砂川秀樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オープンリーゲイの著者による「カミングアウト」考。述べられていることはほぼうなずけるし、カミングアウトすることで一歩進んだり、結果的にはいい方向に動くことが多いだろうからカミングアウトがしやすい、当たり前の社会になることは大切だと思う一方で、カミングアウトしないといけないのだろうかとも思う。そのことは書中でも触れられているけど、基本的なカミングアウトを肯定する内容なので、言及に割かれる紙幅が自分としてはもの足りない。
カミングアウトする・しないは個人の自由だし、自由とは言えず悩み苦しみながらできない状況の人もいるだろうから、カミングアウトすることが当たり前になってしまうと、しないことの不利益が著しくなりはしないだろうかというのが気がかり。
加えて、カミングアウトするってことは、いわば「自分はこういう指向の人間」って明らかにすることだけど、そんなに立場ってはっきりさせないといけないだろうかとも思う。もっとふわっと「ちょっとそっちぽくもあるし……」程度にし、答え出さないってのダメだろうか。
書中ではいくつかカミングアウト事例が載っている。どれもカミングアウトしたことで最終的にはいい方向に進んだものだけど、読んでいて涙が出そうになる。感動の涙っていうよりは、心がかき混ぜられるような……。
立場が違えば(たとえば、異性愛者であれば)しなくていいことに、カミングアウトする人は悩み苦しみ、カミングアウトされた人にも同じようなことが起きたりする。でもね、苦しいし人生ひっくり返るようなことかもしれないけど、カミングアウトした・されたからには、現実に目をそむけたりせず、しっかり向き合ってよい方向に進んでいけるようにしたいよね。 -
Posted by ブクログ
当事者で、親にカミングアウトしていない。友人にもほとんどしていない。
これを読んで、する気になるかと言うと、そうではない。
あとがきにもあったが、
カミングアウトした後に読んでもらいたい本。
という言葉に感動を覚えた。感動なのか、語彙がないので違うかもしれないけど。
がんばれ!大丈夫だよ!わかってくれるよ!
だけでは不安のままなんです。
この本のように正しい知識や情報、当事者の言葉、親の言葉、全てが一冊になっていて、自分の負担もカミングアウトされる相手への負担も軽くしてくれるような一冊。
色々な場所においてほしい。
これは素晴らしい本です。 -
Posted by ブクログ
初めて本を読んでいて泣きそうになってしまった。カミングアウトストーリーで愛する人の最後に立ち会えないというエピソードに対して社会への憤りを感じ、また切なく悲しくて泣きそうになった。
セクシャルマイノリティについて興味があり、また自分自身が知らないうちに彼らを差別しないためにも知識を得ることが大事だと考え、この本を読んだが、非常に読みやすくわかりやすく書かれていた。
入門書としてはオススメで前に読んだ同じ分野の本よりも易しかった。
社会が変わるためには個人個人が変わらなければいけないというのはごもっともな事で、その中でカミングアウトが重要な役割を果たすのだなと感じた。 -
Posted by ブクログ
p183「ゲイが人口の数パーセントいるとすると、親はその二倍やん。人口の一割以上がゲイの家族やねんな(後略)」
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同性愛者とその周囲の人の手紙のやりとり。
同性愛者であることをカミングアウトする人、された人達の心の葛藤。
手紙だからこその言葉であり、手紙だからそば見えるものもある。
文体も文章も書き方もみんな違うし内容だって違う。けど、みんな普通に読めるのだから、違いなんてないのです。
この本の内容はそういうことと似ていると思いました。
p61「約四十年前に買った『家庭の医学』には、同性愛は頭・脳の病に分類されている(中略)四十年もの歳月が経過したいま、一般の先入観も、知識も理解も、さほど進歩したとは私には思えないのだ。」(letter3)
このletter3のお母さんの文章が好きでした。次第に文体がお母さんになっていく感じがなんとも。
p139『そしてぼくはそんなクローゼットのなかで、表通りを、五月のような陽光に祝福を受けて外を歩く人びとを、ひっそりと見つめ、ため息をつき、あるいは妬んで、憎みさえして、そこで生きていたいわけじゃないんだ、ということです』(letter7)
葛藤しなからも彼らが受け入れていった現実。強い文章ばかりでした。
読んだ私は、同性愛者でもなければカミングアウトされた人間でもない、全くの第三者です。
でもそういった第三者・もしくは、自分とは全くの無関係だと思っている方にも、読みやすい本ではないかと思います。