすため